よだかの片想い の商品レビュー
主人公のまっすぐで素直な感覚が 今の自分には一周回って新鮮に感じた 懐かしさなのか羨ましさなのか 出会いは人を成長させてくれるものだと 自分のことを振り返りながら思う
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生まれ持ったアザと共に、彼女を取り巻く世界と戦ってきた主人公。その中で育まれた強さと美しさが、ひとつの恋によってより磨かれ、表面化される。 読み終わった後に、ピンと背筋が伸びる一冊です!
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大学院生のアイコの顔にはアザがある。ある日雑誌の表紙になった事で、アイコの話しが映画化されることになり監督の飛坂逢太と出会い恋をする。おそらく初恋だったのだろうな。アザに対する考え方とかもこの恋を通して成長したように感じた。こういう終わり方なのね〜と思ったが、なんだか前向きな終わ...
大学院生のアイコの顔にはアザがある。ある日雑誌の表紙になった事で、アイコの話しが映画化されることになり監督の飛坂逢太と出会い恋をする。おそらく初恋だったのだろうな。アザに対する考え方とかもこの恋を通して成長したように感じた。こういう終わり方なのね〜と思ったが、なんだか前向きな終わり方だったように感じた。
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この主人公のように強い人はそんなにも居ないと思うけど、何かを受け入れて生きてる人はいっぱい居るし、みんな何かを抱えてるんだとは思う。
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切なくて息が苦しくなるような話 みんな、幸せになってほしいなあ えりこさんのおすすめで読んでみた
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子供の頃、宮沢賢治の「よだかの星」が嫌いでした。顔が醜いというだけで、全ての生き物に忌み嫌われ、天に輝く星達にさえも拒絶される悲しい宿命を背負ったよだかが、あまりに可哀想で。地上に生きる賤しい生き物達はともかく、神に最も近い場所にいる星々が口汚く小さな鳥を馬鹿にするなんて! 本...
子供の頃、宮沢賢治の「よだかの星」が嫌いでした。顔が醜いというだけで、全ての生き物に忌み嫌われ、天に輝く星達にさえも拒絶される悲しい宿命を背負ったよだかが、あまりに可哀想で。地上に生きる賤しい生き物達はともかく、神に最も近い場所にいる星々が口汚く小さな鳥を馬鹿にするなんて! 本作は、そんな現代に生きる「よだか」とも言える女子大生の物語です。 でも、本作の「よだか」アイコは、皆に蔑まれて孤独に星になっていった孤高の鳥ではありません。とても芯が強く魅力的な女性です。もちろん彼女の周囲には、彼女を愛する家族や友人が数多くいます。 顔に大きなアザを持つアイコは、恋から縁遠い生活を送っていましたが、ある日、自分のコンプレックスであるアザを取材した本をきっかけに出会った男性と恋に落ちます。 一途で真っ直ぐな彼女の思いに、同じく偽りのない真っ直ぐな残酷さで、彼は答えます。 「僕は君を幸せにすることはできない」 それでもいいと一度は受け入れ、多くを望まなかったアイコは、やがて1人の女性が望む当たり前の幸せを彼に求めるようになってしまいます。 私を最優先にして欲しい。 今すぐ会いたい。会いにきて欲しい。 あまりに純粋な彼女の恋心が、星のような眩しさで目が眩むようでした。
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島本理生さんの作品を久々に読んだ。 顔に大きなあざを持つアイコ。 このあざを通してしか人と関わってこなかったから、人をある意味諦めている。 そんなアイコが、自分のことを写した雑誌、そしてインタビューでの出会いを通して恋を知り、今のままでいる自分を認められるようになって行く。 何回...
島本理生さんの作品を久々に読んだ。 顔に大きなあざを持つアイコ。 このあざを通してしか人と関わってこなかったから、人をある意味諦めている。 そんなアイコが、自分のことを写した雑誌、そしてインタビューでの出会いを通して恋を知り、今のままでいる自分を認められるようになって行く。 何回りも大きく成長したアイコがとても清々しかった。
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自分の中のコンプレックスであったり、他人といる時に劣等感を覚える感覚を、読んでいて思い出しました。 この本を読むことで、みないようにして過ごしていた自分の中の嫌いな部分・醜い部分と、必然的に向き合わされた感じ。 僕はまだ主人公のように、自分の嫌いな部分を肯定できないです。 いつか...
自分の中のコンプレックスであったり、他人といる時に劣等感を覚える感覚を、読んでいて思い出しました。 この本を読むことで、みないようにして過ごしていた自分の中の嫌いな部分・醜い部分と、必然的に向き合わされた感じ。 僕はまだ主人公のように、自分の嫌いな部分を肯定できないです。 いつか自分のそんな部分が、あってよかったと思える日が来たらいいなと読後感じました。
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初読みの作家さんだったが、タイトルの“よだか”とは宮沢賢治の『よだかの星』から採られているのだろうと想像しながら手にした。意外と感情移入して引き込まれたのは自分でも驚いた。生まれつき顔にアザがある理系女子大生・アイコのまっすぐさが初々しく力強く感じられる作品だった。アイ子の頑なさ...
初読みの作家さんだったが、タイトルの“よだか”とは宮沢賢治の『よだかの星』から採られているのだろうと想像しながら手にした。意外と感情移入して引き込まれたのは自分でも驚いた。生まれつき顔にアザがある理系女子大生・アイコのまっすぐさが初々しく力強く感じられる作品だった。アイ子の頑なさは一風変わっている。当然アザを隠そうとするものだろうが、アイコは敢てアザを隠さないことを選んでいた。たぶん、彼女の矜持から来たのだろうが・・・。恋愛やミュー先輩のやけど事件などを経て「化粧で隠してもいいんだ」というところへたどり着く所が興味深い。恋した映画監督・飛坂の繊細さも私が許容できる範囲内に納まっていたのも嬉しかった。 呪縛からの解放は彼女が自ら勝ち取った成長だろう。 アイコが迷っていたレザー治療を止めた理由。 「私はずっとこのアザを通して人を見てた。でも、だからこそ信頼できる人と付き合ってこられたんです。ミュウ先輩もその一人です」 映画化もされていて、そちらも観てみたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
すごく良かったです。 アザのある女性の話で、お涙頂戴だったり、道徳的な感じなのでは…と警戒してましたが、ただ1人の女の子の心の葛藤や成長が、アザのない私にもしっかりと共感できました。 琵琶湖と揶揄われた時の担任の対応、アザを気にしていないと思っていた祖父が毎日神社であざが消えるよう祈っていたと知ってしまったときの気持ち、その感情を母に気づかれないようにしたこと、何が正解なのだろう…と考えました。 多分、この本はこれからずっと、ふと思い出しては考えるのだろうなと思います。
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