静かな雨 の商品レビュー
読み終わり、儚い気持ちになった。 あまり深く、くどくなくサラッと読めた。 博士の愛した数式?を少し思い出させるような、切ない気持ちになるような、けどたい焼きの温かみを感じるような気持ち。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
パチンコ屋の裏の駐輪場にあるたい焼き屋さんで、 こよみさんの作ったたい焼きを食べて、こよみさんと出会った。 こよみさんが作ったたい焼きを食べながら、いろんな話をしたこと。 こよみさんが子供の頃飼っていたリスのリスボン。 父が新聞小説の主人公の名前を自分につけたこと。 僕の足が悪くても、彼女は気にすることなんてしなかったこと。 ある日、こよこさんは事故に遭い、意識は戻ったものの、その日の記憶が翌日まで更新されることはなかった。 退院してから一緒に住むようになり、記憶することができなくなったこよみさんとの生活が始まった。 彼女は、またたい焼きを作って、僕は、苛立ってしまうこともあったけれど、それでも一緒に暮らしていく日を選んだこと。
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静かに時間が流れていくかんじが好きでした。 お店で2人でコーヒーを飲むところは素朴な雰囲気が目に浮かんで好きな場面。
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本当に迷ってるときは、進もうと思ってもどっちが前だか後ろだか、わかんなくなっちゃってるの。だからね、ユキ、迷ってるくらいなら、やめたほうがいい。後悔しても取り返しのつかないことって、あるんだよ。 「勉強したら将来何かの役に立つと思う?」「役に立つものしかいらないの?」 あたした...
本当に迷ってるときは、進もうと思ってもどっちが前だか後ろだか、わかんなくなっちゃってるの。だからね、ユキ、迷ってるくらいなら、やめたほうがいい。後悔しても取り返しのつかないことって、あるんだよ。 「勉強したら将来何かの役に立つと思う?」「役に立つものしかいらないの?」 あたしたちは自分の知っているものでしか世界をつくれないの。 面白いと思えるものがあったら、それが世界の戸口なんだよ。あなたにとっては突破口かもしれない。いつでも開ける。そこからあなたは外に出られる。 明日何が起きるかわからないとは、ほんとうには何も起きないと思っている人のいうことだ。今だ。何が起きるかわからないのは明日なんかじゃなくて今なのだ。 宮下さんらしい、静かで物悲しい穏やかな物語だったなー。辛くはないけど、苦しいなー
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わりとよくあるテーマの話し。 映画でも似たような話しがあったのを思い出した。 ただ、淡々と書かれた情景に、かえって悲しい気持ちにさせられた。
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う〜ん…なんとも… 2人の世界がちょっとずつずれてて でもどこか重なってるこの不思議な感じはなんと表現すれば良いのか… ちょっとした日常のような雰囲気なのに どこか重い雰囲気もある、そんな物語でした。 記憶が1日で無くなるってすっごい怖い事ですよね。その中でもブロッコリーの書き置...
う〜ん…なんとも… 2人の世界がちょっとずつずれてて でもどこか重なってるこの不思議な感じはなんと表現すれば良いのか… ちょっとした日常のような雰囲気なのに どこか重い雰囲気もある、そんな物語でした。 記憶が1日で無くなるってすっごい怖い事ですよね。その中でもブロッコリーの書き置きの部分などから、こよみさんは記憶がなくなることに対して「怖い」で終わらせずに、頑張って日常を過ごそうとしているんだという、こよみさんの強さを感じる事が出来ました。あぁでも辛いよな。 こよみさんのたい焼き、一度食べてみたいです。
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100ページほどの話なのに、こんなにも穏やかな 気持ちにさせてくれて、読んでてほっこりしたよー。 そして、たい焼きが食べたい!! 今度、たい焼きが売ってたら、絶対買うー笑 松葉杖をつく行助(ユキ)と 美味しいたい焼きを焼く、こよみさんとの話。 こよみさんは、途中事故で、記憶を作...
100ページほどの話なのに、こんなにも穏やかな 気持ちにさせてくれて、読んでてほっこりしたよー。 そして、たい焼きが食べたい!! 今度、たい焼きが売ってたら、絶対買うー笑 松葉杖をつく行助(ユキ)と 美味しいたい焼きを焼く、こよみさんとの話。 こよみさんは、途中事故で、記憶を作れなくなる。 前日のことが分からなくなっちゃう。 そんなこよみさんに対して、優しくしたり、意地悪したり しながら、こよみさんとの生活を送るユキ。 なんだか、さくっと読めるけど、ほっこりできる いい話だったー!!!!
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羊と鋼の森の作者さんのデビュー作。静かな文章で独特の世界観に引き込まれる。 足が不自由な僕と、事故で1日しか新しい記憶を留めておけなくなったこよみさん。 毎日の生活の中での思いで人はできている。
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静かで 繊細なお話でした。 もしも自分や 大切な人が 認知症や 高次機能障害になっても 今日は今日 明日は明日で また たのしい時間を 一緒に重ねたらいいんだ と思った٩(◜ᴗ◝ )
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「だけど、新しいものやめずらしいものにたくさん会うことだけが世界を広げるわけじゃない。 ひとつのことにどれだけ深く関われるかが、 その人の世界の深さにつながるんだとあたしは思う」 「僕の世界にこよみさんがいて、こよみさんの世界には僕が住んでいる。ふたつの世界は少し重なっている...
「だけど、新しいものやめずらしいものにたくさん会うことだけが世界を広げるわけじゃない。 ひとつのことにどれだけ深く関われるかが、 その人の世界の深さにつながるんだとあたしは思う」 「僕の世界にこよみさんがいて、こよみさんの世界には僕が住んでいる。ふたつの世界は少し重なっている。それで、じゅうぶんだ」 とても読みやすかった。 余白が多く、紙に重みがあり、それがこの物語のやわらかな雰囲気にぴったり合っていた気がする。
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