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サピエンス全史(下) の商品レビュー

4.4

388件のお客様レビュー

  1. 5つ

    204

  2. 4つ

    102

  3. 3つ

    35

  4. 2つ

    8

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2017/03/08

【メモ】 (P192)王国や帝国の多くはじつのところ、巨大な用心棒組織と大差なかった。 (P197)国民と消費者ー2つの部族 ・国民は各国家に特有の想像上のコミュニティ ・消費者は市場の想像上のコミュニティ 投機 ・えさをまいておく ・小口投機家(ザコ)が集まってくる ・バ...

【メモ】 (P192)王国や帝国の多くはじつのところ、巨大な用心棒組織と大差なかった。 (P197)国民と消費者ー2つの部族 ・国民は各国家に特有の想像上のコミュニティ ・消費者は市場の想像上のコミュニティ 投機 ・えさをまいておく ・小口投機家(ザコ)が集まってくる ・バブルが起こる ・実体に欠ける 金融不安 ・中央銀行が紙幣をどんどん印刷(国家の信用を担保に/税金をいつでも巻き上げられる) ・大口投機家は逃げ切り、国家は破綻寸前   (1719年ミシシッピ会社 恐慌 →フランス革命) →王の権力や、市民や民衆の財産を、合法的(グレー、ぎりぎり)で、奪う ・リーマンショックも同様、アベノミクスも紙幣を刷って国債を増やし、大口投機家の資産を増やしている ・金価格の上昇は、実体や実体が支えられるよりも、どのぐらいバブルが膨らみ、どれぐらい紙幣を刷り過ぎているかの指標

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2017/02/26

宗教と資本主義の項は少し読みにくかった。それでも上巻同様読みやすく明解で断定的なペースは変わらない。 面白かった。

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2017/02/20

経済学から宗教、物理学、そして進化論。私の学術的興味を充分に満足させ、さらなる理解を深めてくれた。これだけの内容を網羅的に学ぶとしたら何冊もの学術書を膨大な時間をかけて読み込まなければならない。私のブルーバックスに端を発した50年以上にわたる学術書籍の読書経験の集大成とも言える内...

経済学から宗教、物理学、そして進化論。私の学術的興味を充分に満足させ、さらなる理解を深めてくれた。これだけの内容を網羅的に学ぶとしたら何冊もの学術書を膨大な時間をかけて読み込まなければならない。私のブルーバックスに端を発した50年以上にわたる学術書籍の読書経験の集大成とも言える内容である。素晴らしすぎる。

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2017/02/06

「サピエンス全史」 面白い。 新しい人類の解釈で今までにない視点なので売れているのもわかる。 著者は人類の進化の第一段階は認知革命にあり、虚構を作り共有して信じることが人類進歩の原動力だとしている。もちろん言語が重要な意味を果たしているのは言うまでもないが、具体的なものではない目...

「サピエンス全史」 面白い。 新しい人類の解釈で今までにない視点なので売れているのもわかる。 著者は人類の進化の第一段階は認知革命にあり、虚構を作り共有して信じることが人類進歩の原動力だとしている。もちろん言語が重要な意味を果たしているのは言うまでもないが、具体的なものではない目には見えない抽象的なことを考えることができるようになった、ということが重要だったという。そしてそれを共有できるようになったと言うことが人間の連携を可能にしていると言うことである。 次に農業革命。農業により狩猟採集時代よりも人類は豊になり進歩したと考えられているが、必ずしもそうとは言えず、狩猟採集時代の方が暮らしは豊かであった。農業は食料のために働く時間を増やし、貧富の差を作り、定住することにより伝染病を発生させ必ずしも良くなったとは言えないとしている。しかし、食料を増産することができたので、人口は増え、働かなくても済む人たちができることにより文化が発生したと考えられる。そして文字を発明し、神を発明し、貨幣を発明し他の民族グループを征服することにより国を作り、また帝国を作るようになった。 そして科学革命。宗教という世界をすべて説明する虚構から、実は人間は何も知らないという無知と言う認識から科学革命が起こり、資本主義、産業、市場経済、グローバル社会が作られたと言う。 著者は人類のこの歴史の流れの中で、人類は幸福だったか、あるいは幸福かと問う。 他の生物を絶滅に追いやったとはいえ、自身の個体数が増えたと言うことは生物学的には成功だと言えるが、それは個人の幸福だとは言えないのではないかと指摘している。 そして、将来的には医療技術の発展やロボット工学、遺伝子工学の発達によりサイボーグやバイオニック生命体が作られ、超ホモ・サピエンスの時代に突入するのではないかと予想している。 ここまで来るとさすがににわかに信じがたいが、あり得ないと言うことではないかも知れない。いったい江戸時代に誰が今の生活を予想できただろうか。 著者が言うように文明・科学の発達は必ずしも個人の幸福を保証するものではないが、既に2500年も前に孔子が等しからざるを憂えて格差が社会を不安定にすることを指摘しているし、足るを知ることが幸福への近道であることを教えている。 著者はイスラエルの歴史学者であり、やはり欧米的な一神教による歴史観のように見える。

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2017/03/13

上巻に引き続き「虚構三兄弟」の一人「宗教」に触れた後、いよいよ帝国・資本・科学の共謀による拡大再生産構造=「軍事・産業・科学複合体」の本質に迫っていく。上巻と同様、ここでも著者は人間の集合的意識(集団的無知の自認)を起点に置いている。そしてその根底には「まだ知られていないものが何...

