Aではない君と の商品レビュー

薬丸岳(著者)

2015/08/07

少年犯罪を扱った作品。
被害者少年、加害者少年、その両親、どの立場でも寒気のする、色々考えさせられる作品。
とてもリアルな心理描写で物語に引き込まれてゆく。
途中でため息ついて、本を読む手を止めるほど重い描写が随所にあるが、どこかにありそうな現実感が、もしこれが身内だったらと思うとぞっとするし、また深く考えさえられる。
小説として面白かったけれど、面白いという表現がためらわれる薄ら寒さもある良作。