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犯罪小説集 の商品レビュー

3.4

66件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    19

  3. 3つ

    24

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

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2017/02/01

どの犯人も、生まれながらの狂人・悪人ではなくて。 どこからおかしくなったのか、決定的な瞬間が見えないのが恐ろしい。 少しずつチューニングがずれていって、だんだんだんだんグレーが濃くなっていく感じ…。 後味わる面白かった。

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2017/12/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

実際にあった事件をもとに、事件そのものよりも、事件が起こってしまった経緯を物語に仕上げた5つの短編。 吉田さんは、「さよなら渓谷」や「怒り」でも実際の事件を下敷きに物語を書いていて、それぞれとても読み応えのある大作となっているが、本作は短編なのでそこまでの重みはない。 だけど、読んでいくにつれて、罪を犯してしまった人間に心が寄り添っていることに気づく。特に、「青田Y字路」と「万屋善次郎」は完全に犯人に肩入れしてしまった。 人が人を追い詰めた結果、犯罪が生まれたのなら哀しすぎる・・・やるせなく、つらい読後感。

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2017/01/23

暇つぶしにはもってこい。 スキャンダラスで陳腐なストーリー。 下世話な週刊誌を読んでるのとたいして変わらない。 その程度の本。 実際の事件をモチーフにしている作品は色んな作家が書いている。 桐野夏生の「グロテスク」しかり、角田光代「森に眠る魚」しかり、吉田修一の「さよなら渓谷」...

暇つぶしにはもってこい。 スキャンダラスで陳腐なストーリー。 下世話な週刊誌を読んでるのとたいして変わらない。 その程度の本。 実際の事件をモチーフにしている作品は色んな作家が書いている。 桐野夏生の「グロテスク」しかり、角田光代「森に眠る魚」しかり、吉田修一の「さよなら渓谷」しかり。そうそう、「怒り」もそうだ。 それぞれが実際の事件犯罪を昇華して、オリジナリティを持たせている。 でも、これはどうだ? テーマが先行するやっつけ仕事感がありあり。 というより、吉田さん、こんなのしか書けないの? 純粋なオリジナル作品読みたいな・・・。

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2017/01/20

実際に起きた犯罪を元に作られただけあってものすごくリアルです。 青田Y字路、どこかのアンソロジーかなんかで読んだことある気がするんだけどな、思い出せない… すごく面白かったのは曼珠姫午睡。あの木嶋佳苗被告の話を元にしてるそうですね。読んでてすごい興奮した。そっと覗き見してるよ...

実際に起きた犯罪を元に作られただけあってものすごくリアルです。 青田Y字路、どこかのアンソロジーかなんかで読んだことある気がするんだけどな、思い出せない… すごく面白かったのは曼珠姫午睡。あの木嶋佳苗被告の話を元にしてるそうですね。読んでてすごい興奮した。そっと覗き見してるような気にもなるし、自分のどこかに思い当たる何かがあるような…ゾワっとした厭なものがどろっと出てくる感じ。 あと先月マカオでバカラやったばかりなので百家楽餓鬼も面白かったです。 どれも読み応えたっぷりでした。

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2017/01/18

短編5編。 実話をベースにし、犯罪そのものよりも人物を描く。 読んでいる最中に、そういえばそんな事件があったと思い出した。犯罪には共感できないが、なんとなく堕ちていってしまう様にはうなずいてしまう場面も。 読了後に、ネットで事件を調べてみて、更に内容に重みが出た。

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2017/01/13

描かれている罪は犯罪なのだ。裁かれるべき罪ももちろんあるのに、どうして読み終えた後こんなにも犯人に寄り添うような心情になってしまうのだろう。

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2017/01/09

どこか身近で、どこか他人事の犯罪短編集。犯罪者がなぜ犯罪を犯してしまうのか。周囲が悪いのか、環境が悪いのか、あるいは自分自身が悪いのか。紙一重な部分を読み手に心理的に訴えかけてくる文章がスゴイなぁ、と。

Posted byブクログ

2017/01/09

吉田さんは、新刊が出たら内容にかかわらず手に取る作家さんの一人。今作も例外なく手に取った。 事前にレビューをちらちら見てなんだか評価が低めであり、あまり期待を持たなかった。 独立した5本の犯罪者が犯罪者になるまでの物語。 どの作品も実話をもとにしているのとのことだが、元となって...

吉田さんは、新刊が出たら内容にかかわらず手に取る作家さんの一人。今作も例外なく手に取った。 事前にレビューをちらちら見てなんだか評価が低めであり、あまり期待を持たなかった。 独立した5本の犯罪者が犯罪者になるまでの物語。 どの作品も実話をもとにしているのとのことだが、元となっているニュースが分からなかったことがよかったのか、5本ともとても楽しく読むことができた。 どの作品も風景として、物語が作られており、犯罪者となってしまった人の思いや動機が分からない。知りたい。 ゆっくり味わって読むことができた。

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2016/12/30

期待せず、退屈しのぎに買ったのですが、思いの外面白い短編集でした。犯罪小説の体の純文学。犯罪という角度から人間を描いてます。

Posted byブクログ

2021/03/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

青田Y字路(あおたのわいじろ) 娘が失踪。犯人わからず。捜索の時、怪しい行動の男。 また、幼女が失踪。怪しい男の家に皆で押し込む。 娘の遺体が押し入れにあった。男は灯油で火をつけて自殺。幼女は無事に確保。 ☆曼珠姫午睡(まんじゅひめごすい) 弁護士の妻。中学時代の知り合いが殺人容疑で逮捕・ スナックのママ。愛人に老人を殺させて保険金殺人。 昔の友人をSNSを通じて調べる 高校時代からかわっていた。 ☆百家楽餓鬼(ばからがき) 親族で経営する中堅企業の御曹司。高校は野球部。大学からはナンパ 大企業の就職はせず、親の会社で修行。新事業で成功。NPOで活躍する美人と結婚 息抜きに始めたカジノにはまる。月に一回が、毎週末マカオ、香港 ファイナンス系グループ会社から100億円以上使いこむ。 子会社にとばした社員が裏切り警察に密告。日本に帰れば逮捕 一族の株を全て売却すれば着服した金はチャラ ☆万屋善次郎(よろずやぜんじろう) 地元の工場で働いていた男が故郷に戻る。62才で最年少。蜂蜜作りを始めるが失敗。奇行が目立つようになる。 注意をした老人家族を斬殺。自分も山に逃走し、自殺をはかるが重体で発見される ☆白球白蛇伝(はっきゅうはくじゃでん) 貧しい家族の末っ子がプロ野球選手で一瞬だけスターになる。金使い荒くなり31才で引退。コーチ時代は借金。球団内で盗難、クビ。谷町の不動産会社の社長から1000万円。元ファンの運送会社社長の会社で給料前借り。7万円を借りられなくて社長を殺してしまう。息子がリトルリーグで注目。少年時代の父親に似ているが、人殺しの子となり、引っ越していく

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