犯罪者(下) の商品レビュー
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上巻に続いて、読み進める事にどんどん勢いが増していく。 政治、企業、疫病、事件と様々なことが複雑に絡み合い、結果としては満足のいく形ではなかったとしても、これだけ満足感があり、読み応えのある作品になったのは、一人一人の物語にのめり込むことができたからだろうか。 滝川からの視点のようなものも見てみたかった気もする。 ともあれ、修司、相馬、鎧水、中迫らが生きていてくれてよかった。
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下巻もハラハラドキドキの展開で本当に面白かった。様々なテーマが盛り込まれているけど、一つに収束していく描写が本当にすごい。 もう、すっかりファンになってしまった。 たまたま、幻夏から先に読んでしまったが、存分に楽しめた。 早く天上の葦読めたいです。笑
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通り魔殺人事件に出くわした主人公が大きな陰謀に巻き込まれていくサスペンス。でありながら本格ミステリの要素も兼ね備えた作品。流石にドラマの脚本家(相棒シリーズなど)だけあって展開の動かし方は見事。さらに中盤のひっくり返し方も見事で目を見張るシーンとなっている。テーマとしては重く暗い...
通り魔殺人事件に出くわした主人公が大きな陰謀に巻き込まれていくサスペンス。でありながら本格ミステリの要素も兼ね備えた作品。流石にドラマの脚本家(相棒シリーズなど)だけあって展開の動かし方は見事。さらに中盤のひっくり返し方も見事で目を見張るシーンとなっている。テーマとしては重く暗い雰囲気で読むのが辛くなってくるのだが、それ以上にしんどいのがその情報量の多さ。ページびっしりと書かれている内容を見ていくのは大変で読むのに時間がかかった。ただそれだけに読み切ったときの達成感は格別で十分に納得できる物語だった。
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偶然に発生したと思われた通り魔殺人事件が、ある陰謀により引き起こされたことが徐々に明らかになってきます。 陰謀を公に処罰するための確実な証拠がない中で、主人公の3人を中心にして、かなりリスクの高い、起死回生のシナリオを企画します。 そのシナリオの企画の段階から、二転三転し、ハラ...
偶然に発生したと思われた通り魔殺人事件が、ある陰謀により引き起こされたことが徐々に明らかになってきます。 陰謀を公に処罰するための確実な証拠がない中で、主人公の3人を中心にして、かなりリスクの高い、起死回生のシナリオを企画します。 そのシナリオの企画の段階から、二転三転し、ハラハラドキドキする結末までの描写が圧巻でした。 よく、こんなことを思いつけるなと感心しきりでした。 私的には、あるキーマンの行動が上下巻を通じて、非常に印象に残りました。 家族を失った悲しみ、それを乗り越え、自身が恐らく死ぬであろうことを覚悟の上で、信念をもって行動したこと。 何か、考えさせられるものを残してくれた本当にいい作品でした。
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ハラハラドキドキ展開の下巻。 「いやー!そこでそんな拗れが生じて、そうなっちゃうのー!?」という展開も。 だからこそ伏線回収が気持ちいい。 登場人物それぞれが丁寧に描かれているからこそ、この長編を間延びせずにハラハラした状態で読み切れる。 暗殺者が一筋縄ではいかないところがリアリ...
