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家康、江戸を建てる の商品レビュー

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130件のお客様レビュー

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2019/10/28

門井慶喜氏の歴史小説。江戸を一大都市にのし上げることになった大仕事を、その中心人物のドラマとともに描く。 河川の流れを変えた灌漑技術の伊奈忠次、小判を作り、貨幣の日本統一で経済を掌握した橋本庄三郎、水を引いた内田六次郎。石を見通す見えすき吾平、天守を作った職人たち。 家康の攻めと...

門井慶喜氏の歴史小説。江戸を一大都市にのし上げることになった大仕事を、その中心人物のドラマとともに描く。 河川の流れを変えた灌漑技術の伊奈忠次、小判を作り、貨幣の日本統一で経済を掌握した橋本庄三郎、水を引いた内田六次郎。石を見通す見えすき吾平、天守を作った職人たち。 家康の攻めと守り、そして天下人にふさわしい判断力と、一つ一つに思慮のある家康と、優秀で、且つ自分の意思と夢を持つ主人公たちが織りなすプロジェクトのロマン。ゼネコンや、石油コンビナートなどの建設に携わる現代人とも通じるような、熱い情熱が江戸を作っていたということを土台にしたドラマとなっている。特に、石を運び石垣を作るプロジェクトでででくる石切り、そして石への強い思いが、親から子へと、また人から人へ伝わっていく。江戸城完成に至るに3代をかけた徳川は、その後2百年あまりを太平の世とした。その功績と情熱を感じる一冊。

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2019/10/17

タイトルは「家康、江戸を建てる」とありますが、歴史の中に埋もれた職人さんたちのお話です。利根川の東遷事業や貨幣鋳造のお話など、江戸時代初期の街づくりがどのように行われていったのかがわかります。 利根川東遷事業が行われていなければ2019年の台風被害でさらに甚大な被害が出ていたかも...

タイトルは「家康、江戸を建てる」とありますが、歴史の中に埋もれた職人さんたちのお話です。利根川の東遷事業や貨幣鋳造のお話など、江戸時代初期の街づくりがどのように行われていったのかがわかります。 利根川東遷事業が行われていなければ2019年の台風被害でさらに甚大な被害が出ていたかも知れないと思うと、先人たちが苦労していたことに感謝しかありません。

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2019/05/01

国を作る、街を作る、ランドマークを建てる、インフラを整える。江戸という未開地を首都にするために、多くの異能人が働き場を得、家康は彼らを巧みに使った・・・という見立ての歴史小説。

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2019/04/21

2.6。誰が何をしたかは分かったけど平坦な上連作短編だからどうにも盛り上がりに欠ける。しいて言うなら金作りが面白かったかな。他よりはね。

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2019/01/26

物語というよりは記録のような感じだが、今までにない面白さの作品だった。 江戸という寂れた田舎が、日本を動かす中心地になるまでのはじめの一歩を見ることができたような気持ち。 治水、貨幣、上水、石垣。とても興味深く読めました。

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2019/01/19

湿地の江戸に新しい都市を築く。歴史物として、地理書として、小説として面白かった。利根川の流れの出口を江戸湾から千葉の太平洋に変える大治水。天下を支配するための貨幣作り。江戸へ上水を引くための精緻な治水。築城。いずれも長期に困難を極め、職人達が天分を発揮して完成した。▼家康はそれら...

湿地の江戸に新しい都市を築く。歴史物として、地理書として、小説として面白かった。利根川の流れの出口を江戸湾から千葉の太平洋に変える大治水。天下を支配するための貨幣作り。江戸へ上水を引くための精緻な治水。築城。いずれも長期に困難を極め、職人達が天分を発揮して完成した。▼家康はそれらを見通して江戸に都を築いたわけではないと思う。秀吉から迫られ、緊迫する短時間に、漠然とではあるが何らかの確信を持って江戸行きを決断したのだと思う。すごい判断力を持った大名だと感心する。▼史実に、あたかも自分で見てきたような物語が装飾されており、面白い。

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2019/01/18

岡田斗司夫が文は下手だが面白いと言っていたのと、NHKドラマが結構良かったので原作も読んでみることにした。確かに短期間に当時世界一の大都市となる江戸を建設した話は面白かったし日本人にいかに優秀な人材がいたのかは分かったが、古地図や参考資料写真なども添付してほしかったし、史実の出典...

岡田斗司夫が文は下手だが面白いと言っていたのと、NHKドラマが結構良かったので原作も読んでみることにした。確かに短期間に当時世界一の大都市となる江戸を建設した話は面白かったし日本人にいかに優秀な人材がいたのかは分かったが、古地図や参考資料写真なども添付してほしかったし、史実の出典も明らかにしてもらいたかった。よって磯田道史にもう一度江戸の成り立ちを書いてもらおう。ローマは1日にして成らずだったが、江戸は20年程度でなったわけだが、ガウディのサグラダファミリアのごとく一生完成しそうもない街のようだ。

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2019/01/12

純粋に面白かった。住んでいるのに知らないことだらけ。今の再開発もこの延長にあるんだなと。文体や人物描写もカジュアルでわかりやすとっつきやすく、楽しく読めました。

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2019/01/03

門井慶喜さんの時代小説は初めてですが、非常に読みやすい。時代小説としてのハードルが非常に低い。 内容は、「小説版ブラタモリ」。上水のエピソードとか、そのままタモリさんがブラブラしていました。 壮大にしてニッチな、というあの雰囲気も近いものが。

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2021/09/12

6年前に関西から関東に来て、純粋に江戸のことが知りたくなった。もともとさびれた漁村と沼地だった江戸の地を一大都市に変貌させた家康。やることは山積みなのだが、なんだかんだ一気に読んでしまった。

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