1,800円以上の注文で送料無料

村上春樹 雑文集 の商品レビュー

4

54件のお客様レビュー

  1. 5つ

    16

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

    11

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2018/11/07

【いちぶん】 そういう時期はたぶん誰の人生にも、多かれ少なかれあるのではないだろうか。ジョン・レノンの人生にもそういう時期があった。僕の人生にだってもちろん何度かあった。二十歳前後の日々がとりわけそうだった。 Isn’t he a bit like you and me?

Posted byブクログ

2018/02/27

雑誌への寄稿やライナーノーツ、スピーチなどの村上春樹が書いた「雑文」をまとめたもの。 2015年のノーベル賞の発表の前後に文庫化されて、平積みされて買ったものの、そのまま積読。 年始の日経に春樹がチャンドラーに関する文章を書いているのを見て発掘。 短い文章が並んでいるので、カバン...

雑誌への寄稿やライナーノーツ、スピーチなどの村上春樹が書いた「雑文」をまとめたもの。 2015年のノーベル賞の発表の前後に文庫化されて、平積みされて買ったものの、そのまま積読。 年始の日経に春樹がチャンドラーに関する文章を書いているのを見て発掘。 短い文章が並んでいるので、カバンの中にいれて、すき間時間で読んでいました。前後の流れなんて気にする必要ないし。 短い文章でも、しっかりと、ハルキを感じさせるのはさすが。

Posted byブクログ

2018/01/29

「小説家とは何か、と質問されたとき、僕はだいたいいつもこう答えることにしている。『小説家とは、多くを観察し、わずかしか判断を下さないことを生業とする人間です』と。 なぜ小説家は多くを観察しなくてはならないのか?多くの正しい観察のないところに多くの正しい描写はありえないからだ——た...

「小説家とは何か、と質問されたとき、僕はだいたいいつもこう答えることにしている。『小説家とは、多くを観察し、わずかしか判断を下さないことを生業とする人間です』と。 なぜ小説家は多くを観察しなくてはならないのか?多くの正しい観察のないところに多くの正しい描写はありえないからだ——たとえ奄美の黒兎の観察を通してボウリング・ボールの描写をすることになるとしても。なぜ小説家はわずかしか判断を下さないのか?最終的な判断を下すのは常に読者であって、作者ではないからだ。小説家の役割は、下すべき判断をもっとも魅力的なかたちにして読者にそっと(べつに暴力的にでもいいのだけど)手渡すことにある。」

Posted byブクログ

2017/09/19

いろんなところでの挨拶やら寄稿文やら祝電やら序文やら。 あまりにすべてが村上春樹で、久々だったので最初はペースが掴めなかった。 ジャズはさっぱり分からないのだけど、ものすごく愛情をこめて書いているのは伝わってくる(あの調子なので押し付けがましくはない)ので、挙げられた曲や作家の作...

いろんなところでの挨拶やら寄稿文やら祝電やら序文やら。 あまりにすべてが村上春樹で、久々だったので最初はペースが掴めなかった。 ジャズはさっぱり分からないのだけど、ものすごく愛情をこめて書いているのは伝わってくる(あの調子なので押し付けがましくはない)ので、挙げられた曲や作家の作品は手に取ってみたくなる。

Posted byブクログ

2017/07/26

タイトルがいい。 まさに雑文のかたまりだけれど、この種のような着想たちが様々な作品群の起点となっているかのようで、実に興味深い。

Posted byブクログ

2017/04/05

読み終わるまでに時間がかかりました。途中で読まなければならないものが出来たせいもあるけど。本の中に出てくる音楽や文学のことを調べたり、前に戻って読み直したり。しっかり全文読んだよ!と言う感じです。これはまた何年か経って読み直しする本になりそうです。

Posted byブクログ

2016/11/08

村上春樹がこれまでに書いた序文、さらには友人の娘のための結婚式のスピーチなど多岐にわたる文章が収録されています。 1番お気に入りの文章が 「図書館は今にいたるまで、僕にとってとくべつな場所であり続けている。僕はそこに行けばいつでも、自分のためのたき火を見いだすことができた。」(...

