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小松とうさちゃん の商品レビュー

3.7

47件のお客様レビュー

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2023/11/16

うさぎが出てくるかと思ったら宇佐美さんというおじさんのことだった笑 もう少し事件っぽく展開していくかと思ったらあっさり終わったので、気軽に読みたい気分の時には良いと思う。

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2022/07/17
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絲山さんのお話が大好きです。表題作も、一緒に収録されていた「ネクトンについて考えても意味がない」も、どちらも素敵でした。 表題作「小松とうさちゃん」では、もさっとした小松とオンゲの盟主うさちゃんのおじさんコンビがなんとも言えずコミカルで楽しいです。 小松がラストでビシッと決めるのも小気味よく、うさちゃんに関してもクスリと笑えました。 「ネクトンについて考えても意味がない」は、なんとなく「海の仙人」に似た精神性を感じるかも?精神をもつクラゲと瞑想中の女性という取り合わせが斬新で、導入部の「いったいこれは何のお話なんだろう」という戸惑いも含めて素晴らしかったです。

Posted byブクログ

2022/03/18
  • ネタバレ

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 武蔵小山(ムサコ)の居酒屋「たられば」の常連である宇佐美(うさちゃん)、40過ぎでゲーム好き、と大学の講師で独身52歳の小松尚。小松は新潟行きの列車の中で同い年の長崎みどりと出会う。みどり(バツイチ)は自動車教習所の教官から、今は「懐かしい雰囲気が商品(売り)」の「見舞い屋」の仕事を。女性に疎い小松だが、宇佐美のサポートもあって、小松とみどりの仲は徐々に進展。52歳同士の純な交際を描いた物語。なお、宇佐美とみどりはゲームの世界で友達だったというオチもw。絲山秋子「小松とうさちゃん」、2016.1発行。

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2020/09/25

飲み友達程度の付き合いが生き方を豊かにしてくれるのでは…。 枯れた中年男性の恋模様、ゴリゴリに肩に力入ってなくていい感じ。 最後の展開にフフ…となった。

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2020/09/21

大学非常勤講師の小松と、居酒屋友だちのうさちゃん(宇佐美さん)の日常を切り取ったような小説。著者の小説を初めて読んで、タイトルや、冒頭ネットゲームの話しからはじまるところなど、興味を持たせる技巧派だなぁと感じた。小松が出張の新幹線で出会う女性や、その女性の“お見舞い屋”という仕事...

大学非常勤講師の小松と、居酒屋友だちのうさちゃん(宇佐美さん)の日常を切り取ったような小説。著者の小説を初めて読んで、タイトルや、冒頭ネットゲームの話しからはじまるところなど、興味を持たせる技巧派だなぁと感じた。小松が出張の新幹線で出会う女性や、その女性の“お見舞い屋”という仕事などキャッチーな要素は多々あるけれど、それは日常の中のちょっとした波風のようにたんたんと描かれていてそこが心地よく思った。併録の「ネクトン〜」はただひたすらに謎だったけど、絲山さんの作品をたくさん読んでみたくなった。

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2020/08/05

なんともユニークな表題作と、なにやら哲学的な「ネクトンについて考えても意味がない」、そして表題作の元となった(?)「飛車と騾馬」の3本を収録した短編集。場面場面を切り取ってコラージュしたかのような表題作は慣れるまでが大変だったが、わかってしまえばそのリズム感が心地いい。ぼくもみど...

なんともユニークな表題作と、なにやら哲学的な「ネクトンについて考えても意味がない」、そして表題作の元となった(?)「飛車と騾馬」の3本を収録した短編集。場面場面を切り取ってコラージュしたかのような表題作は慣れるまでが大変だったが、わかってしまえばそのリズム感が心地いい。ぼくもみどりさんのような女性と知り合いたい。「ネクトンについて考えても意味がない」については、深く考えても意味はない。クラゲのように、行間をたゆたえばいいのかなと思う。しかし絲山さん、読むたびに違う。どれが本当の姿なんだろうか?

