夜を乗り越える の商品レビュー
作家でもあるピースの又吉さんが読書の魅力について語っていく本書。 「本の面白さの半分は共感。残り半分は新しい感覚の発見。」という言葉がとても印象的でした。 後半には近代文学や現代文学における著者のオススメも書かれており、いくつか読んでみたいと思う小説も見付かりました
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
又吉さんがどのように文学に触れ、感じできたか、どのように本を読み、どのように自身の考え方やモノの見方に影響を受けてきたか、そして創作活動を行ってきたか。 彼が読んできて特に影響を受けた近代、現代の作品も紹介されている。 「純文学」??という感じであった私にとって、改めてこれまで難しそうと思ってきた本を手に取ろうというきっかけを与えてくれる。 ほんま、面白いんやろなー、と思う。 小学校の国語の授業、何とかならんかな、と思う。
Posted by
本を読むことは、共感に感覚を整理する便利な箱のような役割があるのだとしたら、発見には新しい電化製品を購入したときのような快感がある。
Posted by
「なぜ本を読むのか」と問われたら「黙って読め」とこの本を押し付けてしまいたいくらい、とても良い本でした。 でもそれは又吉さんの望むところではないと思うので、自分でも言葉を引き出してがんばって表現しようと思います。 面白かったです。又吉さんの思考が、又吉さんの喋りで再生されました。...
「なぜ本を読むのか」と問われたら「黙って読め」とこの本を押し付けてしまいたいくらい、とても良い本でした。 でもそれは又吉さんの望むところではないと思うので、自分でも言葉を引き出してがんばって表現しようと思います。 面白かったです。又吉さんの思考が、又吉さんの喋りで再生されました。 上手く言葉に出来なかったことはこれだったのか…と気付かされることも読書の効能?のひとつで、確かにそれはこの本にも当てはまりました。 視点を増やす、というところも。 又吉さんの、おかしみもある、でもずっと静かに暗い…という空気が太宰治でした。ダメなところも笑ってもらおう、というところが。そして、中田敦彦さんが三島由紀夫というのもなんとなくわかります。彼は弱いところを見せないし、武装してるところ(あっちゃんは筋肉ではないですが)がそんな感じです。 「慢性的に憂鬱な状態でいる」って表現がものすごく好きでした。 紹介されている本も読みたくなります。古井由吉さんの著書と、町田康さんの「告白」は読まねばと思いました。 又吉さんもきのこ帝国お好きで嬉しくなりました。「東京」、名曲です。
Posted by
自分にとってはじめての又吉先生の本。 テレビを見るだけでは分からなかった昔話だったり、本に対する熱い思いのこもった文章は読んでいるだけで、自分も本をもっと読みたい気持ちにさせてくれる。 ますますファンになりました。
Posted by
最近「人間」を読み始めたのだが、同じような記述があったので「人間」を読んだ人にも勧めたい。 私自身が読書してる理由を言語化してくれていたように思う。太宰を読む理由も、ほとんど同じような感覚だなと思った。特に太宰治を好きと公言しづらいという感覚。 私には自分の周りにいる人が夏目漱...
最近「人間」を読み始めたのだが、同じような記述があったので「人間」を読んだ人にも勧めたい。 私自身が読書してる理由を言語化してくれていたように思う。太宰を読む理由も、ほとんど同じような感覚だなと思った。特に太宰治を好きと公言しづらいという感覚。 私には自分の周りにいる人が夏目漱石や三島由紀夫ばかりだと思わされる時がある。 けど自分はどうしても太宰治なのだ…ゴッホを見るとお化けの絵だよ、と誰かに囁かれる。日本橋に行くと毎回花売りの少女を思い出さずにはいられない。 たまにやってくる、どうしようも無い、その夜を乗り越えないと駄目なんです。 (もちろん俺、マラドーナ、の感覚です)
Posted by
子供が悩むようなことを大人になっても悩み続けることを肯定してくれていて、自分自身も肯定されたような気持ちになった。又吉さんの本の楽しみ方も細かく書かれていてすごくおもしろかった。又吉さんはすごく繊細で優しい方だとあらためて感じた。
Posted by
2019.9.23 とても読みやすかった。 本を読む理由を分かりやすく説明してくれている本。 みんな同じ考えだと、一つの失敗で全滅するという例えには、なるほど!と思った。 だから色んな人の考えを受け入れることが大切なんだなと。 実際やろうとすると難しいけど、それが大切だと分かって...
2019.9.23 とても読みやすかった。 本を読む理由を分かりやすく説明してくれている本。 みんな同じ考えだと、一つの失敗で全滅するという例えには、なるほど!と思った。 だから色んな人の考えを受け入れることが大切なんだなと。 実際やろうとすると難しいけど、それが大切だと分かってるのと分かってないのとでは、大分違うだろうな。
Posted by
流行っている時には興味湧かない性分だったので去年やっと火花読みました。予想を超えて素晴らしい出来の小説だったと思います。 その後に出た「劇場」もまた佳作で、文筆家としてのマイ信頼度が非常に上がっています。 本書はそんな彼の本に対する愛情と想いを隠さずに溢れださせていて、書いてい...
流行っている時には興味湧かない性分だったので去年やっと火花読みました。予想を超えて素晴らしい出来の小説だったと思います。 その後に出た「劇場」もまた佳作で、文筆家としてのマイ信頼度が非常に上がっています。 本書はそんな彼の本に対する愛情と想いを隠さずに溢れださせていて、書いていて楽しかっただろうなあと微笑ましく読みました。近代文学がお好きなようなので、僕とは生息範囲が大分違いますが、本を愛する者としてのシンパシーは最大限感じています。読書好きはみんな仲間と思っています。 太宰治愛が熱くて置いてけぼりになりそうですが、この熱量を見ただけで太宰を手に取らせてしまうパワーを感じます。これだけ作家から影響を受けて自分の血肉にしているというのは凄い。自分も作詞作曲の糧として読書というのはとても役立っているとは思いますが、誰の何に影響受けているとかそんなにないですもの。ここまで読み込まれたら太宰も芥川も本望でありましょう。 彼がこれからどういう本を書いていくのかとても興味が有ります。これだけお笑いにもこだわりを持って取り組んできた彼が、筆一本で生きていく事にした時にさらにすごいものを書くのか、又は引き出しが空っぽになってもがき苦しむのか。でも彼なら空っぽになったという事をさらけ出してでも何か書いてくれそうな気がします。
Posted by
なぜ本を読むのか?そんな堅苦しい 理論は一切ない。又吉という人間の本との向き合い方。そして本を通じた人間としてのあり方についての書だった。 私は救われた。夜を乗り越えるのに とても助けてもらった
Posted by