怒り(上) の商品レビュー
3人の話が同時進行しながら進むスタイル。 3人共、犯人と同じ特徴の、左利きで頬に3つのホクロがある。 本当の犯人は、この中の誰? という感じで読者を誘引するのは、面白かった。 ただ、タイトル負けしてるなぁ。 犯人の怒りが軽すぎて、犯罪を起こす程の理由になっていないので、同情できず...
3人の話が同時進行しながら進むスタイル。 3人共、犯人と同じ特徴の、左利きで頬に3つのホクロがある。 本当の犯人は、この中の誰? という感じで読者を誘引するのは、面白かった。 ただ、タイトル負けしてるなぁ。 犯人の怒りが軽すぎて、犯罪を起こす程の理由になっていないので、同情できず。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
オムニバス形式で最後にそれぞれの展開が繋がってくるような感じの話。 普段だと、この手のゆっくりした展開の本は、途中で挫折してしまうのだけど、 登場人物が、失踪して歌舞伎町風俗、発展場で男を求めるゲイ、夜逃げする母子と、 カオスな感じ?自分の知らない異世界の人たちの、心の葛藤、が描かれているから、 続きが気にならずには、いられない。 人を信じる、ということ、どんな境遇にあっても、人間にとって根本的なことについて考えさせられる。 下巻を楽しみ。
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世田谷一家殺害事件に犯人の素性と「怒」の血文字を追加した未解決事件や、その他もろもろの社会問題(風俗に身をやつす人とか性的マイノリティとか)を詰め込んで、そこに素性の知れない(いずれも「怒」血文字の犯人を思わせる)流れ者がやって来て交流を深めていく。 そんな話。 帯にある通り、...
世田谷一家殺害事件に犯人の素性と「怒」の血文字を追加した未解決事件や、その他もろもろの社会問題(風俗に身をやつす人とか性的マイノリティとか)を詰め込んで、そこに素性の知れない(いずれも「怒」血文字の犯人を思わせる)流れ者がやって来て交流を深めていく。 そんな話。 帯にある通り、主題は「私が愛したのは一体誰なのか?」 素性の知れない相手を信頼できるのか?らしい。 性悪説的懐疑主義者の私は「素性の知れない時点で信頼もクソもないだろ」と思ったが、ふと、「あれ?極論だけど突き詰めると自分以外は素性の知れない赤の他人だよね?」と思い至り、人を信じるってなんだろう?と思考の迷宮に陥り頭の頭痛が痛いような状況になりました。
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20160527 高校生の時に読んだ悪人がわたしの中で相当ヒットでしたのでこちらも読んでみました。 伏線をどのように回収してくれるのか、下巻が楽しみです。
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「怒り」を一気読み。 巧いなぁ〜、読ませるなぁ〜。 三人の男の内、誰かが犯人なのだけど、誰もが犯人に思えて、信じられなくて傷つき、信じて傷つくのがとても哀しい。 映画のキャスティングそのままに読んだので、映画を1本見終わったような気持ち。 キャスティングを先に知ってからだから、...
「怒り」を一気読み。 巧いなぁ〜、読ませるなぁ〜。 三人の男の内、誰かが犯人なのだけど、誰もが犯人に思えて、信じられなくて傷つき、信じて傷つくのがとても哀しい。 映画のキャスティングそのままに読んだので、映画を1本見終わったような気持ち。 キャスティングを先に知ってからだから、イメージが違う・・・と思ったのはケン・ワタナベくらいかな。(もっと華奢な父親かとw)でも読んでるうちにコレはコレで有り!な気分になってくるもんです。 あ、宮崎あおいチャンも可愛すぎるかもーw。 映画版のラストシーンがキニナルなぁ。
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買ったはいいけどなかなか読んでいなかったこの本を 何となく読み始めたら、止まらなくなってしまった。 逃亡中の殺人犯、山神一也。 身元不祥の三人の男と、それぞれの男と関係を築くようになる人たちの話。 港町の槙親子、ゲイの藤田、離島の泉。と3人の男。
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夫婦の惨殺事件の犯人が逃亡中。過去がわからない3人の男のそれぞれの人間関係を書きつつ、この中の誰かが逃亡中の犯人。 港町で暮らす父娘の前に現れた男、沖縄の離島の男、ゲイのサラリーマンと暮らし始めた男。それぞれの話が同時進行に進むにつれて犯人が明らかになっていく。 あっという間...
夫婦の惨殺事件の犯人が逃亡中。過去がわからない3人の男のそれぞれの人間関係を書きつつ、この中の誰かが逃亡中の犯人。 港町で暮らす父娘の前に現れた男、沖縄の離島の男、ゲイのサラリーマンと暮らし始めた男。それぞれの話が同時進行に進むにつれて犯人が明らかになっていく。 あっという間に読めてとてもおもしろかった。それにしてもこの著者は「悪人」といい後味の悪い話が多い。
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初の吉田修一作品。 友人にもらいました上下巻。 ううむ、この不気味な感じなんだろう。 意味がまだよくわからないこの感じ。 下巻で、殺人事件と3つの話がどう展開していくんだろう。
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何年か前に読んだ「悪人」に次ぐ吉田修一さんの本。何人かの主役と犯人との関係を描いているが、主役の「心の中の関係(思い込み)」のため実際は関係なかったりして悲劇となったりする。
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『さよなら渓谷』で感じた、 文体が映画を見るような印象は、 ここ数年の作者の在り方なのか? もれなく本作も映画化が決定しているが…。 今回は特に、 それぞれの視点に短く切り替わるため、 なおさら映像的にも感じられる。 人間同士の関係性から生まれ出る心情を、 ひやりと書くのは相変...
『さよなら渓谷』で感じた、 文体が映画を見るような印象は、 ここ数年の作者の在り方なのか? もれなく本作も映画化が決定しているが…。 今回は特に、 それぞれの視点に短く切り替わるため、 なおさら映像的にも感じられる。 人間同士の関係性から生まれ出る心情を、 ひやりと書くのは相変わらず上手い。 後編に期待する。
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