上巻に引き続き「虚構三兄弟」の一人「宗教」に触れた後、いよいよ帝国・資本・科学の共謀による拡大再生産構造=「軍事・産業・科学複合体」の本質に迫っていく。上巻と同様、ここでも著者は人間の集合的意識(集団的無知の自認)を起点に置いている。そしてその根底には「まだ知られていないものが何処かにある」「明日の富の総量は今日よりもっと多くなる」という期待があるが、著者のこれらの期待に対する評価が明確に異なるのが興味深い(前者はそれを知覚する手段の問題だが、後者は自然法則と矛盾するとする)。そして著者が「意識の集合体としてのサピエンス」を念頭に置く以上、後半のテーマとして「幸福」が取り上げられるのは必然とも言える。ここで面白いのは、イスラエル人であり恐らくはユダヤ教の影響を強く受けているだろう著者が、諸宗教の中で仏教に特別の地位を与えていると思しき点。恐らくは、「歴史の無方向性」、即ち歴史は人間の境遇の向上とは無関係であるとする著者の歴史観が、仏教における解脱の境地、即ち感情から逃れあるがままを受容する態度と親和性が高いのだろう。 なお、一般向け啓蒙書としてはカバーしている分野が広範であるため仕方のない部分ではあるのだが、エビデンスや他の専門家の意見が省かれているため、論調にやや断定的な響きが忍び込んでしまうという嫌味はある。ただこれは著者自身の偏狭さを表すものでは全く無いことには注意が必要だ。むしろ、視野狭窄(と言ってまずければ近視眼的短絡)に陥っているとみえる現代の喧しき人々に、ぜひ読んでほしい本だと思う。

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2017/02/04

貨幣の話とか面白かったけど、後半急ブレーキというか。上巻からの勢いそのままらにイッキ読みが吉か。ところどころに、澁澤龍彦の本に書いてあることが出てきて、あらためて澁澤の目の付け所に感心した次第。

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2017/02/04

ホモ・サピエンス種?の歴史をとてもうまくまとめてあった。ある程度情報量が多くなるとその人の思考に沿った歴史となるが、とてもよかった。知識量が膨大なので疲れたけど、おもしろかった。未来についても書いてあったのでよかった。 これだけの情報量でも、人類史のほんの少し。生物が生まれてから...

ホモ・サピエンス種?の歴史をとてもうまくまとめてあった。ある程度情報量が多くなるとその人の思考に沿った歴史となるが、とてもよかった。知識量が膨大なので疲れたけど、おもしろかった。未来についても書いてあったのでよかった。 これだけの情報量でも、人類史のほんの少し。生物が生まれてから考えてもほんの少し。地球が生まれてから、また宇宙が生まれてからもほんの少し。そして、そのほんの少しの時代の1人の日本人。でもそれぞれが意思をもって生きてる。すごいことだなと思った。人生やりたい事をやっていくべきだと再認識。でも今だけで生きてたら大きな失敗もした。危ない失敗を。だからやっぱり自分が一番自分を尊敬して、自分に責任をもって、みんなが自信もって生きていくことが大切なんだと思った。 人生楽しくなった。答えなんてないし、真理なんてものもない。考え続けること。でも考えてばっかでも進まない。答えなんてない。有限だから良い。愛する心とか楽しい気持ちが大切。一瞬一瞬は奇跡。より良い世界にはなってる。より良いために考え続け、行動し続けよう。

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2017/01/23

上巻では、フィクションが人類を発展させたエンジンになったことが指摘されたが、下巻では「帝国主義、科学主義、資本主義」の3つのフィクションが現代世界を形作っていると解説する。未来は現在よりも良くなり、パイは拡大するというフィクション。向上心や競争、新発明を生み、病気や災害を減らす一...

上巻では、フィクションが人類を発展させたエンジンになったことが指摘されたが、下巻では「帝国主義、科学主義、資本主義」の3つのフィクションが現代世界を形作っていると解説する。未来は現在よりも良くなり、パイは拡大するというフィクション。向上心や競争、新発明を生み、病気や災害を減らす一方で、格差を生み、生物の絶滅を生んだ。世界はかつてないほど平和で安全な時代に入ったが、今後人類はどのように進んでいくのか。筆者は生物工学的発展、サイボーグ的発展、非有機的生命的発展の3つの選択肢を示す。どれもわずかながら実現されているところが説得力を感じる。どれになったとしても、その後の人類は現在のものとは想像もできないほど変化していると考えると、そら恐ろしい気になるが。

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2017/01/15

最後のパラダイム転換は「科学革命」です。資本主義と相まって、“知り尽くすことは更なる力となる”という行動原理は、東洋と西洋を逆転させます。ここからサピエンスは進歩を夢見るようになります。最後に、進歩は幸福をもたらしたかと問い、更に、サピエンスの終焉は間近に迫っていることを記し、こ...

最後のパラダイム転換は「科学革命」です。資本主義と相まって、“知り尽くすことは更なる力となる”という行動原理は、東洋と西洋を逆転させます。ここからサピエンスは進歩を夢見るようになります。最後に、進歩は幸福をもたらしたかと問い、更に、サピエンスの終焉は間近に迫っていることを記し、この後、何を望むのか?と問いかけて筆を置きます。上下巻で、ハラリさんのサピエンス文明史観が開陳されます。達意の翻訳で苦労なく読めました。

Posted byブクログ

2017/01/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

下巻は、ホモサピエンスが地球の覇権をほぼ手中におさめてから指数関数的な成長を遂げた近代、さらにはこれから訪れるであろう特異点にまで言及している。 現代は人類史上最も平和な時代である、という事実があってもなお、現代が最も幸福な時代とは言い難いというのはある種、衝撃的だが納得感がある。

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