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下り坂をそろそろと下る の商品レビュー

3.8

78件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    33

  3. 3つ

    21

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2018/07/11

地方に若者が来ないのは雇用がないからではなく、楽しい事がないから来ない。日本人の優越心を徐々に解消し、寂しさが銃を担がせないように。子育て中のお母さんが昼にのんびり映画をみる事ができ、それを後ろ指刺されないような社会作り

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2018/04/05

日本が今後どう復興していくのか、という視点だった私にとって、「どう衰退していくのか」というあまりにも新しい視点を与えてくれるものになった。衰退していくのか、というと聞こえが悪いが、平田オリザ自身も迷うほどに、衰退しながらも華やかに咲いていく方法を探っているように感じた。また、「演...

日本が今後どう復興していくのか、という視点だった私にとって、「どう衰退していくのか」というあまりにも新しい視点を与えてくれるものになった。衰退していくのか、というと聞こえが悪いが、平田オリザ自身も迷うほどに、衰退しながらも華やかに咲いていく方法を探っているように感じた。また、「演劇」という切り口から個々人の問題や地方の問題、芸術だからこそアプローチできる可能性に目を向けていける良本だと思う。

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2017/09/04

衰退期にある日本のあり方について述べている。 少子化だからスキー人口がへったのではなく、スキー人口が減ったから少子化になった。偶然の出会いが必要。 こわれればひとさし舞える人物になれ。 ソフトの地産地消が必要。しかし、人が働く場所を選ばなくなったらどうなるのかと思った。 韓国は先...

衰退期にある日本のあり方について述べている。 少子化だからスキー人口がへったのではなく、スキー人口が減ったから少子化になった。偶然の出会いが必要。 こわれればひとさし舞える人物になれ。 ソフトの地産地消が必要。しかし、人が働く場所を選ばなくなったらどうなるのかと思った。 韓国は先進国に慣れていない。中国も自分が先進国だと認める必要があると思った。そこのアイデンティティの確立が日本、中国ともにまだできていないと思った。 工業立国から芸術立国へ。

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2017/07/16

3つの寂しさを直視すべし。日本はもはや工業立国ではない。この先成長はなく、長い後退戦があること。アジア唯一の先進国ではないこと。地方にないのは雇用より面白さであり、偶然の出会いがそこかしこに潜む街。 「坂の上の雲」に対するタイトルでした。なるほど「里山資本主義」の文化版だと思い...

3つの寂しさを直視すべし。日本はもはや工業立国ではない。この先成長はなく、長い後退戦があること。アジア唯一の先進国ではないこと。地方にないのは雇用より面白さであり、偶然の出会いがそこかしこに潜む街。 「坂の上の雲」に対するタイトルでした。なるほど「里山資本主義」の文化版だと思いました。日本のチケットが異常に高いこと、文化無策もなるほどと思いました。

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2017/06/27

下り坂をそろそろと下る勇気が必要ですね。 現状をきちんと認めることが大切。 「偶然の出会い」の必要性は納得でした。

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2017/06/16

日本は衰退期に入ってる。 もはや工業立国ではなく、成長し続ける国でもなく、そして今やアジア唯一の先進国ではない。 それは寂しさがつきまとい、未だ成長を望む人は苦痛だろう。 それでも我々は長い下り坂を降りていかなくてはいけない。 本書は地方の人口減少化対策、日韓の関係、震災からの...

日本は衰退期に入ってる。 もはや工業立国ではなく、成長し続ける国でもなく、そして今やアジア唯一の先進国ではない。 それは寂しさがつきまとい、未だ成長を望む人は苦痛だろう。 それでも我々は長い下り坂を降りていかなくてはいけない。 本書は地方の人口減少化対策、日韓の関係、震災からの復興について語る。 あとは気になったとこだけ。 ・日本は、アジアで唯一の先進国ではなくなったことを、まだ受け入れられていない。 韓国は今や先進国の仲間入りをしたことに、まだ慣れていない。 ・「絶対事故が起きない」「絶対負けない」という安全神話・不敗神話は、日本文化の特質。事故は起き、零戦は敗れた。みなおさなくてはいけない

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2017/05/10

友人に薦めてもらい。 下り坂を下りるというよりは、脇道に入る印象か。 各地方の取組は、確かに今の産業構造、経済成長を求めないものであるところが下り坂なのかもしれないが、別の彩りがある。 サブシステムとしてのわくわく感。 ただし、これのみが答えでもない。 考えること、現実感...

