妻が椎茸だったころ の商品レビュー
リズ・イェセンスカのゆるされざる新鮮な出会い ラフレシアナ 妻が椎茸だったころ 蔵篠猿宿パラサイト ハクビシンを飼う
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2013年、他のWEB本棚に入れてあった本、久しぶりの再読でした。 これより前の『桐畑家の縁談』や、『さようなら、コタツ』では何気ない日常を描いていたのに、これは一気に非日常へと誘い込む。いや、引き摺り込まれると言った方がいい。妻が椎茸で、料理の先生はジュンサイだったのです、と言...
2013年、他のWEB本棚に入れてあった本、久しぶりの再読でした。 これより前の『桐畑家の縁談』や、『さようなら、コタツ』では何気ない日常を描いていたのに、これは一気に非日常へと誘い込む。いや、引き摺り込まれると言った方がいい。妻が椎茸で、料理の先生はジュンサイだったのです、と言われても、「そうなのだ」と思わせてしまう世界観。 その後の短編集『ゴースト』にもつながる。まとめて読むとさらにすごいよ。 長編の読み応えから長編作家としての面白さは揺るぎないが、短編も隙がない。 『かたづの』のような奔放さも憎めない。好きな作家さん。
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分かるようで分からない。不思議で少し寂しい、そんな短編集だった。 表題作の、料理を作っていれば分かる世界があるという理屈に魅力を感じる。食材を調理して美しく盛り付けて食べる、その手順の先に立ちのぼる過去の記憶は一体何なのか。食べて食べられて生きて死んできた、命が巡る軌跡がささやかに宿っているようで、どれも愛しく美しい記憶だなと思う。私も料理をしていればいつか分かる日が来るだろうか。 読み終わってみたら、意外と全てが男女の話だったのだと気づく。
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ちょっと怖くて愛おしい、「偏愛」短編集。 表題作「妻が椎茸だったころ」。 タイトルのインパクトがすごいけど、中身は可愛くて、ほんのり温かくて、少し切ないお話だった。 あと「ラフレシアナ」もすき。 食虫植物、なんとも言えない不気味な魅力があるよね。 現実と夢の境が曖昧になる、...
ちょっと怖くて愛おしい、「偏愛」短編集。 表題作「妻が椎茸だったころ」。 タイトルのインパクトがすごいけど、中身は可愛くて、ほんのり温かくて、少し切ないお話だった。 あと「ラフレシアナ」もすき。 食虫植物、なんとも言えない不気味な魅力があるよね。 現実と夢の境が曖昧になる、不思議な世界に導いてくれる作品でした。
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「おまえたち、戻ったのか!」 表題作から。ご主人のかわいさといいタイミングといい、あまりに秀逸で、思わず声が出ました。笑 完全にタイトル買いで中島京子作品は初めて。 こわばった心が緩む表題作は私のお気に入りになりました。 私が椎茸だったころあったかな...あ、中学のときはしめ...
「おまえたち、戻ったのか!」 表題作から。ご主人のかわいさといいタイミングといい、あまりに秀逸で、思わず声が出ました。笑 完全にタイトル買いで中島京子作品は初めて。 こわばった心が緩む表題作は私のお気に入りになりました。 私が椎茸だったころあったかな...あ、中学のときはしめじみたいなヘアスタイルしてたな、とか浅いこと考えられるくらいほっこりした気持ちで読めます。笑 最初人と人との交流を描くけど、どのお話にも人ではない、動物や植物がキーアイテムとして登場する。最後には思わずゾワッとする展開が、私はちょっと心地よくて、好きでした。 1編30分足らずで読めます。ぜひに!
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えっ、何このタイトル!? 最初は、SFかミステリーの話かと思った。 読後は、あ、そうかもしれない、と納得。 ホラーあり、 イヤミスあり、 ほっこりありの、 現実のような、 現実でないような、 そんなお話の短編集。
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短編集。ぞくっとしたり、クスリとしたり。いろんな味のする綿菓子を食べたような感覚になる作品。 私も椎茸だった過去を持てるようになれるかしら。
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タイトル借りです。私が苦手な少し不思議でゾクッとするお話。現実にあるような、ないようなその境目の際どい所の物語の短編集でした。冒頭のお話…彼女が無事で本当に良かった。ラフレシアナで出てくる男性が意味不明すぎて、一番のホラーでした。
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不思議系短編集。展開が読めないのでぐいぐい引き込まれたうえ、読みやすい言葉遣いと文章だったのでさくっと読めた。 個人的には二つ目の食虫植物のやつ(ラフレシアナ)が気に入ってる。
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表題の椎茸~がアンソロジーで面白かったので呼んでみた。ほかの話も面白かった~ 最初のアメリカの話はゾッとしたし、椎茸~はほっこりするし、その他色々なタイプの話で飽きなかった。
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