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図書館の魔女(第二巻) の商品レビュー

4.2

86件のお客様レビュー

  1. 5つ

    29

  2. 4つ

    27

  3. 3つ

    12

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

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2024/09/04
  • ネタバレ

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ああ、衝撃です。久しぶりに泣きました。 熟語を何度も調べながら遅々と読み進め、静かに読了しました。 キリヒトくんの計り知れない聴力と洞察力、力持ち加減、優しさと敬意を払うべきに払う誠実さ。その身許。 すべてが救われますように。

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2024/07/30

起承転結の承の部分。 一ノ谷と二ザマの対立構造があきらかになる中、キリヒトの正体が明らかになる。 面白い展開になってきた。兎に角読むのに時間がかかる

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2024/05/12
  • ネタバレ

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キリヒトと買い食いを楽しむマツリカだが、後半キリヒトの正体に衝撃を覚える。なんとなくICOのイメージを抱くキリヒト。このさきキリヒトの生い立ちが描かれるのだろうか。

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2024/03/25

ファンタジーというよりもガチガチに政治や歴史が作り込まれた戦記もの×ミステリーって感じがする。文章が何やら固い。しかもトリックが言語学という。忘れてたけどこれはメフィスト賞なんだった。綺麗で素直なファンタジーを求めてちゃダメね。 著者が言語学専攻だから「仮定に応える帰結の一文には...

ファンタジーというよりもガチガチに政治や歴史が作り込まれた戦記もの×ミステリーって感じがする。文章が何やら固い。しかもトリックが言語学という。忘れてたけどこれはメフィスト賞なんだった。綺麗で素直なファンタジーを求めてちゃダメね。 著者が言語学専攻だから「仮定に応える帰結の一文には条件法か、あるいは迂言未来形、ないし接続法の未完了系過去、活用の範列が欠けていれば迂言完了形も用いる。」なんて一文、普通はファンタジーには出てこないよ!SF読んでる時みたいになんとなく言いたいことだけ頭に入れてサラサラ〜と流し読み。 でもキャラは立ってるし世界も面白いし、キリヒトやハルカゼの立ち位置も定まってきたし、3巻は「敵」と戦うべくいよいよ図書館が活躍するのかな。

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2024/03/04

配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01426980

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2023/09/27

一巻から二巻途中まで、評判通りの高評価作品なのかどうか、わからないまま読んでいました。 キリヒトの真の存在意義が語られ(土瓶さんは、予測していたようですが。実は、私も、キリヒトは強い子だよね、とは思ってはいました。)読むスピードが上がりました。 これから当然始まる覇権争い。キリヒ...

一巻から二巻途中まで、評判通りの高評価作品なのかどうか、わからないまま読んでいました。 キリヒトの真の存在意義が語られ(土瓶さんは、予測していたようですが。実は、私も、キリヒトは強い子だよね、とは思ってはいました。)読むスピードが上がりました。 これから当然始まる覇権争い。キリヒトの存在の意味にマツリカが揺らぐ。地下水路のこれからの使用方法への期待。ようやくストーリーが動き出して、きっと面白いはず。 目次のタイトルが、ひらがな表記。本文の1行目と同じ文。マツリカが操る手話の感覚かな。手話は、言葉の塊を使うだろうから、違うかな。 表音文字は、意味をとりにくい事の確認かな。 平安時代の仮名文字は、音には濁点があって文字には、なかった。文字と文字を繋ぐ連綿は、言葉の区切りの事が多く、それで濁点がつくかどうか 考えやすかったみたい。漢字略してまた繋げて、漢字に混ぜて。文字も文章も変化してます。

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2023/08/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

なにかあるとは思っていたけど、 キリヒト…!!!!! 壮大なプロローグを明け、俄然面白くなってきた2巻。見どころはなんといってもキリヒトの正体がわかったところでしょう。 切なくて愛おしくて、イラムの天真爛漫さに救われた。 やっぱりいろんなことが伏線だった。 続きがたのしみ!

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2023/01/04

G 2022.12.31-2023.1.4 キリヒトの正体を知っていて読むとさまざま腑に落ちることがたくさん。再読も面白い。 物語が動き出してさらに面白くなってきた。 巨人に襲われてからのキリヒトとマツリカ。 己が強いことを決して誇るわけではないキリヒトの心中、その立場を思いや...

G 2022.12.31-2023.1.4 キリヒトの正体を知っていて読むとさまざま腑に落ちることがたくさん。再読も面白い。 物語が動き出してさらに面白くなってきた。 巨人に襲われてからのキリヒトとマツリカ。 己が強いことを決して誇るわけではないキリヒトの心中、その立場を思いやるマツリカ。 図書館の魔女の長い物語の中でも最も好きな場面のひとつ。

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2022/11/02

まだまだ仕込み途上の第二巻 されどメインディッシュの仕込みが続く中、前菜がテーブルに運ばれてきたと言ったところでしょうか で、その前菜を口にして思ったのは 「むむ、このシェフやるやないか。この先も期待できそうだぞ」ってことでした いや面白いんですけどー そもそも政治を舞台にし...

