1,800円以上の注文で送料無料

暗い越流 の商品レビュー

3.7

35件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    15

  3. 3つ

    10

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/03/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

苦い後味が残る5編のミステリー短編集。 そのうち2編は不運な探偵・葉村晶が登場!37歳の時と、40過ぎの葉村晶も相変わらず危険な目に遭っているけれど、根性があるので転んでもただでは起きない。最後はきっちり依頼をこなし解決するところが頼もしい。 ほか3編はそれぞれ主人公が違うけれど、最後の最後で毒をひと垂らし。人の心の奥底に蠢く闇を見ているうちにだんだん気が重くなってきて、次の話を読み始める前に一旦休憩が必要なくらいだった。でも最初と最後が大好きな葉村晶シリーズなので中和される。毒を味わいたい時によい短編集だと思う。

Posted byブクログ

2023/11/17

日本推理作家協会賞受賞作「暗い越流」を含む短編5話。うち2話は葉村晶で、ここから「さよならの手口」へ繋がっていく。1話1話、キャラも際立っていて引き込まれる。少し苦みのある読後感。

Posted byブクログ

2023/11/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

後味悪い系。だ!け!ど!面白い。 ただ、後味悪いだけじゃない面白さがある。 読み終わったあと面白すぎてニヤけるくらいには展開が好きなの多かった。 5つの短編が入ってるんやけど、どの話もちょっとづつ前の話と関連があって良い。 前の話で出てきた人とかが出てくるとなんか嬉しくなるよね。 あと、世界観とか話の内容とかは非現実的と思いきや話が進むにつれて謎が明らかになってきて現実味が凄くでてくる。わかるかな?(語彙力…) やっぱりミステリおもろい!! あとがきを見て見たところ、伏線がいくつかはられているみたい。また時間を置いてもう一度読み返したいな。

Posted byブクログ

2023/06/12

以前、単行本で読んだ。 やっぱ面白い! 単行本を読んだ時は「幸せの家」が印象に残ったようだが(以前の感想による)、今回はやはり葉村晶ものが良かった。 最終話「道楽者の金庫」、ここからマーダー・ベアー・ブックショップとの縁が始まっていた。葉村晶、やはりキレッキレだ。満身創痍だけど。...

以前、単行本で読んだ。 やっぱ面白い! 単行本を読んだ時は「幸せの家」が印象に残ったようだが(以前の感想による)、今回はやはり葉村晶ものが良かった。 最終話「道楽者の金庫」、ここからマーダー・ベアー・ブックショップとの縁が始まっていた。葉村晶、やはりキレッキレだ。満身創痍だけど。 巻末の、近藤史恵さんの解説も良かった。 「船上にて」「海神の晩餐」「名探偵は密航中」「火天風神」読んでみたい。

Posted byブクログ

2023/02/06

あら葉村さんが出張されてる(笑) こっちでも相変わらず気を失うんですね。 葉村晶ものが二篇とノンシリーズものが三遍。 ラストで物語がエグいほうに振り切られて終わる事が多い若竹七海さんの作品は結構中毒性があるなあ。

Posted byブクログ

2022/10/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

それぞれがとても暗い、恐怖。 殺人犯に手紙を送る女性の謎を調べる。 死んだ編集長が脅迫していたのは誰か調査する。 かつて誘拐された少年が協会に立てこもる 死んだ祖父の別荘から母の遺骨を持ってくる依頼 金庫の鍵になるこけしを探す 葉村晶なのかと思ったら全部じゃなくて、主人公が犯人かも知れなくて、全部が解明されるけど謎が残るままもやっとして終わったりして。 やっぱりむかついて、面白くて、読む手が止まらない。 でも。これはイヤミスではない。

Posted byブクログ

2022/02/10

凶悪な死刑囚に届いたファンレター。差出人は何者かを調べ始めた「私」だが、その女性は五年前に失踪していた!(表題作)女探偵の葉村晶は、母親の遺骨を運んでほしいという奇妙な依頼を受ける。悪い予感は当たり…。(「蝿男」)先の読めない展開と思いがけない結末―短編ミステリの精華を味わえる全...

