夜を乗り越える の商品レビュー
「火花」ですっかり有名になった著者の「なぜ本を読むのか?」の問いかけに対する答えの一冊。 私自身、本を読むのが好きだが「なぜ本を読むのか?」と改めて問われると一言で表すことは出来ない。 著者自身もまた一言で言い表せないからこそまるまる本一冊をかけてその問いに答えている。 「...
「火花」ですっかり有名になった著者の「なぜ本を読むのか?」の問いかけに対する答えの一冊。 私自身、本を読むのが好きだが「なぜ本を読むのか?」と改めて問われると一言で表すことは出来ない。 著者自身もまた一言で言い表せないからこそまるまる本一冊をかけてその問いに答えている。 「そうそう、そういうことなんだよ」と思える所が多くあり、それをうまく言葉にしてくれたことでスッキリしました。 本を読むのが好きな人、そうじゃない人もぜひ読んでいただきたい一冊です。 おすすめです。
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P172まで 「第2図書係補佐」はスラスラ読めて 面白かったけど、これはなかなか進まない。 今は読めそうもないので、また改めてゆっくり読みたい。
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又吉さんは小説よりエッセイ、随筆のほうがおもしろいような? また文学ぎりぎりの随筆を書いてほしいです。
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純文学は苦手です。 芸術的センスを問われている気がするから。 そのハードルを少し下げてくれるような本でした。
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「僕が本を読んでいて、おもしろいなあ、この瞬間だなあと思うのは、普段からなんとなく感じている細かい感覚や自分の中で曖昧模糊としていた感情を、文章で的確に表現された時」わかる。そしてその感覚を得るのは、近代文学を読んでいる時が圧倒的に多い。
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平成28年9月14日読了。このエッセイは又吉版『職業としての小説家』か若しくは『走ることについて語るとき僕の語ること』であるなと感じた。村上春樹はたとえ書くことが思いつかなくても、毎日一定の時間、ペンを持ち机に向かうらしい。又吉もまたどれだけ考えてもネタが出てこなくても、毎晩ネタ...
平成28年9月14日読了。このエッセイは又吉版『職業としての小説家』か若しくは『走ることについて語るとき僕の語ること』であるなと感じた。村上春樹はたとえ書くことが思いつかなくても、毎日一定の時間、ペンを持ち机に向かうらしい。又吉もまたどれだけ考えてもネタが出てこなくても、毎晩ネタ帳と対峙することをルーティンとしているという件を読んで、モノを創り出す日々の苦労を垣間見た次第である。 自分が他人と違う思考を持っているかもしれない、その事が恥ずかしいことなのかもしれないといった焦りを小説を読むことによって克服していけるという又吉の思いには甚く感銘を受けた。
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著者の中学時代の芥川「トロッコ」、太宰「人間失格」との出会いがいかに大きかったか。小説の世界で「俺だけではない、同様の悩み、葛藤」を知る喜び。その時代の3人の仲間たち。戯曲「凛」を処女作として書くことになる経緯、そして小説はどのような時期から書き始めていたのか。俳句は?興味深い自...
著者の中学時代の芥川「トロッコ」、太宰「人間失格」との出会いがいかに大きかったか。小説の世界で「俺だけではない、同様の悩み、葛藤」を知る喜び。その時代の3人の仲間たち。戯曲「凛」を処女作として書くことになる経緯、そして小説はどのような時期から書き始めていたのか。俳句は?興味深い自伝とも言うべき本である。芸人が芥川賞を取ったことだけが事件とされ、書の内容が事件にならなかった不本意さは分るように思う。これらの読書経験が著者の芸人としての世界「『あるある』という共感の笑い」に繋がっているということが面白い視点。芥川、太宰、谷崎、三島らの多くの作品の紹介、そして現代では町田康「告白」、古井由吉「杳子」、西加奈子「サラバ!」などの紹介も又吉の書に対する考え、人間性が全面に出た評論で、好感が持てた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
芥川賞作家・又吉直樹が、創作の原点、小説の魅力を余すことなく語ってくれる一冊。過剰な自意識を持った幼少時代、散歩と読書しかすることのない売れない芸人時代、どんなときも彼に寄り添っていたのは本だった。 「人間とは何か」「なぜ生まれてきたのか」「なんのために生きているのか」、考えたらキリがないことを、真剣に考えて続けている。人生に必要なのは迷いだと、彼は言う。本は答えを教えてくれないけど、悩みや迷いを与えてくれる。 安易な答えを与えようとしないところが信頼出来るとおもった。そして、本が好きなのはもちろんやけど、その前に人間が大好きなんやろうなあとビシビシ感じた。 太宰もあの夜を乗り越えられたら。私にだって、乗り越えるのが難しい夜が訪れるかもしれない。本に過度な期待はしていないけれど、自分にない考え方や思想のきっかけを与えてくれる本を、やっぱり大切にしたい。 てか表紙カバーの裏側!びっくりしたわ…せこいわ…
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又吉さんの本を「火花」よりも先に初めて読みました。同じ30代として、何か世代に共通する視点を持っているように感じとられました。常日頃感じている年配や権威への不信感を正直に綴り、自己の内面がおかしいのではないかという悩みを読書によって解消してきた様子や、異なる考え方や人間の不完全さ...
又吉さんの本を「火花」よりも先に初めて読みました。同じ30代として、何か世代に共通する視点を持っているように感じとられました。常日頃感じている年配や権威への不信感を正直に綴り、自己の内面がおかしいのではないかという悩みを読書によって解消してきた様子や、異なる考え方や人間の不完全さを認める姿、太宰治に没頭してきた経緯などが読んでいて引き込まれました。とにかく正直な方なのだと思いました。結局は答えは自分の中にあるのだという、本質をつく言葉も、様々なことを悩みぬいてきたことから至った結論なのだとわかりました。ここで語られる中二病批判への批判も、又吉さんの優しさと多様な価値観に基づくものと思いましたし、20代~30代の方にこういう考え方もあるのだということをもっと知ってほしいと思いました。又吉さんや芸人さんへの見方が変わりました。また、紹介されている書籍を手に取ってみたくなりました。
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芥川賞フィーバー(古い!)後の様子を、皮肉たっぷりに書いている部分が楽しく読めた。 もうしばらくはこうした本を書かないだろう、とご自分がおっしゃっていましたが、そうそう、早く本編を出してください。 お待ちしています。
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