村上春樹 雑文集 の商品レビュー
雑文集とあるとおり、挨拶とか翻訳に関するいろいれなエッセイがいろいろ。「ビリー・ホリデイの話」が好きです
Posted by
結局のところ、小説を読むという行為は、その作家を信頼できるのかという点に懸かっている。わたしはこういう文章を書く人間を無条件に信頼する。だから、村上春樹の小説を大切に読む。そういうことだ。
Posted by
94冊目『村上春樹 雑文集』(村上春樹 著、2015年11月、新潮社) 小説家デビュー時から近年まで、村上春樹が書いたエッセイや超短編小説、文学賞受賞時の挨拶など、単行本未収録の雑多な文章を一つ所に纏めて収録したもの。 ものすごくマニアックな内容で、村上春樹のコアなファンに向けら...
94冊目『村上春樹 雑文集』(村上春樹 著、2015年11月、新潮社) 小説家デビュー時から近年まで、村上春樹が書いたエッセイや超短編小説、文学賞受賞時の挨拶など、単行本未収録の雑多な文章を一つ所に纏めて収録したもの。 ものすごくマニアックな内容で、村上春樹のコアなファンに向けられたものではあるのだが、一つ一つの雑文は短いながらも読み応えがあり退屈しない。 巻末には安西水丸×和田誠の対談が収録。 〈もしここに硬い大きな壁があり、そこにぶつかって割れる卵があったとしたら、私は常に卵の側に立ちます〉
Posted by
もー、いちいち良い人が滲み出すぎてるんだよなぁ、村上さん! 皮肉とユーモアと世辞の割合が絶妙にうまくて、読んでいても暖かい気持ちになる。 村上春樹が語る安西水丸にも、安西水丸が語る村上春樹にも、友情を感じるとは和田誠さん談。 良い小説家とはどうあるべきか、という考え方についても...
もー、いちいち良い人が滲み出すぎてるんだよなぁ、村上さん! 皮肉とユーモアと世辞の割合が絶妙にうまくて、読んでいても暖かい気持ちになる。 村上春樹が語る安西水丸にも、安西水丸が語る村上春樹にも、友情を感じるとは和田誠さん談。 良い小説家とはどうあるべきか、という考え方についても、またお洒落な表現で、そして納得できる。 この世界の構造のようなものを、村上春樹というフィルターを通して、現代の最新版を見られるということに感謝。 安西水丸さんも和田誠さんも他界してしまったので。
Posted by
再読 小説の方は残念ながら卒業したのだが、エッセイは相変わらず好きである なぜだろうか ちょいと分析してみることに ・独創的 ・思考力が深い とことん考え抜く ・マイノリティを誇りに突き進む 周りなんて気にしない ・自分自身の世界が豊か 幸せオーラがある ・もちろんユ...
再読 小説の方は残念ながら卒業したのだが、エッセイは相変わらず好きである なぜだろうか ちょいと分析してみることに ・独創的 ・思考力が深い とことん考え抜く ・マイノリティを誇りに突き進む 周りなんて気にしない ・自分自身の世界が豊か 幸せオーラがある ・もちろんユーモアがある ・闇が見え隠れする精神が健全な肉体でしっかり相殺されている 私自身もマニアックなことが好き、人と違うことに夢中になる、一人で深堀する… そして一人っ子である 若い頃は共感できる人間がちっとも周りにおらず、なかなか辛いことも多かった そんな時結構救われたのである もはや今となっては辛いどころか誇らしくもあるのですが(笑) というわけで共感することが多いのです そして気取ってなくて居心地が良い 気合いを入れず読める (春樹流にいうとパスタを箸で食べちゃう感じ?) そしてこの雑文集であるが今までのエッセイに比べると一つ一つがちょっと長い そのためいつもよりちょっと気合がいる(笑) 名前の如くテーマは様々で、あいさつ、スピーチから大好きな音楽について、「アンダーグランド」にまつわる話、翻訳について、人物について、質問コーナーなどなど 雑多ながら方向性が多様で面白い ちょこちょこと隙間時間に楽しめた
Posted by
村上作品をそうたくさん読んでいるわけではないけれど、この本の文章も含め、村上さんの書かれる文章を読むと、なぜかすっと背筋を伸ばしたくなる、 ソファにだらしなく座っていては、村上作品を読めない気がする。 その文章から感じられるリズムは、決して派手ではないけれど、タメの効いたハイハッ...
村上作品をそうたくさん読んでいるわけではないけれど、この本の文章も含め、村上さんの書かれる文章を読むと、なぜかすっと背筋を伸ばしたくなる、 ソファにだらしなく座っていては、村上作品を読めない気がする。 その文章から感じられるリズムは、決して派手ではないけれど、タメの効いたハイハットとうねりを感じるスネア。 最近の作品はまったく読めていないけど、このリズムは健在なのかな。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
村上春樹さんのエッセイって、引っかかりなくサラサラ読める…が良い方向に作用してて好んで読んでしまいます。 こちらはエッセイだけでなく、祝電や受賞の挨拶、インタビューなども収められていて楽しかった。 「ビリー・ホリデイの話」は物悲しい煌めきが素敵でした。エルサレム賞のスピーチはこれは伝説になるでしょうねと思ったし、スティーヴン・キング評が嬉しいです。「彼の考える恐怖の質は『絶望』」。 あとやっぱり「アンダーグラウンド」関連もの凄い。オウム真理教を始め、カルトにはまる人たちの心理を的確に掴んでると思うのは村上春樹さんだけな気がしています。最近の旧統一教会関連のニュースでもカルトにはまる心理とは…みたいなの目にするけれど、村上さんのこれらほどはどれもしっくりこない。「彼らの信奉する「教義(=物語)」にわれわれの「物語」が勝てない」みたいなのは、作家さんみたいなクリエイターはもちろん、宗教にはまる人たちを連れ戻せないこちら側の事でもありました。カルトは失くならないからなぁ、宗教以外でも。「アンダーグラウンド」を読んだときも似たようなこと思ってる気がします。 小説は未だに「世界の終わり」が唯一好きなのだけれど、エッセイと翻訳は良いと思っています。声はプラチナ、字はカリントウ…確かに美声ですよね。 ラストの対談、もう安西水丸さんも和田誠さんも居ないんだ…と思ってかなり悲しくなりました。和気あいあいと話されてるのが余計に。
Posted by
メモ→ https://twitter.com/nobushiromasaki/status/1616636065502359552?s=46&t=RW42_kx3BqP45yC0UP-4dA
Posted by
世の中に「ラム入りコーヒー」というものが存在する、ということを知れただけで、本書を読む価値があった。「ラム酒とコーヒーを混ぜるとは、なんて斬新!これは美味しいにきまっとる!」と思い、早速、小瓶のラム酒を買って作ってみた。なかなかおいしいのだが、我流なので改善の余地は大いにある。ラ...
世の中に「ラム入りコーヒー」というものが存在する、ということを知れただけで、本書を読む価値があった。「ラム酒とコーヒーを混ぜるとは、なんて斬新!これは美味しいにきまっとる!」と思い、早速、小瓶のラム酒を買って作ってみた。なかなかおいしいのだが、我流なので改善の余地は大いにある。ラム入りコーヒーのあるカフェに行って、お店の味を確かめたい今日この頃である。(本の感想ではなく、コーヒーの感想になってしまった…)
Posted by
村上春樹の音楽の話を聞くと、話題に上がっている音楽が聴きたくなるし、読んでいると1対1で話している感覚になってすごく気持ちが安らぐ。 こういった雑文みたいなのも僕には性に合ってるんだなと思った。 たぶんだけど。
Posted by