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2020/06/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

表題作、短編、掌編、各一編をおさめた作品集。 52才で大学教員…と言っても非常勤講師で、月収も15万円足らず、見た目は「ただの小太りのおじさん」の小松。 40才を過ぎてはまったネトゲの世界では「うさぴょん」と名乗っている、リアル世界では会社員として出世もし、妻子もいる宇佐美。 ふたりは立場も境遇も共通するところはないが、ただ飲み友達としてゆるく付き合いを続けている仲。 ある日小松は、新潟行きの新幹線の車中でたまたま隣り合わせた女性・みどりの忘れ物のスマホを預かったことから、この年齢にして初めてといっても良いほのかな恋心を抱くが… 絲山秋子さん、初読です。 駆け引きも女心もわかってない、いい大人らしくもなく真っ直ぐにふわふわと恋する小松が、何とももどかしくも可愛らしい。 そんな小松との会話を心地良いと感じたみどりが、『見舞い屋』や八重樫の、はっきりしない後ろめたさのようなものを吹っ切りたいと思うようになったのは、小松の力の抜けた真っ当さにふれたからじゃないかと思った。 『小松の友達の宇佐美君』がうさぴょんだということに気づいたみどりが、実はネットの世界ではしおん/ムジナと名乗る、うさぴょんの盟友だったというオチはちょっと笑えた。 ゲームの世界でいくら異世界キャラを演じていても、人柄が出ちゃうんですねぇ。 その点まったく素知らぬ顔で複垢を使い分けてたみどりさんはツワモノだ。 短編の「ネクトンについて考えても意味がない」は、SF好きの身には、ある意味異星人との束の間の対話として、すんなり読めた。 このミズクラゲのようにシンプルに生きることが出来ないのは、私たちがプランクトンやネクトンじゃないからか。 とかくネクトン的である方が善に取られてしまうけれど、プランクトンでいいじゃない? 掌編は、「小松とうさちゃん」のある日の飲み屋での泡のような作品。これだけを読んだら、あぁ飲み友達とこういう会話するの楽しいよな、というだけの感想だったと思うけれど、表題作のあとに読むとくすっと笑えた。 fukuさんの感想を読んで、初めてこの作家さんを読みました。 全然知らなかった。そうか、文学なんだ。 文学でも、面白かった。 ありがとうございました! いわゆる【文学作品】といわれている作品はあまり読まない方だけれど、これは読めましたよ。 読書の幅を拡げていただいて、感謝です。

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2020/02/27

小松とうさちゃん 52歳の非常勤講師小松とネトゲに熱中する飲み友達のサラリーマン宇佐美。2人ともさえないし、不器用そう。みどりさんに恋する小松は、誠実で真っ直ぐな感じがして、少し可愛らしい。頑張れ!!と応援したくなる。2人のふとした言葉や機転の効かせ方から、人生経験の豊富さを感じ...

小松とうさちゃん 52歳の非常勤講師小松とネトゲに熱中する飲み友達のサラリーマン宇佐美。2人ともさえないし、不器用そう。みどりさんに恋する小松は、誠実で真っ直ぐな感じがして、少し可愛らしい。頑張れ!!と応援したくなる。2人のふとした言葉や機転の効かせ方から、人生経験の豊富さを感じた。素直にかっこいい。華やかさや派手さは無いけれど、ほっとした気持ちになる恋愛小説だった。 ネクトンについて考えても意味がない 爽やかな気持ちになり、少し前向きになった。よかった。

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2020/01/30

52歳のおっさんの小松さんと同い年のみどりさんとの恋が始まる。彼を見守るネトゲに夢中なうさぴょんこと宇佐美さん。 ほのぼのした感じて静かに進行していく。まあ、悪くないかな。

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2020/01/30

おじさんたちの世知辛いけど平和な湖のような暮らしに、ふと投げ込まれた小石とその波紋…のような。ちょっと波がたっても、またすぐ凪いで行く暮らしというか。 その辺の居酒屋や商店街で、本当に暮らしていそうな2人でしたね。 ほっこりしました。

Posted byブクログ