笑いのカイブツ の商品レビュー
1冊一気読み。わたしは読むのが遅いので時間はかかったけど読みたくなる文章だった。映画版を観たあと、著者のツチヤタカユキ氏のことをすこし調べてたからわかりやすいのもあると思うけど、さすが寝食を削ってまで大喜利という文章を書き続けただけはある、無駄がなくリズムの良い文章は読んでてとて...
1冊一気読み。わたしは読むのが遅いので時間はかかったけど読みたくなる文章だった。映画版を観たあと、著者のツチヤタカユキ氏のことをすこし調べてたからわかりやすいのもあると思うけど、さすが寝食を削ってまで大喜利という文章を書き続けただけはある、無駄がなくリズムの良い文章は読んでてとても心地よかった。うまい。個人的にはこの本からツチヤさんを知ったひとのためにもオードリー若林さんとのことをはっきり詳しく書いて欲しかったかも。ラジオを知ってるひとや映画を観たひとだけでなく、読書家の方々にもすすめたくなる文学作品でもあると思った。 彼自身がしぬほど苦しんでるのはこちらも苦しくなる。でも彼のことを慕うひとがいるのはとてもよくわかる。うらやましくなる。ところどころ声を出して笑ってしまい、反射的にイイネをつけそうになるネタがあった。面白かった。これまでの経験をいかして活躍してほしい。
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延々と自分が上手くいかない言い訳を聞かされていて反論したいのに反論したら自分の親しい人が誰か一人殺されるから我慢して過ごすしかない。そんな気分である。 平凡な日々から逃れたい、というのは極一部の天才が本当にこんな枠に閉じ込められるタマじゃない、と飛び出すか、あるいは何も出来ない言...
延々と自分が上手くいかない言い訳を聞かされていて反論したいのに反論したら自分の親しい人が誰か一人殺されるから我慢して過ごすしかない。そんな気分である。 平凡な日々から逃れたい、というのは極一部の天才が本当にこんな枠に閉じ込められるタマじゃない、と飛び出すか、あるいは何も出来ない言い訳のために使用するかのどちらかだ。 私小説というのを言い訳にしても面白くないし、ちょっと文章を齧った進学校のヘタレ高校生が書きそうな過剰な自意識が垂れ流しになっているだけで嫌気が差した。平凡に生きられない人間が、それ以上に羽ばたけるわけがない。自分はこの言い訳だらけの本が嫌いだし、この著者の本は二度と読まないと思う。
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究極を突き詰めることの苦悩と快感と精神の境界線をテーマにした作品は様々あるが、こと笑いに関していうと、手品の種明かしがタブーとされているみたいに、裏を知ると笑えなくなっちゃうよなーと思った。努力の種明かししちゃうと無粋に感じてしまう。お笑いは究極のクリエーターだと個人的には思うが...
究極を突き詰めることの苦悩と快感と精神の境界線をテーマにした作品は様々あるが、こと笑いに関していうと、手品の種明かしがタブーとされているみたいに、裏を知ると笑えなくなっちゃうよなーと思った。努力の種明かししちゃうと無粋に感じてしまう。お笑いは究極のクリエーターだと個人的には思うが、画家やアーティストなんかと比べて損な職業なのかも。
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ストイックさも、突き詰め過ぎると生きづらさを生むかもしれない。 主人公は笑いに取り憑かれたが、 多くの人は「何者かになりたくて何者かになろうとしてそこを目指す」のだろうが、生きづらさやしんどさもあって折り合いをつけて生きてるところもあるのかなあと思った。 笑いのツボは人そ...
ストイックさも、突き詰め過ぎると生きづらさを生むかもしれない。 主人公は笑いに取り憑かれたが、 多くの人は「何者かになりたくて何者かになろうとしてそこを目指す」のだろうが、生きづらさやしんどさもあって折り合いをつけて生きてるところもあるのかなあと思った。 笑いのツボは人それぞれだし、笑いって本当に難しいと思う。 私はずれてるのか周りが笑い転げているのに、面白さがわからない時もある。 存在理由なんて私は探さないかな。 だってもう生まれて来てるんだし。寿命分生きると決めている。
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映画を観に行き、原作とどう違うのかなと思って読んでみた。 主人公はお笑いに目覚めてケータイ大喜利でレジェンドになってから私生活に影響が出るほどに突き詰めてしまう。さらにツチヤタカユキというオードリーann では伝説のハガキ職人になり、若林さんとネタを作るところまでになる。しかし人...
