近いはずの人 の商品レビュー
なかなかしんどい一作。 近いはずの人、ているなあ。 でも人って一緒にいる人が誰かによって自然と違う自分になってるものというか、 だから知らないところがあっても当然ていう気もする。 小野寺さんの本はいつもあったかいって感想だったから、すごい新鮮だった。
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小野寺さんの小説で交通事故死する人は多いけど、今回は一番重かった。 亡くなった人を悪く言いたくはないけど、絵美さん、好きになれない。現実にいたら表面的な部分だけ見て仲良くなれたかもしれないけど。死を持って贖うほど罪深いわけじゃないけど、自業自得なんじゃないかと思ってしまうくらいに...
小野寺さんの小説で交通事故死する人は多いけど、今回は一番重かった。 亡くなった人を悪く言いたくはないけど、絵美さん、好きになれない。現実にいたら表面的な部分だけ見て仲良くなれたかもしれないけど。死を持って贖うほど罪深いわけじゃないけど、自業自得なんじゃないかと思ってしまうくらいには共感出来ないお人柄。大なり小なり自分にも似たところはあるかもしれないと思うから、余計に読後感が悪い。小野寺さんの小説で、こんな気持ちになってしまったのは初めてかも。
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妻が旅先で事故で亡くなった。 友人と旅行に行くと言ってでかけていたけれど「友人とはあの人のことだろう」と思っていた友人は旅行のことすら知らなかった。 じゃぁ誰と? 携帯のパスワードを毎晩50ずつ順番に数字を入れて解除しようとする主人公。 そして増えていく飲酒の量。 携帯のPwは解...
妻が旅先で事故で亡くなった。 友人と旅行に行くと言ってでかけていたけれど「友人とはあの人のことだろう」と思っていた友人は旅行のことすら知らなかった。 じゃぁ誰と? 携帯のパスワードを毎晩50ずつ順番に数字を入れて解除しようとする主人公。 そして増えていく飲酒の量。 携帯のPwは解除され、出てきたのは自分の知らない人と温泉旅館に泊まるつもりだったという事実。でもその人物は自分の知らない人のようだ。 一番近くで妻を見ていたはずなのに?自分は何も知らないのでは? というお話。 ちょっとずつずれてるんだよね、登場人物が。 こう・・・「よいもの」とか「ふつう」と名付けられるものの中に実は嵌ってない感じ。 すごく好きなタイプの小説。
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市井の人の暮らしやさまざまな出来事に揺らぐ心理をさりげなく描ける小野寺氏だが、今回のは私は好きでなかった。 主人公の俊英のずっと後向きな性格もそれを現す生活態度も。ただ、妻を事故で失ってからの1年の再生の物語としたら成功してるのかも。
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重たい話なのに読み終わったらそうでもない。ハッピーエンドってわけでもないけど前向きになる。登場人物が根っから悪いと思うような人が出てこないからかなぁ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
だんだんと絵美が嫌いになっていく。 話すべき事、伝えるべき事を伝えずに手近な異性に甘え頼る妻 ダンナの弟と内緒で夢の国とか、姉の彼氏と温泉旅行とかダメでしょ。 亡くなってから知ってしまったが、知らない方が良かったのか、知ってしまったから先に進めそうな終わりなのか。
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結婚して四年目。33歳の北野俊英は友達と旅行に行った妻を事故で亡くした。友達とは誰か?から始まり、残された携帯のメールから、自分が知らなかった妻の一面がわかってくる。 重たい話だけれど、真実が明らかになることで俊英や、まわりの人達も前に進むことができたんじゃないかなと思う。
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小野寺さんの本を読んでみたくて図書館で借りた。 みだしのつけ方は面白いなと思ったけど、重さを感じる。確かに重いお話だった。自分では良さがあまり感じられWなかった。 妻が亡くなった。友だちと旅行に行くと言って出かけた先で、タクシーが崖から落ちた。事故についてはこれ以上触れられなかっ...
小野寺さんの本を読んでみたくて図書館で借りた。 みだしのつけ方は面白いなと思ったけど、重さを感じる。確かに重いお話だった。自分では良さがあまり感じられWなかった。 妻が亡くなった。友だちと旅行に行くと言って出かけた先で、タクシーが崖から落ちた。事故についてはこれ以上触れられなかったが、残された夫・俊英のいいようのない悲しみに暮れたお話が終始展開された。妻の残された携帯電話のパスワードは解けるのか。解けたらその先、彼は何を思って生きていくのだろう。
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前半はミステリー仕立てで、作品にうまく引き込む展開です。 前に出ることを好まず、自分を抑えて生きてきた主人公が、事故死した妻の別の顔を知るうちに自己を解放し、感情表現できるようになっていきます。 その基本線を理解することはできるのですが、展開にいささか無理があるように感...
前半はミステリー仕立てで、作品にうまく引き込む展開です。 前に出ることを好まず、自分を抑えて生きてきた主人公が、事故死した妻の別の顔を知るうちに自己を解放し、感情表現できるようになっていきます。 その基本線を理解することはできるのですが、展開にいささか無理があるように感じてしかたありませんでした。
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突然死んだ妻と徐々に出てくる謎。 責めることも問い詰めることもできない夫。 苦しいなあ…近いはずの妻なのに死んだ後に妻が分からなくなる。 よく見ると表紙の絵も切ない。
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