傷だらけのカミーユ の商品レビュー
ここまでカミーユを落とすかと、怖くなった。 三作目なので、カミーユに感情移入してしまい、 どうにかうまく解決してほしいとてにあせ握った。 2/3くらいで自分も騙されていた事に気づく。 それにしても、この作品は登場人物の名前を覚えられない。
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三部作完結編。容赦のない暴力シーンで幕を開ける。これがとにかく惨たらしい。 で、その後のストーリーはカミーユがひたすら犯人を追うというもの。彼女を守る使命感に突き動かされる彼は、ルールを無視して警告をスルーしてどんどん窮地に追い込まれていくけど、それでも犯人を諦めない。この展開...
三部作完結編。容赦のない暴力シーンで幕を開ける。これがとにかく惨たらしい。 で、その後のストーリーはカミーユがひたすら犯人を追うというもの。彼女を守る使命感に突き動かされる彼は、ルールを無視して警告をスルーしてどんどん窮地に追い込まれていくけど、それでも犯人を諦めない。この展開がどこまで続くのか不安になるが、そこはさすがのルメートル、今見えてる景色が正しいとは限らない。 でも三作目ともなると慣れてくるのか、徐々に見えてきてしまう。なので衝撃度は低め。全シリーズ通しても、衝撃度・完成度共に一番凡庸に感じてしまった。前二作でいろいろやって、結局はカミーユ個人の物語に帰結する。彼の苦悩を思うと居たたまれないけど、個人的にはそこまでこのキャラに思い入れはないので、単にモヤモヤしたまま終了。あー残念。
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被害者に対して加えられた凄惨さ残虐性、 描写のグロさは、前2作に比べて軽い。 しかし、読み進めながら心が重くなっていく。 それはきっと、アルマンがいなくて、 ルイやル・グエンとも距離をおいて孤独、 傷だらけになりながら職の義務とともに、 自身の生の感情から事件を追うカミーユに 読...
被害者に対して加えられた凄惨さ残虐性、 描写のグロさは、前2作に比べて軽い。 しかし、読み進めながら心が重くなっていく。 それはきっと、アルマンがいなくて、 ルイやル・グエンとも距離をおいて孤独、 傷だらけになりながら職の義務とともに、 自身の生の感情から事件を追うカミーユに 読者という枠を超え共感、自身を投影しているから なのかもしれない。エンターテインメントとして どんでん返しを期待する(実際に一定の驚きはある) が、これまで周りとの環境・関係で、 皮肉や軽口をたたくカミーユが 過去を(前二作を)ひとり背負って 結末に向けて、突き進むのは痛々しく 読者でさえ傷をえぐられる。 だから最後の余韻が救いだったら、と思うと カミーユのためにも、読者のためにも続編が欲しい。
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イレーヌの事件から5年後、今度は恋人アンヌが強盗事件に巻き込まれた。今回も冒頭からジェットコースターに乗せられたみたいなスピードで突っ走ります。前2作からアンヌは偶然巻き込まれた被害者ではないだろうという疑念を抱きながら読み進めていたので、結末にはさほど驚かなかった。この作家だか...
イレーヌの事件から5年後、今度は恋人アンヌが強盗事件に巻き込まれた。今回も冒頭からジェットコースターに乗せられたみたいなスピードで突っ走ります。前2作からアンヌは偶然巻き込まれた被害者ではないだろうという疑念を抱きながら読み進めていたので、結末にはさほど驚かなかった。この作家だから、もう一段階どんでん返しがあるのかと思ったら予測の範囲内の着地で、前の2作程の意外性はなかったなあ。だからといって面白くない訳じゃなく、最後の方は読むのを止められなくて寝不足になりました。ちょと切ない3部作のラストでした。
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例えば、目の前にある砂時計。 物語は砂時計の砂が落ちるように進み、物語が終盤を迎えると、落ちる砂のスピードに加速がついていく。落ちる砂を止めることができないのと同様、物語を止めることはできない。読むことをやめられない。 ここで少しでも物語を語れば、伏線に触れてしまうので、何も語る...
例えば、目の前にある砂時計。 物語は砂時計の砂が落ちるように進み、物語が終盤を迎えると、落ちる砂のスピードに加速がついていく。落ちる砂を止めることができないのと同様、物語を止めることはできない。読むことをやめられない。 ここで少しでも物語を語れば、伏線に触れてしまうので、何も語ることができないのが残念なくらいに、気が緩むところがなく面白い。 帯には”完結編”の文字があるが、次回作が書かれることを期待したい。
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ヴェルーヴェン班は事実上ここで解散だな…と思うと少しさみしい。「イレーヌ」を読んでいる人なら早い段階で犯人の目星がつくと思う。 「イレーヌ」や「アレックス」のような過激さはないが、文字通りカミーユは精神がズタボロにされ同情を禁じ得ない。 自分を騙したり裏切ったりした人間に対しても...
ヴェルーヴェン班は事実上ここで解散だな…と思うと少しさみしい。「イレーヌ」を読んでいる人なら早い段階で犯人の目星がつくと思う。 「イレーヌ」や「アレックス」のような過激さはないが、文字通りカミーユは精神がズタボロにされ同情を禁じ得ない。 自分を騙したり裏切ったりした人間に対しても憐れみの気持ちを持ち、彼等を理解しようとするカミーユの懐の深さには感動する。
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シンプルな構成?分かりやすい犯人像? 振り回され敵を増やしてゆくカミーユ… といった内容でしたが、さすがルメートル、一筋縄ではいかない展開でした。
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今回の作品は…事件が勃発してからの密度の濃い3日間について、「一日目」、「二日目」、「三日目」という3つの章に纏めている…正しく序破急での展開だ… 何か、当初から「3つの長篇」という構想で始まったということのようである…長篇の他、日本での翻訳が未紹介になっている、ヴェルーヴェン警...
今回の作品は…事件が勃発してからの密度の濃い3日間について、「一日目」、「二日目」、「三日目」という3つの章に纏めている…正しく序破急での展開だ… 何か、当初から「3つの長篇」という構想で始まったということのようである…長篇の他、日本での翻訳が未紹介になっている、ヴェルーヴェン警部が登場する中篇が在るらしいが…「3つの長篇」の3作目である『傷だらけのカミーユ』だが…他の2作以上に、「この後、どうした?どうなった?」が気になる感じであった…
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シリーズ完結編 訳者が前二作と同じ方だったので安心して読めた。半分ほどで骨になる筋書きはなんとなくわかったけれど犯人までは分からなかった。シリーズを通して犯人の動機が私には いまひとつしっくりこない所があるけれど それを差し引いてもあまりあるほど 主役のカミーユのキャラが際だち ...
シリーズ完結編 訳者が前二作と同じ方だったので安心して読めた。半分ほどで骨になる筋書きはなんとなくわかったけれど犯人までは分からなかった。シリーズを通して犯人の動機が私には いまひとつしっくりこない所があるけれど それを差し引いてもあまりあるほど 主役のカミーユのキャラが際だち 文章が素晴らしく 今回も一気に読み切った。シリーズを通し 本当に傷だらけのカミーユ..人はそれでも生きていけるのか と考えてしまう..
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面白かったあ!!最後のページまで読んだ時の気持ちはなんとも言えない。終盤は怒涛の展開と切なさでガンガン胸に響いた。フランスミステリーってこんなに面白いんだと改めて思う。狂気とユーモアのバランスが絶妙で、このカミーユシリーズが完結してしまったことが悲しい。
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