映画を観に行き、原作とどう違うのかなと思って読んでみた。 主人公はお笑いに目覚めてケータイ大喜利でレジェンドになってから私生活に影響が出るほどに突き詰めてしまう。さらにツチヤタカユキというオードリーann では伝説のハガキ職人になり、若林さんとネタを作るところまでになる。しかし人間不得意でとにかく周りとうまくコミュニケーション取れずにちょっと鬱?状態でギリギリの生活をしていた。 映画で菅田将暉が演じていたピンクはどんな人だったんだろうと思ったが、本当に実在した人で映画で描かれている以上に仲良かったんだと驚いた。 とにかく若林さんの思いやりによって主人公は自殺せずに済んだのかなと感じた。映画ではどう考えてもオードリーの若林なんだなーと思いながら観ていたが、本では「あの人」と描かれていて調べない限りはわからないようになっている。こないだの東京ドームは観たのかな〜と少々気になった。 とにかく突き詰めすぎると周りが見えずで読んでいてとても辛い状態だった。調べたら吉本の新喜劇などに携わっていてちょっと安心した。 映画の漫才のシーンは令和ロマンが指導したらしくとても納得した。
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単純にこの人が面白くなかっただけでは?と思ってしまう。載ってた大喜利もあまり面白くなかったし。努力はとてもすごいが、お笑いの才能がなかっただけのような。
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笑いのカイブツに取り憑かれた男の半生。 自分が信じるものに夢中になって、裏切られて、それでもしがみついて…苦しくて地獄かもしれないけど、こんなに生きること(彼にとっては笑い)に真正面から向き合える彼が少し羨ましい。ピンクと同じ気持ち。
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あまりにも不器用で、あまりにも切実過ぎるツチヤさんの生き様がまんま文章になっていて、読んでいてめちゃくちゃ辛かった。でも、“あの人”に対する想いが書かれた箇所だけは読んでいるこちらまで報われるかのように感じた。映画も楽しみ。岡山天音ならきっと。
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筆者は本当の天才なんだと思う。天才が自分の血で書いた遺書のような本。その才能、情熱、何より行動力に嫉妬する。絶望に共感するも、嫉妬で読むのが辛い。 夢を持ったことのある人なら誰しもカイブツを飼っているだろう。自分も飼っている。だが、それは筆者のものほど凶暴でもなければ強力でもなく、いとも簡単に飼いならされて、現実に妥協した。そのくせいつまでも消えることなく、この身体の中で呪詛を吐き続ける。筆者とは違って無駄に器用だったために、安定して暮らせてしまっており、ただ抜け出す気もない沼底で、耳を塞いでも聞こえてくるカイブツの呪詛に苛まれるだけの毎日だ。 筆者は10代から行動を起こしている。20代で本まで出した。引き換え、こっちは一度も表現に挑戦することもなく、誰にも読まれないこんなレビューを匿名で書くのが精一杯で、もう40だ。そのくせ、筆者ほど努力もしてないから、絶望すら薄い。あの頃はみんなを笑顔にできたのに、それが何より嬉しかったのに、もうこんな消化試合は悲惨すぎて誰も笑えない。 筆者は「アナタ」と恋に落ちているが、別れたあと、他の人と交際・結婚できるんだろうか。これほどまでに「正しさ」に執着する気質だと、もう別の人なんて愛せない気がする。少なくとも自分の場合はそうだった。 本書とは関係ないが、どうやらその後筆者はそれなりに活躍しているようである。「結局お前も成功するんかい」と、はしごを外された気になった。そりゃそうだ。さんざん絶望を煽っておいて、でも本なんて出せている時点で自家撞着なのだ。神はいないが人はいる。人は努力する者、行動する者を救いがちだ。冗談じゃない
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天才と狂気は紙一重だなと。お笑いに取り憑かれすぎて、社会生活をうまく送れず、世間で認められず、絶望感に囚われながら生きている。熱量と切迫感が凄くて、圧倒されながら読んだ。 人を笑わせるために、自分は笑いと真逆の世界を生きるというのはどうなんだろうか。生きるのが苦しそうで、読んでて...
天才と狂気は紙一重だなと。お笑いに取り憑かれすぎて、社会生活をうまく送れず、世間で認められず、絶望感に囚われながら生きている。熱量と切迫感が凄くて、圧倒されながら読んだ。 人を笑わせるために、自分は笑いと真逆の世界を生きるというのはどうなんだろうか。生きるのが苦しそうで、読んでて苦しかった。
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