村上春樹がこれまでに書いた序文、さらには友人の娘のための結婚式のスピーチなど多岐にわたる文章が収録されています。 1番お気に入りの文章が 「図書館は今にいたるまで、僕にとってとくべつな場所であり続けている。僕はそこに行けばいつでも、自分のためのたき火を見いだすことができた。」(p497から) この本を読んで、少しでも図書館や本を読むことが好きになってくれたら、うれしいです。 【神戸市外国語大学 図書館蔵書検索システム(所蔵詳細)へ】 https://www.lib.city.kobe.jp/opac/opacs/find_detailbook?kobeid=CT%3A7200199045&mode=one_line&pvolid=PV%3A7200467509&type=CtlgBook

Posted byブクログ

2016/08/27

お蔵入りの超短編小説や結婚式のメッセージをはじめ、新人賞受賞の言葉、伝説のエルサレム賞スピーチなど、村上春樹ファンにはたまらない言葉が満載のまさに雑文集。 一緒な時代に生きていることを幸せに感じる。どんな時でも傲ることなく、現実を真摯に見つめ語る姿勢は、世界に誇る日本人の一人に思...

お蔵入りの超短編小説や結婚式のメッセージをはじめ、新人賞受賞の言葉、伝説のエルサレム賞スピーチなど、村上春樹ファンにはたまらない言葉が満載のまさに雑文集。 一緒な時代に生きていることを幸せに感じる。どんな時でも傲ることなく、現実を真摯に見つめ語る姿勢は、世界に誇る日本人の一人に思う。伝説のスピーチ「壁と卵」は、世界中の国家指導者や政治家に聞かせたい。

Posted byブクログ

2016/08/25

感銘を受ける文章がいくつもありますが、もし今、ひとつ選ぶとしたら『自己とは何か(あるいはおいしい牡蠣フライの食べ方)』です。 「自分自身について原稿用紙四枚以内で説明しなさい」 面接などで問われがちだけれど、満足に答えられたことがない。 村上春樹ならどんな素敵な回答をするのだろ...

感銘を受ける文章がいくつもありますが、もし今、ひとつ選ぶとしたら『自己とは何か(あるいはおいしい牡蠣フライの食べ方)』です。 「自分自身について原稿用紙四枚以内で説明しなさい」 面接などで問われがちだけれど、満足に答えられたことがない。 村上春樹ならどんな素敵な回答をするのだろうと期待するのだけれど、いきなり「牡蠣フライについて語ろう」と話をすり替えられてしまう。 好きなものを語ると、それとの距離感や捉え方などから、自然と自分が表現されるということらしい。 言われてみると「なるほど」と納得してしまう。 問いに対してまっすぐに太刀打ちできない場合に、これほど大きくアプローチを変え、まっすぐよりもより上手く答えを出せるのが、小説家なのだなと感心しました。

Posted byブクログ

2016/06/25

村上春樹さんの、今までに出されたいろいろな文章で、本にまとめるにはちょっと難しいかなというようなものを、ひとまとめにされたような本です。表紙挿絵と解説を、仲の良い二人に対談にてお願いされていますが、それがほのぼのとしていて、村上春樹さんを表しているようで楽しめます。その空気を楽し...

村上春樹さんの、今までに出されたいろいろな文章で、本にまとめるにはちょっと難しいかなというようなものを、ひとまとめにされたような本です。表紙挿絵と解説を、仲の良い二人に対談にてお願いされていますが、それがほのぼのとしていて、村上春樹さんを表しているようで楽しめます。その空気を楽しめる、気楽に読めるものもたくさん入っていますが、雑文という中で、ちょっと腰を落ち着けて机に向かって真剣に読むべき内容もあります。小説を書き続けている意味など、それを世間になぜ発表しているのかについて。私たちが閉ざしてしまっている世界の扉を、トントンと叩き続けてくださっているのだなと、それを諦めずにくじけずに続けていただいている姿勢にとても感激しました。小説というものについて見直しをする必要を感じています。まず今までのような気持ちで小説を読むことができない。 雑文ですが、それゆえか著者の作家人生における一つの芯を感じることができます。音楽がそれにどのくらいの重要さがあったのかについても知ることができます。 村上春樹さんについて深く知ることができる一冊だと思います。

Posted byブクログ