友人に薦めてもらい。 下り坂を下りるというよりは、脇道に入る印象か。 各地方の取組は、確かに今の産業構造、経済成長を求めないものであるところが下り坂なのかもしれないが、別の彩りがある。 サブシステムとしてのわくわく感。 ただし、これのみが答えでもない。 考えること、現実感を持つことの重要性。 ・関係人口 ・文化資本 ・3つの寂しさ

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2020/10/26

劇作家の著者が、成熟から衰退期に向かう時代の日本人の在り方を考察している。これからは、人口減少などを主因とする長く緩やかな衰退の時間に耐える覚悟が必要であると説いている。具体的な事例として、いくつかの地方での新しい取り組みを紹介しているが、寂しさに耐えることよりも、希望がもてる活...

劇作家の著者が、成熟から衰退期に向かう時代の日本人の在り方を考察している。これからは、人口減少などを主因とする長く緩やかな衰退の時間に耐える覚悟が必要であると説いている。具体的な事例として、いくつかの地方での新しい取り組みを紹介しているが、寂しさに耐えることよりも、希望がもてる活動となっており、目から鱗が落ちるような素晴らしいアイデアが溢れている。局面局面では衰退に抗う事は出来るが、日本全体としてはゼロサムゲームに近いと思われるので、やはり覚悟についての論議をさらに期待したいと感じた。

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2017/03/27

劇作家であり演出家であり大学教授である平田オリザ氏の著書。演劇を創りながら、その立場から文化政策や地域振興を語る著者の視点はとても興味深い。 1.もはや日本は、工業立国ではない。2.もはや、日本は、成長社会ではない。3.もはやこの国は、アジア唯一の先進国ではない。この3つの寂し...

劇作家であり演出家であり大学教授である平田オリザ氏の著書。演劇を創りながら、その立場から文化政策や地域振興を語る著者の視点はとても興味深い。 1.もはや日本は、工業立国ではない。2.もはや、日本は、成長社会ではない。3.もはやこの国は、アジア唯一の先進国ではない。この3つの寂しさを見つめ受け入れる必要性を語っている。 基本的には著者の地方での取組を紹介しており、どれも演劇や芸術が持つ力を改めて感じる。特に「小豆島」での挑戦や「豊岡」での事例はとてもおもしろく、こういった貢献を自分もしたいという気持ちになった。また、「善通寺」での「文化資本」の重要性も頷ける。 筆者の考える「子育て中のお母さんが、昼間に、子どもを保育所にあずけて芝居や映画を観に行っても、後ろ指を刺されない社会」「平日の昼間にどうしても見たい芝居やライブがあればいつでも気軽に休める社会」は実現できたらいいと思う。それだけ社会が豊かに成熟してほしい。

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2017/01/22

「まことに小さな国が、衰退期を迎えようとしている」という書き出しや、①もはや日本は、工業立国ではない②もはや日本は、成長社会ではない③もはやこの国は、アジア唯一の先進国ではない。という問題提起はいいのだが、内容が自身の活動紹介が殆どで参考にならない。 「卑屈なほどのリアリズム」を...

「まことに小さな国が、衰退期を迎えようとしている」という書き出しや、①もはや日本は、工業立国ではない②もはや日本は、成長社会ではない③もはやこの国は、アジア唯一の先進国ではない。という問題提起はいいのだが、内容が自身の活動紹介が殆どで参考にならない。 「卑屈なほどのリアリズム」を持って現実を認識し、ここから長く続く後退戦を「勝てないまでも負けない」ように持っていくことは必要だが、「自分以外の誰かがウマイ汁を吸っている」と疑心暗鬼になる社会を変える事は容易ではないだろう。これは個人の心の問題だし、ネット社会は疑心暗鬼を加速するものだから。

Posted byブクログ