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七つの会議 の商品レビュー

4.1

419件のお客様レビュー

  1. 5つ

    121

  2. 4つ

    206

  3. 3つ

    57

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

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2024/08/09

中堅メーカー、下請け町工場、銀行と池井戸潤の王道。 しかし場面が程よいタイミングで切り替わり先が気になり読み進められる。 結末は何度も予想を上回り、楽しく読み終えることができた。

Posted byブクログ

2024/07/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

«道理を貫く勇気と難しさを描く» ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 1話目から不穏な空気はありましたが、まさかそうなるとは! 人によっては印象が二転三転し、最後の最後に首謀者が浮き出てきた時には唖然としてしまいました。 ネタバレ有りにしているとはいえ迂闊なことは書けないなという気持ちなのですが、(全部分かると鳥肌立ちますので、未読の方は是非ご自分の目で真実をお確かめ下さい!)特に印象に残ったことを2つ書きたいと思います。 ※以下ガッツリネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください※ 1つ目は、原島課長についてです。特に野心もなく、悪どい事を企む心もない。真面目で成績は言ってしまえば普通という、会社の中で大多数を占めていそうな特徴・考え方を持つ方で、読まれている方がエリート意識が高い方や野心家の方でなければ、一番読者の立場に近い人物じゃないかなと個人的には思います。 原島さんは最初は正義心と責任感から行動していたはずなのに、結果的に自ら組織の重大な事実の隠蔽に加担する道を選んでしまいます。 自分の意志で仕事をしたい気持ち、会社からの指示に抵抗を覚える気持ちと、「会社では指示に従うのが仕事」という暗黙の了解の中で葛藤する気持ちはよく分かるので、後半は読んでいてとても複雑な気持ちになりました。 2つ目は、3話の浜本さんの話です。 謎が隠された話や手に汗握る話が盛り込まれた中でこちらだけ話の雰囲気が全く違うのですが、全て読み終わった後であらためて浜本さんがした事と3話が果たした役割を考えると色々な意味で鳥肌が立ちました。 ちょっと抜けたところがある社員の話、そしてたかがドーナツと侮ることなかれ。こちらを読んでから話の全体像を考えると、「仕事への姿勢」「仕事をする上で必要な想像力」に対するメッセージがよりはっきりと見えてくる気がします。 それはそれとして、とっても美味しそうなドーナツの描写にドーナツが食べたくなったのも事実。魔法のように文章の雰囲気を使い分ける池井戸先生の凄さに感嘆すると共に、いつか先生の純粋な日常短編も読んでみたいなと感じました。(私が知らないだけで既に出されていたり……?) 映画版も気になりますし、むらかみたかし先生の解説で触れられていた他の作品もますます読んでみたくなりました。

Posted byブクログ

2024/06/30

全体的にはかなり面白かった。 ただ、この物語に必要とは思えないエピソードがあったので、それが醍醐味なのかもしれませんが、主観で☆一つマイナスとしました。 読み終わってすぐに映画も観ましたが、映画も面白かった。

Posted byブクログ

2024/06/23

池井戸本といえば会社組織の不正を暴く正義ものですよね。本作も七つの「会議」それぞれの短編から最後組織の隠された真実にたどりつく構成。 八角さんがいい味出してる。程度の差こそあれ現実でも正しいことするのは難しい。映画も見たくなった!でも八角さんが野村萬斎はキャストみるまで想像できな...

池井戸本といえば会社組織の不正を暴く正義ものですよね。本作も七つの「会議」それぞれの短編から最後組織の隠された真実にたどりつく構成。 八角さんがいい味出してる。程度の差こそあれ現実でも正しいことするのは難しい。映画も見たくなった!でも八角さんが野村萬斎はキャストみるまで想像できなかったなあ。

Posted byブクログ

2024/06/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一気に読んだ。 別々の視点から描かれるある会社の一幕が見事だった。 別のの視点から見ると、思っていたことと違うことは往々にしてあるなと改めて感じた。

Posted byブクログ

2024/06/09

相手のことを慮ったり、目標達成に懸命になるあまり、無知だったりルールが曖昧だったりするそとも相まって、会社のルールからはみ出してしまうことって結構あり得る気がする。その時は会社も守ってくれないので、改めてどの立場に立って仕事をしてるのか考えないとなーと思った。最終的に悪が退治され...

相手のことを慮ったり、目標達成に懸命になるあまり、無知だったりルールが曖昧だったりするそとも相まって、会社のルールからはみ出してしまうことって結構あり得る気がする。その時は会社も守ってくれないので、改めてどの立場に立って仕事をしてるのか考えないとなーと思った。最終的に悪が退治される感じ、やっぱり面白いね。

Posted byブクログ

2024/04/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

色々な人が自分の思いを持って働いているそんな当たり前の事を実感できる小説。 物語の構成は短編小説っぽくて一つの章に一人の人物に着いてスポットライトが当たり話が進んでいく。スポットライトが当たった人物はその考えやなぜその考えに至ったかの過去まで掘り下げられ、より共感を得やすくなっている。 働く意味そして会社の在り方とはそんな感じの問いを読者に問いかけるような作品でした。

Posted byブクログ

2024/04/20

のらりくらりと一見ぐうたら社員の六角さんと小さな不正からバカでかい不正まで大企業の子会社で働くサラリーマンのお話。 パワハラで訴えてやる!から始まった社内闘争その背景には、ノルマ、出世、妬み僻み、人の目、派閥そして不正などなどネチネチネチネチした会社の嫌なとこが浮き彫りに、そこ...

のらりくらりと一見ぐうたら社員の六角さんと小さな不正からバカでかい不正まで大企業の子会社で働くサラリーマンのお話。 パワハラで訴えてやる!から始まった社内闘争その背景には、ノルマ、出世、妬み僻み、人の目、派閥そして不正などなどネチネチネチネチした会社の嫌なとこが浮き彫りに、そこを切っていく八角さんの正義。今更ながらめっちゃ面白かった!

Posted byブクログ

2024/04/19

今まで池井戸潤作品は銀行モノばかりを読んできたけれど、銀行が舞台でなくても面白いということが分かった。 しがらみに縛られて、上の人に忖度して。 会社とは、多少の違いはあれども、だいたいはこんな感じなんだろうな。特に大企業ともなれば。 上の人の弱みを握っているなら、自由度は上がる...

今まで池井戸潤作品は銀行モノばかりを読んできたけれど、銀行が舞台でなくても面白いということが分かった。 しがらみに縛られて、上の人に忖度して。 会社とは、多少の違いはあれども、だいたいはこんな感じなんだろうな。特に大企業ともなれば。 上の人の弱みを握っているなら、自由度は上がるだろうけれど。 でも、サラリーマンだけが答えではない。 そこから抜け出した世界の方が生き生きしている、ということもある。 貧乏くじを引かされて災難だと思っても、それが災難ではなくなる日が来るかもしれない。 多分、そう思いたいんだ。

Posted byブクログ

2024/03/29

映画を先に2回ほど観ていたけど結末は覚えてなかったから、あーこんな感じの話だったなという風に読めた。映画よりも登場人物1人1人の背景や人物像がわかりやすくて、どんなに平凡な人でも犯罪に手を染めてしまう可能性があることに怖さを感じた。

Posted byブクログ