モンスターマザー の商品レビュー

福田ますみ(著者)

2020/11/24

評価は５．

内容(BOOKデーターベース）
教育現場の「恐るべき現実」に迫る瞠目のルポルタージュ。不登校の高一男子が自殺した。久々の登校を前に―。かねてから学校の責任を追及していた母親は、校長を「殺人罪」で告訴する。常識をはるかに超えた執拗な追及に崩壊寸前まで追い込まれた教師たちは、真実を求め、“モンスター”との対決を決意した。はたして加害者は誰だったのか。

読んでいる方がおかしくなりそうな狂いっぷり。これがノンフィクションというのか・・・

2020/07/07

教員をしていたからだろうか。
読んでみて、ここまでの事態に陥ってしまうことは相当な状態だと思いつつも、なくは無い話だと思わずにはいられなかった。
程度の差はあれど…人の命が絶たれたということは重く受け止めなければならないけれど…
でも、教育現場ってこんな面もあるなぁと。
子どものことを思って行動したことが裏目に出てしまったりちょっとした話の断片だけを切り取られて責められたり。
そんな中でも、子どもたちの成長を必死に願って力を注いでいる教員が本当に多く、身近にいることも事実。

でも、自分自身はもっともっと寄り添える力をつけなければいけなかったしつけたかったと反省もした。いつか戻れる日が来たときに、自信をもって教育に携われるように精一杯今力をつけようと思う。

2020/05/05

　2005年に長野県の高校で起きた、生徒の自殺事件についてのドキュメンタリー。
　自殺した生徒の親やその弁護士が「息子が自殺した理由は、いじめた生徒やそのいじめに対する学校の対応にある」と言えば、マスコミや世間は学校側を叩くだけ叩き、後は何が起ころうと知らんぷり。そして真実が明らかになった後は、世間はもうそれを忘れている。

「だれが、お前のような金も地位もないオヤジのいうことに耳を貸す？世間はみな、いじめ自殺で息子を亡くした気の毒な社会的弱者の女の味方だ！」pp.239

2020/03/16

前作の「でっちあげ」を読んでこちらも気になって購入しました。
前作もなかなかのモンスターでしたが、今回もまぁドン引き要素満載のモンスターでした。

血を流し息絶えた鹿の隣にライオンがいれば、誰もが「ライオンに噛み殺されたのかな、可哀想に」って思っちゃう思考と似ていて
「子供が自殺してしまった可哀想な母親」報道や新聞を見れば誰でもそう思ってしまうでしょう。
その感覚が当たり前ではない時代になってきているんでしょうか。

読み進めるにつれ、実際母親が息子の隣で首を吊るよう指示していたのではないか、と思わせるような人格の母親でした。
「被害者」「弱者」という立場に快感を覚えて、息子が自殺すればより「弱者」という立場を堪能出来ると考えていたのかもしれない、、、そう思わせる狂った母親。

なぜ、3回も結婚できたの？笑
入籍前に本性を隠せるというところが余計怖い。

2019/12/29

1人の人間によって多くの人が苦しい思いをした。
大勢が振り回され、平穏な人生が変わってしまった。
1人の人間にこんな力があるのか、ぞっとする。悲しいけれど誰にも止めることはできないと思う。

一番の犠牲者は、息子である裕太くん。
家庭という母親の支配下において、異常な姿を見ながら歯向かうこともできず、ひたすら耐えて言うことを聞いてきたのだと思うとすごく胸が苦しい。

モンスターマザーの全面敗訴になったけれど、実話であるからこそスッキリしない。
それまでに長い年月がかかりすぎたから。裕太くんに人生をやり直しさせてあげたい。バレー部のみんなに高校生活の青春を返してあげたい。
やり場のない怒りが残った。
裕太くんのご冥福をお祈りします。

2019/12/16

高校生のいじめを苦にした自殺と報じられた事件、彼の死は実は母が原因だった。

ルポルタージュ。
事件は知りませんでした。
母親のさおりが怖い。
こんな人と関わることになったら、本当にどうすることも出来ないのでは無いかと思います。
その親の子供であった裕太くんは不幸でしかなかったと苦しい気持ちになりました。

一連の流れから、原因は母親であると確信に近いものを持ちましたが、残された遺書の真実に背筋が寒くなりました。

裕太くんのご冥福をお祈り致します。

2019/11/11

読み始める前は憂鬱な気分になったけど、読み始めてからは止まらない！怖すぎる、こんな母親。なぜ何度も結婚したり子供を持つことができてるのか...。

将来こんな人と関わることになったらどうしよう。絶対嫌。被害者の人たちはみなお気の毒だけど、せめても裁判できちんとした結果が出てよかった！

2019/07/14

・いじめ自殺見せかけた母VS学校・教育者の本であるが司法メディアの本質を見抜く難しさが感じられた。
・弁護士・議員と本来優秀である人々が、１人の主婦に惑わされる事に、人とはなんなのだろうと考えさせられた。

2019/01/20

発達障害、サイコパスといった言葉が思い浮かぶ。周りにこんな人がいたら、と思うと気が重くなる。充分あり得る話。読後も後味の悪さだけが残った。

2018/12/14

この母親と弁護士に腹がたつ！こういうひとって入院しなきゃダメじゃないかな？マスコミはやっぱりマスゴミだ！