凶悪な死刑囚に届いたファンレター。差出人は何者かを調べ始めた「私」だが、その女性は五年前に失踪していた!(表題作)女探偵の葉村晶は、母親の遺骨を運んでほしいという奇妙な依頼を受ける。悪い予感は当たり…。(「蝿男」)先の読めない展開と思いがけない結末―短編ミステリの精華を味わえる全五編を収録。表題作で第66回日本推理作家協会賞短編部門受賞(アマゾン紹介文) 葉村晶シリーズ二編とノンタイトルが三編の短編集。 相変わらずどの話もテンポが良く、ぐいぐいと先に進めてしまう。 ただ、所どころがコミカルな葉村シリーズと違い、ノンタイトルのものはえぐみが強いので、苦手な方は注意が必要だろう。

Posted byブクログ

2021/11/16

葉村晶シリーズを読み進める中で、この本も読みました。 この本だけ表紙が違うなぁと思ったら、これだけ出版社が違うのですね。 この本は光文社、その他の葉村晶シリーズは文藝春秋。 あとがきによれは、表題作である「暗い越流」が、文学賞を受賞したものらしい。 暗い越流は、死刑囚に届いた...

葉村晶シリーズを読み進める中で、この本も読みました。 この本だけ表紙が違うなぁと思ったら、これだけ出版社が違うのですね。 この本は光文社、その他の葉村晶シリーズは文藝春秋。 あとがきによれは、表題作である「暗い越流」が、文学賞を受賞したものらしい。 暗い越流は、死刑囚に届いた1通のファンレターが発端になり、雑誌記者が差出人を探す…という話。 暗い越流は葉村晶シリーズではなく、葉村晶が登場するのは「蝿男」と「道楽者の金庫」だけだ。 しかしノンシリーズも含めて、全てワクワク、ゾワゾワするおもしろい短編ミステリーだった。 短編であることがむしろ心地よいと思った。 道楽者の金庫では「こけし」が謎解きに一役買っている。 東北の田舎出身の私は、子どもの時から実家にも親戚の家にも必ずこけしがあった。こけしって、不気味だけど、身近な存在でもある。 だから、晶が子ども時代に「こけしは子どものおもちゃみたいなもん」と親戚に言われ、実際にこけしで遊んでいたら「こけしであそぶな!」と怒られたことは笑ってしまった。 最初に本を手に取ってパラパラめくったときに、こけしの絵が現れたときも、思わず笑ってしまった。なにこれ!早く読みたい!と思ったよ。 間取り図面とかが載ってることはあるけど こけしって。 そんなところからも、ワクワクして読めて、私は楽しかったです。 お話自体は、どれもザラっとした気持ちになる終わり方なんだけど、こけしの登場で途端にユーモラスになったのだ。私だけかな。 なぜこけしにしたんだろう。こけしじゃなくて陶器とか花瓶などの瀬戸物でも良いよね。 そのあたりに、作者のお茶目さ、遊び心を感じたんだけど、考えすぎかな。

Posted byブクログ

2021/10/20

葉村シリーズ出ているのは全部買ってしまったので、なんとか頑張って、買ったものは読むぞお~(文庫に挿入されてたチラシにやられた) シリーズものはまずは1冊ためしよまないと・・ 葉村晶がでてこない、狂酔は少し面白かった。

Posted byブクログ

2021/08/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

葉村晶が出ていたので。 探偵の葉村晶と、本屋の葉村晶と 他三篇の短編集。 犯罪は多くの人に取って非日常だ。 対岸の火事とも言う。 この短編集にはその感覚が揺らぐ怖さがある。 犯罪が日常の延長上にあるような、 すぐ隣で起きそうな、 自分の中に棲んでいそうな。 といっても背筋が凍るほど怖いわけではなく、 ほんのりだけだ。 少しくらりとめまいがするぐらい。 全体的には、話の面白さが勝っている。 葉村晶が頼まれた骨壺探しとこけし探し、 失踪している女から届いた死刑囚に届いたラブレター、 ナチュラル系の雑誌編集長の秘密、 子供の誘拐事件が何度も起こる多摩川沿いの町。 それぞれ面白かったが、 やはり、5番目、葉村晶の事件の最後が、 最もほんのり怖かったかな。

Posted byブクログ