ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学 の商品レビュー
2016年14冊目。 米ニューヨーク州立大学バッファロー校で助教授を務め、現在早稲田大学ビジネススクール准教授である入山先生が書かれた、世界の経営学の最前線。 ビジネススクールではどうしても「実務的なツール」となる内容が重視されるため、必ずしも経営学の最先端の研究内容が反映され...
2016年14冊目。 米ニューヨーク州立大学バッファロー校で助教授を務め、現在早稲田大学ビジネススクール准教授である入山先生が書かれた、世界の経営学の最前線。 ビジネススクールではどうしても「実務的なツール」となる内容が重視されるため、必ずしも経営学の最先端の研究内容が反映されていないという。 この本では、各論点が26章でそれぞれコンパクトにまとまっていて、教科書的な経営書や一般的な情報だけでは盲点になりがちだった研究結果も多い。 本書の中で仰っている通り、「答え」を求めるつもりで読むのではなく、「思考の軸」を得るために読むととても興味深く読めると思う。
Posted by
私でもぎりぎり理解できるあたりの本でしたね。 改めてタイトルを見てみると、MBAへの道(=ビジネススクール)とPhDへの道(=学者)の学習・研究内容の違いってことでしょうか。 こういうのを読むといつも思うのは、学問は学問であって、現実はもっと厳しいってこと。理論上はそうなんだけ...
私でもぎりぎり理解できるあたりの本でしたね。 改めてタイトルを見てみると、MBAへの道(=ビジネススクール)とPhDへの道(=学者)の学習・研究内容の違いってことでしょうか。 こういうのを読むといつも思うのは、学問は学問であって、現実はもっと厳しいってこと。理論上はそうなんだけど、現実に、人間はそんな風には動かない。役に立たないとは言わないけど、MBA持ってますって人、どれだけ役に立つのか疑問ですね。最近はプロ経営者と言われる方もいますが、そう言われるのにふさわしい人ってどれだけいるんでしょうか。悲惨な結果になったケースも無きにしも非ずじゃないですか。 本の内容は、全体的には全くその通り・まぁそんなところだよね、といったところです。ダイバーシティのところは、なるほど!と思いましたが、取り上げたケースで、前提が間違っているか、切り分けが不足しているために答えは2つ以上になるところを混同しているのでは?と思ったところが1、2箇所ありました。間違ってないけど現実はそんな風にはいかないのよと。具体的にどこだったか忘れてしまいましたが。。。世界最先端の経営学って、現実の最先端にはついていけてないですよね。 誤解のないように書いておきますが、この本は最先端の経営学の現実を書いているのであって、最先端の経営学すげー的なことは全く書いてありません。その点については著者は現実をよくわかっていらっしゃると思います。専門的なところにはあまり踏み込んでいないために普通の社会人でも理解可能で、しかしながら内容はぎっしりで、読み応えがありました。
Posted by
前回の本が面白かったので楽しみにしてたのですが、ちょっとがっかり。アメリカ流の経営学会が全て正しいとは思えませんが。著者の中では、日本人経営者としてリクシルの藤森元社長を挙げられていましたが、結果はどうでしょう?なぜ日本は100年以上続く企業が多いのかとは少し違うのでは
Posted by
私は経営には全く詳しくないが、本書は難解な表現もなく非常に読みやすかった。 本書では、昨今よく耳にするイノベーション、不確実性の高い市場環境化での戦略、トランザクティブ・メモリー、ダイバーシティなどのテーマについて、学術的な研究結果から得られる示唆が端的にまとめられており大変興...
私は経営には全く詳しくないが、本書は難解な表現もなく非常に読みやすかった。 本書では、昨今よく耳にするイノベーション、不確実性の高い市場環境化での戦略、トランザクティブ・メモリー、ダイバーシティなどのテーマについて、学術的な研究結果から得られる示唆が端的にまとめられており大変興味深かった。 多くの優れた経営者が実践してきた暗黙知が、経営学者の研究を通して真理法則として体系化されることで、むろんおかれている環境はそれぞれ異なるだろうが、経営者を含むビジネスマンがその真理法則を享受でき、「思考の軸」として活用実践し、発展させていくことができる、と私は思う。 イノベーションの源泉の1つに、「知の探索」と「知の深化」をバランスよく進める両利きであることが重要とされているが、私にとって専門領域でない本書を読むことがある意味「知の探索」の1つであった。
Posted by
現在の経営学者が何を今研究しているのか、分かりやすく平易に書かれており、大変参考になった。MBAとPhDの違いもよく分かった。
Posted by
経営学は経営を教えてくれるわけではなく、思考の軸にすぎない。ということを理解していない経営者がいたらヤバイけど、管理職とかだといそうだな・・・と思いつつ、面白く読めた。 MBAのケースで思考を働かせ、あらゆる視点から自分なりの答えを導き出す学習はタメになったが、やっぱり実際の経営...
