よだかの片想い の商品レビュー
「アイコという身に余る名前がずっとずっとわずらわしくて辛かった。そんな孤独をあっけなく消し去ってくれる。この人の隣にいることができて、それだけで私は十分すぎるほど幸せだと思った。」 飛坂さんと出会ったことで、 自分のありのままを愛してほしいと思えるようになり、 コンプレックスを...
「アイコという身に余る名前がずっとずっとわずらわしくて辛かった。そんな孤独をあっけなく消し去ってくれる。この人の隣にいることができて、それだけで私は十分すぎるほど幸せだと思った。」 飛坂さんと出会ったことで、 自分のありのままを愛してほしいと思えるようになり、 コンプレックスを治療して治そうとする世間の考え方がある中でありのままの自分でいいと決断することができた アイコが真っ直ぐに想いを伝えるの対して 相手が傷つくと分かっていながら傷つく言葉を吐いてしまう飛坂さんとのやりとりがとても苦しかったです。 それでもアイコのあざのことを、映画で〝夜空〟として表現したのは遅いけれど彼なりの愛の表現の仕方なのだと感じました。 人それぞれにコンプレックスを持っていて それと戦いながら自分を愛さなければならない私たちは〝強い〟という言葉でしか表現できないのはもどかしいけれどそれが魅力であり強さなのだなと思いました。
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この本を読んでいると 宇多田ヒカルさんのOne last kissの歌詞 誰かを求めることは、すなわち傷つくことだった が頭からはなれなかった 誰かを好きになって、その人の一番になれなくて そしてすきだけど冷めていく この流れが秀逸! 恋愛をいいなって思わせてくれる一冊
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顔にアザがあるアイコ、彼女の強さ素直さが表紙を飾った写真の目力から伝わる。 p6男子がアイコのアザのことを琵琶湖の形と言ったことに先生が「なんてひどいこと言うんだ」と教壇を拳で叩いて注意した。 ひどいこと? ...アイコの頭を何度も繰り返し出てくる ひどいこと? P8「私はなにも...
顔にアザがあるアイコ、彼女の強さ素直さが表紙を飾った写真の目力から伝わる。 p6男子がアイコのアザのことを琵琶湖の形と言ったことに先生が「なんてひどいこと言うんだ」と教壇を拳で叩いて注意した。 ひどいこと? ...アイコの頭を何度も繰り返し出てくる ひどいこと? P8「私はなにも可哀想なんかじゃないのに」「生まれつきのものを可哀想だと言うのなら、私は一生否定されることになってしまう。」 初っ端から心奪われる、男子生徒を注意した先生の言葉に驚く様子や自分は可哀想じゃない!と怒るアイコ。本人にとっては生まれた時から変わらない普通な事なんだ。 大学院に進学する事を決めたアイコ、まりえの紹介で雑誌の表紙になり、映画監督飛坂と知り合う。 アイコもアザの事で物心ついた時から親に心配かけないよう色んな事を我慢して殻に閉じ込めてきた、又飛坂も有名人の父親を持ち孤独な幼少時代を送ってきた、そんな二人の微妙な関係が、助け合いながらうまく行ってほしいなと期待しながら読了。飛坂の愛情表現とアイコの求める愛情のチョットしたズレが歯痒い。
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顔にあざのあるアイコのお話。やはり体にあざがあったりすると、あまり同い年の人よりも大人の人のほうが受け入れてくれるのだろうか。それとも映画監督という特殊な職業だから、普通の人とは違う価値観で受け入れられるのだろうか。 あざがある=欠点となって苦しむアイコをかわいそうだと思ったけれど、同情はそれはそれでよくないのかもしれない。家族を大切にしているアイコのことは本当にいいなって思いました。原田君との今後は恋愛に結びつくのかわからないけれど、飛坂さんよりも等身大のアイコを受け入れてくれそうな感じがしました。
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生まれた時から顔にアザがあるアイコ。 そんな彼女の初恋の話。 私もコンプレックがあるのでアイコちゃんにすごく感情移入してしまった。 コンプレックスがあるからこそ強くいようとする気持ちも、本当は弱いと自分でわかっている気持ちも。 痛々しいほどの恋愛も、過去の自分追体験しているようで...
