静かな雨 の商品レビュー
映画化して欲しい。 明日何が起こるかわからないなんて言うヤツほど、本当は何も起きないと思ってるのんきなヤツだ、 本当にそうだなと思った。 何か起きるかもしれないのは いつだって今だから。 私は今をちゃんと生きているだろうか。 そんな問いを伝えてくれる本。
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松葉杖をついた青年と毎日記憶を失くしてしまうたい焼き屋さんの女性との毎日を綴ったおはなし。 静かだけど、時々心がざわめいたり潤んだり悲しいほど幸せになったり。 ミステリアスなよく分からない部分もたくさん。 でも全体的に優しさにふわっと包まれたような文章たちだったな。 人間が何でで...
松葉杖をついた青年と毎日記憶を失くしてしまうたい焼き屋さんの女性との毎日を綴ったおはなし。 静かだけど、時々心がざわめいたり潤んだり悲しいほど幸せになったり。 ミステリアスなよく分からない部分もたくさん。 でも全体的に優しさにふわっと包まれたような文章たちだったな。 人間が何でできてるのか。 私も考えてみよう(^^)。
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おいしいたい焼き食べたい。 忘れても思いが積もっていって人を形成する。 ハンデをそうとは描かず当たり前にやさしく何気なく。
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この一年で人気作家のデビュー作を立て続けに読んだ(高野秀行「幻獣ムベンベを追え」上橋菜穂子「精霊の木」メアリー・シェリー「フランケンシュタイン」藤沢周平「無用の隠密」)。デビュー作には、作家の全てが備わっている、ということは、その度に思ったことである。2004年に文学界新人賞佳作...
この一年で人気作家のデビュー作を立て続けに読んだ(高野秀行「幻獣ムベンベを追え」上橋菜穂子「精霊の木」メアリー・シェリー「フランケンシュタイン」藤沢周平「無用の隠密」)。デビュー作には、作家の全てが備わっている、ということは、その度に思ったことである。2004年に文学界新人賞佳作に選ばれた本作も然りである。 宮下奈都の作品は未だ3作目だけど、「静かな雨」「スコーレNo.4」「羊と鋼の森」と見事に洗練されてきたのが、これを読んでわかる。 ボーイミーツガールものを装いながら冒頭こそは平凡な描写だったが、こよみと行助との会話のところで、おや、普通の恋愛譚とは違うと思った。行助はこよみから「(あなたの瞳の半分は)あきらめの色」と言われて、少年の頃の気持ちを思い出すのである。地球が高速で自転していると学んで少年は寝込んでしまう。でも、「(秒速463キロで突き進んでいる)地球が回るのを止めることはできない」「あきらめるしかない」と思ったら高熱もおさまったらしい。私は宮崎駿「風立ちぬ」にも出てきた良寛の「天上大風」の語句を思い出した。 途中でこよみさんが1日しか記憶がもたない女性になってしまうけど、それは難病ものにしたいわけではなく、2人の会話に変化をつけたいだけだった気がする。ある日、記憶力をなくした数学者を描いた本のエピソードが出てくる。調べると小川洋子「博士の愛した数式」は、この中編が書かれた一年前の発行だ。第1回本屋大賞にまでなって仕舞う著作を読んで、テーマもストーリーも全然違うけど、雰囲気がよく似た物語を書いた著者が、12年後に本屋大賞を獲るとは本人は想像していただろうか。
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生まれつき足のわるいユキスケと事故で最近の記憶をなくしてしまうたい焼きやのこよみさん。 リスのリスボンのはなしとこよみさんに照らし合わせたところが印象的。 C0093
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忘れてしまっても、忘れられてしまっても一緒に過ごした時間に意味はあったんだと思いたい。 冬から春に向かう雨の多い、別れの季節に読みました。 行助の名前の由来、「冬の旅」で確認?。
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宮下奈都さんの作品がまた読みたくて読みました。 この作品がデビュー作らしい。そんな感じは、しました。 他の宮下奈都 作品も読みたい。
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「新しいものやめずらしいものにたくさん会うことだけが世界を広げるわけじゃない。ひとつのことにどれだけ深く関われるかがその人の世界の深さにつながるんだとあたしは思う」(56 ページ) 新しい記憶を残すことができなくなった彼女を支える主人公。 脳に記憶が刻まれなくなっても、 日々...
「新しいものやめずらしいものにたくさん会うことだけが世界を広げるわけじゃない。ひとつのことにどれだけ深く関われるかがその人の世界の深さにつながるんだとあたしは思う」(56 ページ) 新しい記憶を残すことができなくなった彼女を支える主人公。 脳に記憶が刻まれなくなっても、 日々が何も残していかないわけではない。 何が、どこに残るのかはわからなくても、 忘れても忘れても、残って育つものがある。 ふたりの世界は少しだけ重なって、 それでじゅうぶんだ、と静かに想いを包み込む物語り。
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宮下さんの本を読んでみたくて借りた。 なんだか思っていたのと違って(どう思っていたのかもちゃんと表せないけど)、切なくて物悲しい話だと思った。自分の好みではない印象。 行助とお姉さんとの「人は何でできている」の問いかけはよかったな。
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1日終わると記憶をなくすようになったこよみさん。 記憶と思いが その人を作る。覚えていなくても 残る 大切な人 とか 衝撃とか。 育児をしていると 5歳になる娘は3歳頃までの記憶は結局ほとんどないように思うけど、この子の人となりを作り、手をかけた分 きっと何かがほんの少し良い方...
1日終わると記憶をなくすようになったこよみさん。 記憶と思いが その人を作る。覚えていなくても 残る 大切な人 とか 衝撃とか。 育児をしていると 5歳になる娘は3歳頃までの記憶は結局ほとんどないように思うけど、この子の人となりを作り、手をかけた分 きっと何かがほんの少し良い方に積み重なり、イライラしてあたってしまった分 ほんの少し影をつくっているのかもしれない。日々の積み重ねにちょっぴり意味を持たせるような本。 羊と鋼の森とあわせ、とても静かながら、この著者の波長、個人的にはあうと思える作品。 リスのリスボンが隠した種がいろんなところにから出てくる様が、小さな子がどうしてこんなところに という場所におもちゃや親の大事な小物を忍ばせる様を思い出しホッコリする。
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