ハラハラドキドキ展開の下巻。 「いやー!そこでそんな拗れが生じて、そうなっちゃうのー!?」という展開も。 だからこそ伏線回収が気持ちいい。 登場人物それぞれが丁寧に描かれているからこそ、この長編を間延びせずにハラハラした状態で読み切れる。 暗殺者が一筋縄ではいかないところがリアリティがあってよかった。 (頭のキレる暗殺者なのにアッサリと罠にかかっちゃう…とかいう展開を他ではよく見るので…) 解説を読んで知ったが、太田愛さんは相棒の脚本などを手掛けていた脚本家でもあると。 それを知ってなるほどーと思った。 1つの映画を見ているように場面描写がハッキリとイメージできたのは脚本家としての才能が多分に現れているのだなぁと。 映画化やドラマ化にとても良さそう。
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すごいです。 映画を見てるかのような迫力。 なんでこんなに『見た』気になるのか不思議。 作戦失敗したと思わせてのあれこれもまさにハラハラドキドキ! 最後、老紳士?が運んできたカップに毒が仕込まれてるんじゃないの?と疑うくらいに他人が信じられなくなりました(笑) でも、世の中そんな奴ばかりじゃないとも思わせてくれたかな。
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二つの謎が繋がって解き明かされていく過程が気持ちよかった。 真相が分かってからもハラハラする展開で読み応えがあった。 後日談も充実しており、爽やかな読後感だった。 誰にでも勧められる本だと思う。
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上に続き、大ボリュームの下巻読み終わった! 壮大な隠蔽の闇を暴く傑作でした。 ハラハラしたし、どうなるのか気になって最高だった 映像化しないのか!? けど、やはりラストの展開は腑に落ちなかった… 完璧なハッピーエンドをやはり期待しちゃってたのにな…
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脳内キャスティングを組み立てながら聴了。最高に面白かった。脚本を手掛けていた方の作品は長いのに飽きさせないし、キャラクターの魅力が溢れている。のみならず、世間の見方の勉強にもなった。 ソウマの実直さが好きだけど、ヤリミズの軽妙な侠気も捨てがたい… シュージ…若いのに無敵すぎるがな(笑)
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「ビジネスは予測のゲーム」と佐々木常夫さんがおしゃってましたが、ミステリーも予測のゲームと実感しました。下巻でも敵味方に分かて、まさに「予測合戦」が展開されます。ドキドキハラハラ、手に汗握り、危うく電車を乗り過ごすところでした。 好きな修司さん、なんか調子悪いのかなと思って...
「ビジネスは予測のゲーム」と佐々木常夫さんがおしゃってましたが、ミステリーも予測のゲームと実感しました。下巻でも敵味方に分かて、まさに「予測合戦」が展開されます。ドキドキハラハラ、手に汗握り、危うく電車を乗り過ごすところでした。 好きな修司さん、なんか調子悪いのかなと思っていたら、最後にやってくれましたよ。仲間とともに仕掛けていく強さが、よかったです。 3人組と同じくらいの存在感で、下巻の出番が増えた滝川さんも、怖さ強さが爆発してました。滝川さん、笑ってましたよ~!恐怖~! 滝川さんの予測力、凄いんだけど、その裏返しで考え過ぎちゃうんだよね。どうせ考えるなら、他に考えることあるでしょと言いたい、怖いから遠く離れた所から。 上下巻読み終わっての感想をまとめると、この本は、現実に架空のことをはめ込んで、緻密にストーリーを組み上げた、すごい小説だった、ということです。 ただし、架空のお話であると分かっていても、私には違和感を感じるところがありました。 実は上巻で一番衝撃だったのは、メルトフェイス症候群の子どもたちが全員保育園児だったこと。あまりの衝撃で、気持ちの整理にしばらく時間がかかったくらいです。 私には、この設定、ちょっと、うまくハマっていないように感じられました。保育士さんたちと普通の保育園なら、すぐに原因特定されると思いますし、そうであってほしいです。 思い出すのが、うちの子どもたちが保育園のときに、書いていた連絡帳です。日々の食事の記録や、家での様子を書きました。ある日の夜、うなぎを食べさせたのを記録したら、翌日「味の濃いものはやめましょう」と注意されたりして。だから、各地の保育士さんたち、本書の設定では記憶していないことになっていますが、記憶は無くても記録はあるでしょ、と思うのです。 ついでにもう一つ。メルトフェイス症候群の原因菌として、架空のバチルスf50が同定されていました。耐熱性が強く、殺菌システム突破!、う〜ん、どうなのかな?、SFっぽい?。下巻に言い訳みたいな一文はあるけど。人民解放軍が絡んでたりして。 そういう訳で、太田愛先生にお伝えたいこと。面白い小説を本当にありがとうございます。 それから、お願いですから保育園児だけには手を出さないでください。どうか、お助けください・・・太田愛、先生・・・。 なんか、無理やり太田愛先生を、「犯罪者」っぽく書いてしまいました。申し訳ありません。
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