生まれた時から顔にアザがあるアイコ。 そんな彼女の初恋の話。 私もコンプレックがあるのでアイコちゃんにすごく感情移入してしまった。 コンプレックスがあるからこそ強くいようとする気持ちも、本当は弱いと自分でわかっている気持ちも。 痛々しいほどの恋愛も、過去の自分追体験しているようで胸が痛かった。 それ程、恋愛における感情の描写がすごかった。 アザを消そうか迷うアイコちゃんの気持ちもわかる気がする。 そのコンプレックスも含めてが今までの自分で、それがなくなった自分はもはや自分じゃない気がする。
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顔にアザがある大学院生リケジョの話 アザがあることで出会えた色んな人の温もりがいいねって本だった 自分のコンプレックスを他人にさらけ出して隠さないというプライドは持っていても相手からそれを気にしているそぶりを見せられると悲しいっていう矛盾を抱えた話 主人公が自分とは真逆の人間で面白い でも正直羨ましい!!!!顔にアザがあったら近付いてくる人は減って悲しいかもしれないけど近付いて来てくれた人はもう分かってるもんね!! 私は自分の中に抱えてるバカデカ秘密ってかクソデカコンプみたいなものが第三,四部くらいまであるから正直近付いて来てくれた人がいつこの人は自分から離れてくんだろうってどこか最初から諦めた気持ちで見ちゃってるわ!! 主人公が羨ましい 読書でリフレッシュのつもりがもっと気分沈んじゃった!!! 今読まない方が良かった!終わり!!!!!!!
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一気に読みました! 主人公の心の中が動いていくところにグッとくるし、読み終わったあと「せつない……」って思わず呟いてしまった。 あとは、アイコの例え方がおもしろくてクスッとした( ◜ᴗ◝ )
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先に映画を見た時、コンプレックスはそれを通して自分に大切な人と出会うことができるものでもあるという感想を持ちました。 原作である本書を読むと、アイコがメイクをして原田くんとデートに行くシーンに、自分と一緒にいる人がどう見られるかを気遣う描写があります。その後、原田くんはサラッと受け入れてくれ、映画と同じ気持ちになった一方で、受け入れて欲しいと傲慢に思うのは違うことに気づかされました。また、たまに、ちょっとはコンプレックスは隠してもいいのかもしれません。世間からの目ではなく、相手と自分との間にある距離。その機微を感じながら、自分を開いていけるようになるといいなと思いました。自分のコンプレックスも自分、アイコのように強くなりたい。 アイコを庇う飛坂さん、学会の夜の教授の言葉も大切に留めておきたいです。
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「人間なんだから、強いところもあれば弱いところもある」……「あなたが思っているほど、多くの人は深刻にも真剣にも生きていないんだから」……の言葉に惹かれました。 たまには真剣に物事に向き合い自分の強みと弱みを味わい生を感じていかないとな〜 読んで楽しかったですよ。 ぜひ〜
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顔にアザのある大学院生のアイコが、「顔にアザや怪我を負った人」をテーマにした本の取材を受け、表紙に出たのを機に、初恋と失恋を経験する。 子どもの頃から、アザのことで嫌な思いも、逆に周囲の愛情や本物の友情を感じることもあったアイコ。そのあたりの機微も描かれていて、アイコは幸せだなと...
顔にアザのある大学院生のアイコが、「顔にアザや怪我を負った人」をテーマにした本の取材を受け、表紙に出たのを機に、初恋と失恋を経験する。 子どもの頃から、アザのことで嫌な思いも、逆に周囲の愛情や本物の友情を感じることもあったアイコ。そのあたりの機微も描かれていて、アイコは幸せだなと思うと同時に色々考えさせられた。 アイコは本の映画化に向け、その監督の飛坂と対談をし、恋をする。 「気まぐれだし、思ったようにしか動けないから。付き合うと大変だし、苦労するよ?」と言われて、「大丈夫、私、頑丈ですから」と付き合い始めるが、最後は、「約束は守ってほしいし、私と会うことを一番楽しみにしていてほしい。相手にもこちらが想うのと同じくらい、好きになってほしい。付き合っているのに片想いみたいな状態じゃなくて。」と感じ、別れることを決める。 この切ない気持ち、共感しかない。 一歩前に進んだアイコに、研究室の後輩、原田くんとの明るい未来が待っていそうな予感に満ちた終わり方がよかった。
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