かなわない の商品レビュー
途中まで、なんとも移入できなかった。 でも読み終えると、これほど胸に残る作品は他に無いと確信した。 まさに清も濁も丸抱えして七転八倒しながら生きる姿。 飲み込みにくい本こそ、自分に何かを残す。 この作品は、かさぶたにならない傷痕を残してくれた。 これは強い。
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読んでてしんどくて辛かった…。 前半は震災の時の気持ちの揺れが思い出されて辛かったし、全体的に自分と同じ年頃の子の母の暮らしとして全く違ってて、受け入れ難かった。 終盤唐突に知らされる、夫とは別の恋人との修羅場。 知ってる人や店が沢山出て来るので余計にどんな暮らしかがわかり、生活...
読んでてしんどくて辛かった…。 前半は震災の時の気持ちの揺れが思い出されて辛かったし、全体的に自分と同じ年頃の子の母の暮らしとして全く違ってて、受け入れ難かった。 終盤唐突に知らされる、夫とは別の恋人との修羅場。 知ってる人や店が沢山出て来るので余計にどんな暮らしかがわかり、生活が苦しいと言いながら外食も買い物も気軽にするし、子供とつきっきりが恐怖で辛いとずっと言ってるし、こんなにも自分を優先している人を知らなくて驚いた。 というか、隠せないんだと思う。 子供がいたら、人目を気にしてもっと子供の可愛い描写を入れたりして取り繕うと思うんだけど、そういうのが一切なくて、良くも悪くも剥き出しに生きるしかできない人なんだなと思った。 あと、育児が苦痛でしかないと言いながらもご飯は美味しそうで、実際はもっときちんとしてるのかもかとも思ったり。 あと、何もかも黙ってそのままで丸ごと肯定してくれるECDかっこよすぎでしょ。
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植木一子さんの、日記を一冊日記まとめた本。なかなか内容が深く、子育て、不倫などが赤裸々に書かれている。子育てする上で、誰でも感じる子供に対する嫌悪感や、その後押し寄せるどうしようもない後悔。正直に書かれている分、重く感じる。
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一子さんの自由奔放さと石田さんの包み込むような優しさが対照的で、世の中には夫婦の数だけ違う形があるというけれど、これで許されている一子さんは端から見れば幸せなのだと思う。 しかし、当の本人は毎日、家事や育児も辛く、挙げ句の果て好きな人もでき離婚を申し出るも断られる。 この時の石田...
一子さんの自由奔放さと石田さんの包み込むような優しさが対照的で、世の中には夫婦の数だけ違う形があるというけれど、これで許されている一子さんは端から見れば幸せなのだと思う。 しかし、当の本人は毎日、家事や育児も辛く、挙げ句の果て好きな人もでき離婚を申し出るも断られる。 この時の石田さんの「これ以上、自由になってどうするの?」の言葉が印象的だった。 何かを変えれば自分も変わることができると信じているようにも見えるが結局は変わることなどできないのはわかっている。
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噂には聞いていたがすごい一冊だった。小説では、ないよね・・・ 出版後のお母さまとの関係が気になったが、絶縁したという。お子さんが大きくなって、この本を読んでしまった時にどうなるのかも心配である。身を切る思いで綴られているから惹かれるのだろうし、真の表現者であるし、最終的にはすべて...
噂には聞いていたがすごい一冊だった。小説では、ないよね・・・ 出版後のお母さまとの関係が気になったが、絶縁したという。お子さんが大きくなって、この本を読んでしまった時にどうなるのかも心配である。身を切る思いで綴られているから惹かれるのだろうし、真の表現者であるし、最終的にはすべて許して欲しい。
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小さな文字でびっしりと埋め尽くされた紙面からは、作者の叫び声が聞こえてくるようでした。 『私が』可哀想。『私は』こんなに大変。 『私を助けて!』。。。 『私が』、『私が』の大洪水とあまりに勝手な言い草に嫌気が差して 何度も途中で本を放り出してしまいそうになったのですが どうにも続...
小さな文字でびっしりと埋め尽くされた紙面からは、作者の叫び声が聞こえてくるようでした。 『私が』可哀想。『私は』こんなに大変。 『私を助けて!』。。。 『私が』、『私が』の大洪水とあまりに勝手な言い草に嫌気が差して 何度も途中で本を放り出してしまいそうになったのですが どうにも続きが気になり 結局最後まで読んでしまいました。 日々の出来事をこまごまと書き綴った日記なのに、 とてつもなく人を引き付ける魅力がある。 読んでいると心がザラリとしてくるのに 読み終わるとなぜかすっきりとした気持ちになる、何とも形容しがたい本でした。
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まっすぐな文章。うそ偽りのない。 飾っていない。カッコよく見せようとか、理想のお母さんでいようとか、そんなものは微塵も感じさせない。 だから惹かれる。ぐいぐい来る。 母親だって子どもを可愛く思えない時もある。 妻だって夫以外の人を好きになることもある。 分かっているのは、それ...
