ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集 の商品レビュー
ラオスにいったい何があるというんですか?。村上春樹先生の著書。旅行記ひとつとっても書く人によってこんなに違うんだと村上春樹先生の作家としての手腕や文章力の高さを改めて思い知らされます。村上春樹先生のファンはもちろん、村上春樹先生のファンでなくても、ラオスに行きたくなる気持ちがふつ...
ラオスにいったい何があるというんですか?。村上春樹先生の著書。旅行記ひとつとっても書く人によってこんなに違うんだと村上春樹先生の作家としての手腕や文章力の高さを改めて思い知らされます。村上春樹先生のファンはもちろん、村上春樹先生のファンでなくても、ラオスに行きたくなる気持ちがふつふつと芽生えてくる一冊です。
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小説ではない、村上さんの紀行をやさしく文章にした短篇が何作か入っています。肩肘張らず、リラックスして読める本。日本、アメリカ大陸もあれば東南アジア、果てはアイスランドまで。旅に出たくなります。
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2015.12記。 村上春樹近著に思う(2)「ラオスにいったい何があるというんですか?」 文章を書く動機にはいろいろあると思うのだが、「非日常を記録にとどめ、その時の心の動きを人生に焼き付ける」という意味においてやはり「旅行記」というのは原理的にとてもフィットしているし、実際悠...
2015.12記。 村上春樹近著に思う(2)「ラオスにいったい何があるというんですか?」 文章を書く動機にはいろいろあると思うのだが、「非日常を記録にとどめ、その時の心の動きを人生に焼き付ける」という意味においてやはり「旅行記」というのは原理的にとてもフィットしているし、実際悠久の昔から一つのジャンルだった。 僕はこの類を幅広く読んでいるわけではないが、村上春樹の旅行記の際立った特徴をあえて述べるなら、他の多くの作品が「イベントドリブン」なのに対して、彼のそれは「季節感」への光の当て方が絶妙だということだ。言い換えると、他の同種の作品は「この未知のエリアでこんなびっくり体験があった」ということが読み手の旅情を駆り立てる。村上作品は「何も起こらないこの場所にこんな風が吹き、こんな日差しが地面を照らしていた」ということを訴える。その旅行地が「季節外れ」のときにその筆致はさらに冴えわたる。 さて、最新作でもその表情は顔を見せる。ボストンの川沿いの風景が季節ごとに移ろっていく描写はまさに手練れの村上節だった。とは言え、どちらかというとそれは例外で、多くはそこにあるものの「見聞記」だった。アイスランドの火山と温泉にせよ、ポートランドの食紀行にせよ、ラオスと仏教の関係にせよ、もちろんそれがつまらないということではない、読み始めれば止まらないのだが。 だからというわけではないだろうが、今回は読んだ瞬間に記憶に刻まれるような印象的なフレーズを私としては見つけることができなかった。どちらかというと、村上春樹が(例えばJAL会員誌に寄稿してもらうために)慎重に企画された旅をそれでも決して肩ひじ張らずに穏やかに消化していく、それを洗練の極にある文章に移し替えていく、そしてその過程を一読者として追体験する、そんな読書だった。でもそれはやはり至福のひとときなのだ。
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村上春樹さんの紀行文です。 タイトルにひかれて購入しました。 ラオスも含め、色々な国(日本も含め)を訪問された時の紀行文が掲載されています。 読んでいると、村上さんが現地で見てらっしゃる光景が浮かんでくる気がしました。 特に気になった紀行文は2つ。 ポートランドの紀行文はお食事が美味しいお店についても書かれていて、食べに行きたくなるほど。 ラオス編の最後に旅とはどういうものか、人生とはどういうものか、が記載されており、私にはその言葉が印象的でした。
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ニューヨークでジャズを聴きたい。カウリスマキを観てフィンランドに行きたい。ルアンプラバンで見たいものを自前の目で見たい。そんな気分になる紀行文集。
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小説よりもエッセイを好んで読んでいるが、読むたびに表現がステキだなと感じる。今回の本でも、ちょっとした描写だけど村上さんが表現するとこんなにいきいきと目の前に情景が浮かぶんだな、と改めて感じた。
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村上春樹の何が好きかと問われれば僕にとってのそれは「文体」。だから小説よりもエッセイが好きなんだと思う。小説ではお決まりの妙なナルシシズムがあまりないのもあるけど。w
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久々の春樹さんの紀行文。とても落ち着いた大人の旅行記という感じがして、退屈ではなかったけど、ね。昔、「遠い太鼓」を読んで、面白くて面白くて、何度もげらげら笑いながら読んだのを思い出して、それと比べると、って、自分も同じように年を取ったってこと、かな。リスペクトはしてるけど、もうず...
久々の春樹さんの紀行文。とても落ち着いた大人の旅行記という感じがして、退屈ではなかったけど、ね。昔、「遠い太鼓」を読んで、面白くて面白くて、何度もげらげら笑いながら読んだのを思い出して、それと比べると、って、自分も同じように年を取ったってこと、かな。リスペクトはしてるけど、もうずっと新しい小説も読んでない。なんとも言い難いけど。
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旅行好きな私にとって紀行文はそもそもそそられるジャンルだし、ましてや村上春樹のものであるならなおさら買わないわけにはいかなかったのですが、スラスラっと読み終わりました。 フィンランドやらアイスランドやらイタリアやら、お金があったらそうしたいなぁと思うよ。新鮮な白身魚のマリネに白...
旅行好きな私にとって紀行文はそもそもそそられるジャンルだし、ましてや村上春樹のものであるならなおさら買わないわけにはいかなかったのですが、スラスラっと読み終わりました。 フィンランドやらアイスランドやらイタリアやら、お金があったらそうしたいなぁと思うよ。新鮮な白身魚のマリネに白ワインを傾けて、白いテーブルと青い海と緑のオリーブの木を心ゆくまで見てみたい。そこに行きたいのではなくて、そこにいつでも行ける生活をしたい。お金であり仕事であり何も当面気にしなくていいような、またここにくる為に、日本帰ったらまた月々10万貯めなきゃみたいなことしなくていいステータスが欲しい。あぁーイイっすねぇ。
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旅行は、昔は嫌いだった。本の効用は、知らない場所について知ることができると思う。次の旅行楽しんでみようと思える1冊。
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