みかづき の商品レビュー
まあ、読んでみて。素晴らしき大河ドラマ。塾に通った人も、塾を商売にしていた(いる)人も。森絵都の新境地。高度成長期からバブルから平成の今日に至るまでの時代の空気を良くとらえているし、時々登場する月の表情もいい。
Posted by
長かった。長くて好きなタイプのお話でもなかったけど、わくわくして読んだ。「みかづき」の意味がわかった頃はもう夢中だった。
Posted by
吾郎、千秋、頼子、路子、蘭、奈々美、一郎。 どの登場人物も個性的で、感情移入しやすかった。 日本の教育のあり方の議論が多かったけど、母親として個人的には、親子関係のあり方が興味深かった。 『どんな子であれ、親がすべきは一つよ。人生は生きる価値があるってことを、自分の人生をもって...
吾郎、千秋、頼子、路子、蘭、奈々美、一郎。 どの登場人物も個性的で、感情移入しやすかった。 日本の教育のあり方の議論が多かったけど、母親として個人的には、親子関係のあり方が興味深かった。 『どんな子であれ、親がすべきは一つよ。人生は生きる価値があるってことを、自分の人生をもって教えるだけ』p153 教育について、なるほどと思ったのは一郎と直哉のエピソード。 『教育は、子どもをコントロールするためにあるんじゃない。不条理に抗う力、たやすくコントロールされないための力を授けるためにあるんだ。』p453
Posted by
昭和36年に学習塾を立ち上げた一家の三世代にわたる壮大な闘いの物語。お話としての面白さはもちろんのこと、戦後教育の変遷や塾と文部省の確執もきわめて興味深い。読後に腑に落ちるタイトルもとても素敵です。
Posted by
まず、塾がテーマというのが珍しい。学校が舞台の本、映画、ドラマ、マンガは腐るほどあるのに。 とはいいつつ、内容に興味があったわけではなく森絵都の名前だけで手に取った本。 情熱、信念、志、理想とかのアツいお題が得意ではないけれど、苦虫を噛み潰すことなく読めました。 その時代を知...
まず、塾がテーマというのが珍しい。学校が舞台の本、映画、ドラマ、マンガは腐るほどあるのに。 とはいいつつ、内容に興味があったわけではなく森絵都の名前だけで手に取った本。 情熱、信念、志、理想とかのアツいお題が得意ではないけれど、苦虫を噛み潰すことなく読めました。 その時代を知らない私にも、文字を追う端から、難なく映像が頭に浮かびます。 登場人物の心の裡が無理なく流れ込んでくる穏やかな読み心地にもホッとさせられる。調度よいテンポで放り込まれるコミカルなシーンも絶妙。 地味ではあるけれど、音楽が乗っかるとより一層厚みのある物語になりそう。実写化してほしいなー。 主人公は吾朗なのか、千明なのか。読み終えてみると、この家族みんなが主人公だからこそ、物語に暖かい厚みがあるのかなーとも思う。 置かれている状況や心情、将来への展望なんかが折に触れ、月の満ち欠けに例えられるのも素敵。 まんげつでもしんげつでもなく「みかづき」。 満月たりえない途上の月。よいタイトルです。 そして最後の1行まで心を震わせてくれる良い本でした。
Posted by
(16.09.29) 「学校教育が太陽なら、塾は月のような存在」 戦後の動乱の中、出会った吾郎と明子。明子の母・頼子から、孫の蕗子・蘭・菜々美、さらにその子どもである一郎たちへと受け継がれていく、大島家(赤坂家)の、『教育』をテーマとした物語。 「常に何かが欠けている三日月...
(16.09.29) 「学校教育が太陽なら、塾は月のような存在」 戦後の動乱の中、出会った吾郎と明子。明子の母・頼子から、孫の蕗子・蘭・菜々美、さらにその子どもである一郎たちへと受け継がれていく、大島家(赤坂家)の、『教育』をテーマとした物語。 「常に何かが欠けている三日月。教育も自分と同様、そのようなものであるのかもしれない。欠けている自覚があればこそ、人は満ちよう、満ちようと研鑽を積むものかもしれない」 自らの教育感と重なる部分や、はっとさせられる部分が多く、教育について考え直させられた一冊。読んでよかった。
Posted by
久々の森絵都さん。どどーんと超大作が来ましたよ~!w ま、らしくないっちゃらしくない気もするんですが、まぎれもない渾身の大長編でっす!w 「学校教育が太陽だとしたら、塾は月のような存在に・・・」 人生を教えることに捧げた続けた、塾教師たちの物語。 何だか難しそう~、って思うで...
久々の森絵都さん。どどーんと超大作が来ましたよ~!w ま、らしくないっちゃらしくない気もするんですが、まぎれもない渾身の大長編でっす!w 「学校教育が太陽だとしたら、塾は月のような存在に・・・」 人生を教えることに捧げた続けた、塾教師たちの物語。 何だか難しそう~、って思うでしょ?でも、意外とサラサラと読めてしまいます。で、三代記になっちゃって、どう収拾つける気?と心配になったところの孫ちゃんがよかった! ちょ~っとハズれたくて、金髪にピアスにしちゃったんだけど、しっかり血脈を受け継いじゃって~w 頭はいいってのがまた憎いのよねw そして、そして・・・女は強し。でも男も頑張る!w みかづき、三日月、クレッセント。どうぞお楽しみあれ♡
Posted by
戦後から今に至る教育分野での塾の役割を考えさせられる一冊。 でありながら代々伝わる家族物語を味わった感じもする。 塾の存在を月にたとえているのもなんか納得。 公立学校との違いはなんと言っても経営!と実感するな〜。
Posted by
読み応えありました! 大学受験と中学受験を控えた子どもがいます。田舎なので誰もが塾に行っているわけではなく、中学受験をする子の方が少ないので、塾についてそれほど深く考えたこともなく…かつて自分が大学生の時に、時給がいいからと塾でアルバイトしていた、ぐらいでした。 人に教えるこ...
読み応えありました! 大学受験と中学受験を控えた子どもがいます。田舎なので誰もが塾に行っているわけではなく、中学受験をする子の方が少ないので、塾についてそれほど深く考えたこともなく…かつて自分が大学生の時に、時給がいいからと塾でアルバイトしていた、ぐらいでした。 人に教えることは難しく、親子ならなおさらで、でもやりがいはあるんだろうなと思います。
Posted by
