マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ の商品レビュー
古内一絵さんは初見の作家さんです。 ずいぶん昔に読んだ「大事なことほど小声で囁く」と設定こそ似ている気がするけれど、わたしは断然こちらのほうが好きです。 それはたまたま今のわたしが(主に原因のわからない体調不良のため)、このお店に引き寄せられる人たちと重なるからかもしれません。...
古内一絵さんは初見の作家さんです。 ずいぶん昔に読んだ「大事なことほど小声で囁く」と設定こそ似ている気がするけれど、わたしは断然こちらのほうが好きです。 それはたまたま今のわたしが(主に原因のわからない体調不良のため)、このお店に引き寄せられる人たちと重なるからかもしれません。読んでいるうちに、シャールさんの作る滋味豊かなお料理をいただいたような、穏やかな気持ちになれたからかも。 わたしが食べたかったのはこの柔らかい味だ、とさくらが思ったように、 身体が、心が、求めているものを、ちゃんと与えられたと感じられた充足感でいっぱいです。 今日はこの気持ちのまま、ゆったりと眠れそうです。
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何かに疲れ、癒しを求めて訪れる夜食カフェ。 主人公自身も傷付き生きているのに、それを感じさせない芯のしっかりした素敵な人だ。 心温まる癒しの一冊。 自分をもう少し大切にしてあげよう、慈しんであげようと思える本だった。
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先日読んだ「気まぐれなら夜食カフェ」が良かったので、シリーズ一作目を読んでみました。 キャリアOLさん、シャールの同級生のメタボ教師、フリーライター、地主のおばあさんとジャダ。 常連客の様々な悩みにシャールさんがそっと心に届くアドバイスを送ります。 なくてはならない場所。 こ...
先日読んだ「気まぐれなら夜食カフェ」が良かったので、シリーズ一作目を読んでみました。 キャリアOLさん、シャールの同級生のメタボ教師、フリーライター、地主のおばあさんとジャダ。 常連客の様々な悩みにシャールさんがそっと心に届くアドバイスを送ります。 なくてはならない場所。 この世界になにもかもから自由な人なんてどこにもいない、誰だってなにかを背負って生きてるって言うシャールの言葉は印象的でした。
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ある町の路地裏に元超エリートのイケメン、今はドラッグクイーンが営むお店がある。そこには様々な悩みをもつ人が集まってきて? 昼間はダンスファッション専門店、夜は不定期に夜食カフェ「マカン・マラン」となる。 インドネシア語で「夜食」という意味のその店には、のんびり1人時間を過ごした...
ある町の路地裏に元超エリートのイケメン、今はドラッグクイーンが営むお店がある。そこには様々な悩みをもつ人が集まってきて? 昼間はダンスファッション専門店、夜は不定期に夜食カフェ「マカン・マラン」となる。 インドネシア語で「夜食」という意味のその店には、のんびり1人時間を過ごしたい常連たちが集まる。 一見さんでも、悩みを抱えて訪れる人たちには、暖かく優しい食事で癒してくれるシャールさん。 食事が健康の元、というのは分かってはいるけれど、なかなか毎日丁寧には作れないもの。 この話を読むと、もっと自分の身体を労った食事をしようと思える。 シャールさんが病を乗り切れますように。 彼女(彼?)に救われた人たちが集まって、大晦日の特製スープを協力して作るシーンは、胸が詰まった。
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弱ってた人がシャールさんの夜食で次々元気になって 常連として出てくるのが面白い。 私には何を処方してもらえるんだろう。 追い返されちゃうかもな。 一冊で完結予定だったのかきれいに風呂敷を畳んだ印象で 最後のスープの話ではシャールさんとの別れを思い ジャダさんやら皆と一緒に悲しくなった。
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2018/5/11 めっちゃおもろかった。 女王なサラダのとこ泣いた。 誰もが自分の人生の女王なんよって疲れて怯えたあの子に私も伝えたい。 彼女はあんまり本読まないけどオススメしてみよう。 それにしてもマカン・マランどこにありますか? 私も相当疲れて傷んでるので癒して欲しい… 誰かにわかってもらいたい欲求はどうしょうもないな。 万に一つもあり得ないとわかっているのについ願ってしまう。 シャールさんや合田力先生みたいな人にズバズバ当てて治してほしい。 詐欺師ってそういうとこ突いてくるんやろうな。騙されそう。 心配な終わり方するけど私は続編があることを知っている!
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路地裏にある小さなお店「マカン・マラン」。 インドネシア語で夜食という意味。 そこに集う人々は‥ 古民家風の一軒家、昼間はダンスファッション専門店の「シャール」。 夜は不定期に「マカン・マラン」となります。 店主は派手な化粧をした大柄なドラァグクイーンのシャールさん。 訪れた人...
路地裏にある小さなお店「マカン・マラン」。 インドネシア語で夜食という意味。 そこに集う人々は‥ 古民家風の一軒家、昼間はダンスファッション専門店の「シャール」。 夜は不定期に「マカン・マラン」となります。 店主は派手な化粧をした大柄なドラァグクイーンのシャールさん。 訪れた人の顔を見て、体調に合う食材を選び、身体を癒やしてくれます。 鋭い指摘を含んだ言葉も、穏やかに添えて。 身体に優しく、美味しそうな料理の数々にうっとりして、気分が良くなります。 女装のシャールさんが、かっては男らしく見える優等生だったというのも不思議なような納得のいくような。 しっかりした人柄が全体を通して感じられるのです。 不定期なために、幻の人気店として強引に取材をしようとする記者も出たり。 店が地上げ屋に追い出されそうになったり。 思わぬ事件で周りは波立ちながらも、そこは暖かな灯台のような光を放っています。 続編も読まなくちゃ☆
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良かった!昼間はファッション店で夜は針子さんたちに賄い食を振る舞うようになったのがきっかけのマカン・マラン。シャールが作る料理は体が陰・陽に傾いてることを考えながらもてなす元気が出る絶品料理だ。そこに集まる人間模様も良かった。自分らしさを見つけていく姿が胸を打つ。
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おもしろかつたー!とくに一話目が色々響きました。こういう本を読むと丁寧に料理をしたくなります。 2018.3.21
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