まだまだ仕込み途上の第二巻 されどメインディッシュの仕込みが続く中、前菜がテーブルに運ばれてきたと言ったところでしょうか で、その前菜を口にして思ったのは 「むむ、このシェフやるやないか。この先も期待できそうだぞ」ってことでした いや面白いんですけどー そもそも政治を舞台にした権謀術数が大好物なので問題ナッシング そして明かされるキリヒトの正体と我が身を重ねるマツリカに生まれる強い絆 改めて心をひとつにした図書館チームに、もう自分もチームの一員になってますもん しかも、まだまだいたるところに隠し味が仕込まれていそうな雰囲気 キリヒトにもさらなる秘密がありそうでワクワクしてきました うーん、ゆっくり読もうとかって余裕見せてた自分のバカ! 早く3,4巻借りてこなきゃ!

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2022/09/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ラストシーンが切なかった。 マツリカとキリヒトの主従関係のバランスがあまりに危うい。 美しい言葉と繊細な筆致で描かれる、触れると壊れそうなその危うさが、心に痛くて涙が出た。 『図書館の魔女 第二巻』 高田大介 (講談社文庫) 離れの中庭の涸れ井戸から地下水道を通って、誰にも知られずに城外へ出るという秘密を共有するマツリカとキリヒトは、日がたつにつれその距離を縮めていった。 二人の間でしか通じない“指話”は密度を増し、互いが特別な存在になっていく。 そんな中、一ノ谷政界の混乱を望む勢力、ウルハイとニザマの脅威が一刻の猶予もなく迫っていることを図書館の魔女たちは知る。 マツリカの鋭い洞察力により事実を掴んだ執政官総督ヒヨコ含め図書館側は、敵に対抗するための策を練るが…… 「僻遠に煙り立つ野火のごとくに詭計は迅速、遠しと見ても遽然火の手は足許に迫り、やがて凶刃は身辺に閃く。」 そうなのだ。 魔の手はすぐそこまで迫っていたのだ。 ここから一気に物語が動く。 もう何といってもこれ。 キリヒトの正体。 震えた。かっこよくて。 物語の冒頭で、ハルカゼやキリンが間者だと知った時にはすごくびっくりしたが、このことに比べりゃそんなことは取るに足りないことだった。 川遊びに出かけたマツリカ一行がニザマの刺客に襲われる。 衛兵たちが次々と重傷を負う中、マツリカを守ったのはキリヒトだった。 キリヒトが武器も持たずに体ひとつで巨漢を倒す描写が圧巻で、目が離せず息もつかずに読み進んだ。 鎚を振り回す巨人の、腕の伸筋と縮筋の動きの入れ替わる一瞬、“上死点”をキリヒトは狙った。 上死点。 初めて聞いた言葉だけど、何だかかっこいい。 上死点、覚えておこう。 実はキリヒトは、図書館の先代タイキが遣わしたマツリカ専属の護衛だったのだ。 いや護衛というよりはもっと直接的な、マツリカに害をなす者を確実に“殺す”という役目を負ってここへ来たのである。 “キリヒト”とは“切人”。 彼は“キリヒト”の家系に生まれた少年だった。 物語の三分の二ほどは、詭計、奸計にまみれた殺伐とした話が続くが、キリヒトの正体が分かってからの展開は、人々の感情が中心に描かれていてとてもよかった。 みんなキリヒトにどう接したらいいのか分からなかったんだよね。 怒ってしまうのだ。騙されていたと。 その不穏な空気を一変させたのは、天真爛漫な厨房の番人イラムだった。 一国の行く末を難しい言葉で話し合っていた人たちとは思えないほど感情をあらわにする彼女たちがとても微笑ましいし、みんなに冷たくされてしょんぼりするキリヒトは可愛いしで、後半はすごく楽しかった。 刺客に襲われた河原で、マツリカはキリヒトの悲しみを見た。 このままただの手話通訳として暮らしていければどんなによかったか。 しかしキリヒトは諦めたのだ。 マツリカは思う。 キリヒトは暗殺者として育てられることを望んでいただろうか。 その夜、眠れないマツリカが地下に降りていくと、そこにはキリヒトがいた。 キリヒトの手に唇をつけて水を飲み、指を絡ませて会話をする。 しんと冷たく澄んだ地下のシーンが美しい。 「この子は私と一緒だ。私が望んで図書館の番人の家に生まれてきたのではないように、望んで特殊な教育を受けてきたのではないように、この子だって“キリヒト”の出る家系とやらに望んで生まれついたわけではないだろう。私が高い塔の魔女であることが私の選んだことではないように、この子が“キリヒト”であることは彼が選んだことではない。」 自分とキリヒトの境遇を重ね合わせる。 キリヒトの感じている痛みがマツリカの胸を締め付け、キリヒトの後ろでマツリカは、暗闇の中、気配を殺して涙を流し続けた。 あえかな、と形容するしかないような恋愛感情が二人の間には確かにあって、でも主従であり同士であり。 二人の間でしか通わない何かは背負った十字架の重みにも似ていて、彼らのこれまでとこれからを思うと苦しくなる。 権謀術数だけでなく、人の心のものすごく繊細な部分が描かれているところがとてもいい。 ハルカゼやキリンがマツリカに忠誠を誓ったことで、高い塔の結束は強まり、キリヒトという護衛も得て、これからどう物語が動くか楽しみになってきた。 三巻へ!

Posted byブクログ