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犯罪小説集
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2016/10/15 |
JAN | 9784041047385 |
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商品レビュー
3.4
66件のお客様レビュー
ミステリではありません 後味の悪いお話、5編 面白いかどうかという類いの作品ではありません 犯罪に至る描写が巧みで、どれもどこかで見たような事件でした
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犯罪小説集と銘打った一冊のなかに5編の小説。さすが吉田修一で5編ともそれぞれ違った視点から描かれた物語。そして「犯罪」って何だろうと思わされる。 犯罪って端的にいえば、触法だろうか。たとえば、1編目の「青田Y字路」の豪士は、おそらく触法という意味での犯罪を犯しているけど、周囲の彼...
犯罪小説集と銘打った一冊のなかに5編の小説。さすが吉田修一で5編ともそれぞれ違った視点から描かれた物語。そして「犯罪」って何だろうと思わされる。 犯罪って端的にいえば、触法だろうか。たとえば、1編目の「青田Y字路」の豪士は、おそらく触法という意味での犯罪を犯しているけど、周囲の彼を疑う人たちもまた、触法ではないけれど罪を犯しているような気がする。そして周囲の人たちはそのことにまったく自覚的でない。一方、2編目「曼珠姫午睡」の英里子など、罪にもならないちょっとした秘めごとを罪と感じているのでは。法に触れれば罪、自分がそう思えば罪、そして無自覚なままに犯される罪もある……。 「青田Y字路」で特に感じたんだけど、三人称で書かれていながらときどきふわっと視点が変わるような違和感があって、なるほど、三人称で書くってけっしてニュートラルな立場ではないんだなと思った。よくある書き方だと、三人称で書いていても、たとえば主人公を中心に据えていたり、一定の固定された視点から語っているものだと思う。それが豪士寄りだったり別の登場人物寄りだったりと定点が変化する。この書き技をもって、犯罪って何だろう、だれが罪を犯した人なのだろうと考えさせる吉田修一の巧みさよ。
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実際にあった事件を元にした犯罪小説短編集。どちらかというと犯罪者の視点からの描写の多い。その話も何とも言えない哀しさが残る。 犯罪には様々な背景や事情があるものの誰も幸せにはしない。
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