まっすぐな文章。うそ偽りのない。 飾っていない。カッコよく見せようとか、理想のお母さんでいようとか、そんなものは微塵も感じさせない。 だから惹かれる。ぐいぐい来る。 母親だって子どもを可愛く思えない時もある。 妻だって夫以外の人を好きになることもある。 分かっているのは、それがありのままの自分だっていうこと。紛れもない日常がそこにある。 文章がとても素直でかつ上手い。 ところどころ、こちらの心を見透かされたような箇所で、少しだけ息苦しくなる。淡々と、事実だけが羅列してあるだけなのにこんなにも迫ってくるのはなぜなんだろう。 著者もさることながら、夫のECDさんの人間としての魅力がハンパない。根底に流れているのは、すべていいんだよという肯定感。 http://zazamusi.blog103.fc2.com/blog-entry-1363.html
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新聞に載っていた書評か広告?を見て、何となく読んでみようと思い手にした書籍。 申し訳ないながら、著者のことは全く知りませんでした(ついでにご主人さんのことも)。 てっきり小説だと思い込んで読み始めて、暫くしてからブログ記事ベースの実話の本だとやっと気が付いた。 途中で、重くて長く...
新聞に載っていた書評か広告?を見て、何となく読んでみようと思い手にした書籍。 申し訳ないながら、著者のことは全く知りませんでした(ついでにご主人さんのことも)。 てっきり小説だと思い込んで読み始めて、暫くしてからブログ記事ベースの実話の本だとやっと気が付いた。 途中で、重くて長くて、読んでいる方が辛くなるような内容で、読み飛ばそうかと思ったが、何だか最後まで付き合わずには終われないような気がして読了した。 うーん、自分とは確かに大きく違うが、精神的に少なからずバランスを崩している自分にとっては参考になる面もあり。 それにしても、縁の連鎖ってのは恐ろしいものだと改めて思う。 自分にも子がいるので他人事ではない。 幼少期の抑圧的な環境は、確かに確実に大きな影響を与えると思うし。
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著者のうまくいかない育児と不倫の話など。基本的に本人のブログを基にしており、「彼」との不倫の話も、子供の育児の話も本人の意思で書いてない部分もあるため、断片的にしか伺い知る事ができない。それが散漫な印象になっている気がするが、それでもこれだけさらけ出しているんだし、仕方のないこと...
著者のうまくいかない育児と不倫の話など。基本的に本人のブログを基にしており、「彼」との不倫の話も、子供の育児の話も本人の意思で書いてない部分もあるため、断片的にしか伺い知る事ができない。それが散漫な印象になっている気がするが、それでもこれだけさらけ出しているんだし、仕方のないことだとも思った。 個人的な好みとして、ブログ形式で色々とさらけだしている文章より、書き下ろしの文章のほうが、考えている事がより伝わってくる気がして面白かった。ただ、最後の「彼」の暴れてる章については、なんつーか、著者のどうしようもなさがある意味一番でているように思った。
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文章がとても強い。ただその強さは、芯のある強さとかではなく、荒れ果てた精神の、嵐のような無茶苦茶な強さである。 この人はどうしてこんなに文章で自分のことを振り返れるのに、咄嗟の感情で、後悔する行動をしてしまうのかが、とても不思議に感じた。 最初はただの育児日記か?と思いつつ読...
文章がとても強い。ただその強さは、芯のある強さとかではなく、荒れ果てた精神の、嵐のような無茶苦茶な強さである。 この人はどうしてこんなに文章で自分のことを振り返れるのに、咄嗟の感情で、後悔する行動をしてしまうのかが、とても不思議に感じた。 最初はただの育児日記か?と思いつつ読み進めていくと、恋愛模様が描かれたり、著者の精神的病が明かされたりと、ボリューム満点。ひとつの物語としても楽しめるが、それにしては毒というか、ネガティヴ要素が強く、当てられる人は当てられる。 素直に書きすぎて逆に怖い。こんなところも無邪気な子供を感じる。大人なのに、子供。自信がない人に読んでもらうと、色々と共感できる部分があるかもしれない。
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