小松とうさちゃん の商品レビュー

絲山秋子(著者)

2016/10/09

武蔵小山の駅前にある居酒屋「たられば」。そこの常連、大学の非常勤講師の小松さん（52歳独身）とネトゲに夢中のサラリーマン「うさちゃん」こと宇佐美。
物語は、小松さんが新潟出張の際、新幹線で知り合ったみどりさんに恋をすることから始まる。
若い人の恋愛と違って、燃え上がるわけでも、舞い上がるわけでもなく、淡々と、静かに前に進んでいく様が好ましい。
小松さんのキャラクターはどこまでも地味で、普通で、地に足がついている。だから、うさちゃんだけでなく、読んでいる私も小松さんの恋を応援してしまう。
最後に、「くすっ」と笑えるちょっとした仕掛けがあることも、またいい。
軽快で、微笑ましく、そしてまっとうな物語。この二人の登場する作品をまた読みたいと思う。

2016/09/19

私には、小松氏と宇佐美氏が、おじさん同士の飲み友達での会話にしか過ぎないように思えたし、クラゲについては、「ネクトン、、、、」の題名の意図がわからないまま読み終えてしまった。
最後の「飛車と騾馬」は、作者は独立したものだと、考えているとのことと、記されていたが、、、、
読者のみんなはどう感じているのだろうか？

2016/09/11

ネトゲやLINEがでてくる話（しかもメインおじさん2人）とクラゲのふんわりした話が入っているのが面白い。小松とうさちゃんの会話もなんか良い。

2016/07/14

小松がだんだんイケメンに見えてくる不思議。
そして小松、とうさ、ちゃんと思ってた。
友達も糖鎖かな⁇って思ってた。
意外に楽しめた。
クラゲも突っ込みどころだらけだが、可愛かった。

2016/07/12

５２歳の非常勤講師の小松は、新幹線のなかで同年齢の元自動車教習所教官みどりと知り合うが、みどりのいまの職業は入院患者に有料で訪問サービスをする「見舞い屋」だった。ネットゲーム仲間にみどりとの恋の駆け引きを相談する小松であったが・・・

2016/07/12

さらさらと楽しく読めました
肩の凝らない本、いいわぁ
ゲームの世界はちんぷんかんぷんでしたが面白かったな
リアルとつながってて
ラストも穏やかで　うん！

短編もそれぞれなかなかいいね
クラゲに不思議な世界へ連れて行ってもらいました

≪　うさぴょんて　はずかしいのよ　オッサンは　≫

2016/06/26

バツイチの50代の女性。見舞い屋の仕事。かわりにボケ老人の見舞いにいく仕事。携帯をなくす。届けた男が大学の非常勤講師の独身、タメ年の男。交際を開始。相談する会社員は夜はネットゲームにはまっている。二人はゲームでもつながっていた。見舞い屋の仕事えをやめる為に、相談。
結婚を前提に引っ越し。

2016/06/17

中編１表題作，短編１「ネクトンについて考えても意味がない」
大学の非常勤講師小松とネットゲームにはまっているうさぴょんこと宇佐美の程よい距離感の友情がいい感じで，見舞い屋という変わった仕事？のみどりさんの振る舞いも好感が持てた．最後のオチに1本．
短編のクラゲさんのお話は，少し講話めいたところもあるけれど，気に入ってます．

2016/06/04

おっさん二人のあれこれ。
淡々とゆるく進むおっさんたちの日常は、なんともユーモラスで愛らしささえ覚える。
不器用な恋も、可愛らしい。
こういう、〝なんでもない〟小説が、時々無性に欲しくなる。

2016/06/04

飲み友達の小松とうさちゃんこと宇佐美を主軸とした人間関係をさらりと描く。
おっさん二人が主役で、町の悪を排除するわけでもなく、淡々と進む日常がよい。
大学の非常勤講師の小松はある日、みどりという女性と知り合う。一方うさちゃんはネトゲにはまっている。
彼らにさりげなく割り込む関係性がじつにおもしろかった。