経営学は経営を教えてくれるわけではなく、思考の軸にすぎない。ということを理解していない経営者がいたらヤバイけど、管理職とかだといそうだな・・・と思いつつ、面白く読めた。 MBAのケースで思考を働かせ、あらゆる視点から自分なりの答えを導き出す学習はタメになったが、やっぱり実際の経営とはあきらかに考える次元が違うし、どうもハマらないなぁと思っていたところ、この本に出会い、「あ、なるほど」と思うところがたくさんあった。
Posted by
久しぶりにビジネス本に手を出してみる。この手の題名の本にはがっかりさせられること多いのだけれど、これは非常に良かった。 How To本ではないし、かといって昔の名著を無理やり現代の経営に取り入れるというアプローチでもなく、実社会における「企業経営」の問題点の分析、そして解決方法...
久しぶりにビジネス本に手を出してみる。この手の題名の本にはがっかりさせられること多いのだけれど、これは非常に良かった。 How To本ではないし、かといって昔の名著を無理やり現代の経営に取り入れるというアプローチでもなく、実社会における「企業経営」の問題点の分析、そして解決方法について、とても分かりやすく解説されている。 経営学を体系的に学んできていない自分にとって学ぶことが多い本だった。
Posted by
年末年始読みたい本 ビジネスの視野広げる5冊 ライフネット生命会長兼CEO・出口治明氏に聞く データ読む力磨く機会に 最近はビジネススクールなどで最先端の経営理論を学ぶ人も増えているが、「まずは経営学の本でも」というとき、何を読めばいいか悩む人も少なくないだろう。「経営理論を総...
年末年始読みたい本 ビジネスの視野広げる5冊 ライフネット生命会長兼CEO・出口治明氏に聞く データ読む力磨く機会に 最近はビジネススクールなどで最先端の経営理論を学ぶ人も増えているが、「まずは経営学の本でも」というとき、何を読めばいいか悩む人も少なくないだろう。「経営理論を総合的に学びたい人にお薦め」なのが「ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学」だ。ピーター・ドラッカーら世界の経営学者の思想のエッセンスが凝縮されているほか、企業の社会的責任(CSR)といった経営課題が広く紹介されている。
Posted by
著者の前作「世界の経営学者はいま何を考えているのか」につづき、日本ではあまり紹介されていない、最近の経営学の発見について解説されている。前作と重複する部分もあるが、本作では実際の経営に役立てるための視点からの解説となっている。 経営学(または経営ノウハウ)については、多くのフレー...
著者の前作「世界の経営学者はいま何を考えているのか」につづき、日本ではあまり紹介されていない、最近の経営学の発見について解説されている。前作と重複する部分もあるが、本作では実際の経営に役立てるための視点からの解説となっている。 経営学(または経営ノウハウ)については、多くのフレームワークや定説があるが、その中には必ずしも実証されていないものも多い。本書では、現在経営学の主流として、主に統計的手法を使った科学的な実証結果を示している。実証結果には、これまでの定説を覆すような結果もあり、ヤミクモに定説を信じることの危険性を意識させられる。 一方、定説通りの検証結果が得られているもにについては、実証を伴っていることが判れば、安心して「定説」を利用できる。しかし、検証結果によっては、「条件付き」の場合もあり、注意が必要である。 本書で指摘されているように、最近の科学的な成果が、日本ではほとんど紹介されていないことは、大変残念である。今後このような視点の紹介が増えることを期待する。
Posted by
入山先生の2作目。 前作と同じコンセプトで経営学を実学ではなくサイエンスとして捉えたときのアカデミズムのフロンティアをこれ以上ないくらいにわかりやすく教えてくれる良書。 今回も非常に知的好奇心を刺激してくれる。 第6章の大企業がイノベーションの創出力を失っていく(イノベーション...
入山先生の2作目。 前作と同じコンセプトで経営学を実学ではなくサイエンスとして捉えたときのアカデミズムのフロンティアをこれ以上ないくらいにわかりやすく教えてくれる良書。 今回も非常に知的好奇心を刺激してくれる。 第6章の大企業がイノベーションの創出力を失っていく(イノベーションのジレンマ)原因の説明は面白かった。 製品の初期段階は「アーキテクチュアルな知」(製品をどう組み合わせれば性能を最大化できるのか、というノウハウ)が重視させるが、それがある程度定まり標準化されれば(ドミナントデザイン)、 次は「コンポーネントな知」(各部品の性能を最大化させるためのノウハウ)を志向する という企業行動の傾向を説明する。 前提として本来的にはイノベーションとは異なる知や分野の組み合わせによって生み出されるので、 成熟した企業は部分の磨き込みに意識を向け、イノベーション創出力を失っていくという話。 色々と示唆に富んでいて特に面白かった。
Posted by