夜を乗り越える の商品レビュー
語り下ろしエッセイ。カバーを外してビックリ。又吉さんはすごく言葉を選んでいる印象だった。「夜を乗り越える」が太宰がもし自殺前夜を乗り越えていたら…に因んでいたというのが意外。又吉さんは観察力の鋭い人だと思った。どことなく気持ち悪さを感じていた谷崎の文学を「あれは本気のボケだった」...
語り下ろしエッセイ。カバーを外してビックリ。又吉さんはすごく言葉を選んでいる印象だった。「夜を乗り越える」が太宰がもし自殺前夜を乗り越えていたら…に因んでいたというのが意外。又吉さんは観察力の鋭い人だと思った。どことなく気持ち悪さを感じていた谷崎の文学を「あれは本気のボケだった」と言い切る。目から鱗だ。慧眼なのはオリラジあっちゃんを「あっちゃんは三島だ」と言っていたことである。たしかに中田さんは只者ではないと思っていたがここにきてPerfectfuman NAKATAでの再ブレイクですよ。三島もたしかにパーフェクトヒューマンミシマであった。突出するには己を知ることが大事だと学んだ。
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「本を読むことは、自分が体験していないことを体験できる唯一の方法」と私が学生の頃、父が何度も言って読書の面白さを伝えようとしていたことを思い出しました。 正直、父の勧めてくる本は当時の自分には難解で、読むのが苦痛でした。なので、父の言いたいことがいまいちわからず苦労していました…...
「本を読むことは、自分が体験していないことを体験できる唯一の方法」と私が学生の頃、父が何度も言って読書の面白さを伝えようとしていたことを思い出しました。 正直、父の勧めてくる本は当時の自分には難解で、読むのが苦痛でした。なので、父の言いたいことがいまいちわからず苦労していました…… 又吉さんは面白い喩えやエピソードや思考回路で読書の良さを伝えています。こんな本に学生の頃出逢えていたら、もっと前のめりな姿勢で読書を楽しめたのかな。と思いました。 読書が苦痛で、何が面白いの?!と迷路にはまってる方にとって救い道標となるのでは思います。
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淡々とその本の良さが又吉直樹の言葉で綴られている。彼の目を通して表現される内容はわかりやすくどの本も読んでみたいと思わされるものばかり。 本を通じて得られるもの、とはをわかりやすく説いた本。
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" 人生に必要なのは悟りでなく迷いだと思います" 又吉さんの言葉は、いちいち心の深いところに入ってくる。文学って何だろう、なんてそこまで真剣に考えたことなかったけど、初めてじっくり考えさせられた。キーワードはやはり「共感」なのかなと思う。そこに至るには想像力...
" 人生に必要なのは悟りでなく迷いだと思います" 又吉さんの言葉は、いちいち心の深いところに入ってくる。文学って何だろう、なんてそこまで真剣に考えたことなかったけど、初めてじっくり考えさせられた。キーワードはやはり「共感」なのかなと思う。そこに至るには想像力ももちろん必要だ。思えばはるか昔に読んだカミュの「異邦人」にだって、共感できる部分はあった。 "本は僕に必要なものでした。本当に必要なものでした。自分を不安にさせる、自分の中にある異常と思われる部分や、欠陥と思われる部分が小説として言語化されていることが嬉しかった" 私はこの本に出会えて嬉しかった。そして又吉さんの想像以上の読書家ぶりにも驚いた。また読みたい本が増えて、ワクワクしている。
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読みやすかったです。 彼の葛藤なんかも覗き見れてよかったとは思う。 でもやっぱり本として出版する「価値」みたいなものはないような気がするのよね。 いや、私は又吉さんのことを知りたかったから面白かったです。 ううむ。
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「なぜ本を読むのか」「文学の何がおもしろいのか」を、少年期から今までに読んだ本を通して又吉が語る。芥川賞受賞作『火花』を描いた動機についても書かれています。本の好きな人に本の魅力をじっくりきかせてもらおう。
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又吉さん、すっかり作家になっている、と思いました。 今回はエッセイですが、やはり火花の衝撃から抜けられず。 ただ、本に真摯に向き合うことは 生きることそのものに対峙していると思います。 その、又吉さんの人柄を存分に感じられる一冊だと思いました
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自分が面白い本だけがすべてではない。 僕自身、自分が面白くない、つまらないと思ったらそれ以上読まず、深く考えず放置してきました。 しかし、自分が理解できることだけがすべてでは当然ない。 自分の枠を広げる、新たな視点を持つという意識を持って、これからも本を楽しく読みたいと思い...
自分が面白い本だけがすべてではない。 僕自身、自分が面白くない、つまらないと思ったらそれ以上読まず、深く考えず放置してきました。 しかし、自分が理解できることだけがすべてでは当然ない。 自分の枠を広げる、新たな視点を持つという意識を持って、これからも本を楽しく読みたいと思います。
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「本」への愛に溢れた一冊。 自分にとって「本を読むこと」の意味を再考させられる一冊。 良書である。
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「先人達や他人の考えや経験を自分のものにする。」 なぜ本を読むのか。それは面白いから。 大人の影響は大きい。 カバーの裏に遊びごごろがある。
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