千年鬼 の商品レビュー
子鬼と友達になった少女は、鬼になってしまう。 その友達を救うため、子鬼は千年の間「鬼の芽」を摘み取る旅を始めた。 それぞれの話は、人間の弱く脆い心を描いた7作品です。 ラストの話で子鬼と少女に救いがあります。
Posted by
あらすじ(背表紙より) 友だちになった小鬼から、過去世を見せられた少女は、心に“鬼の芽”を生じさせてしまった。小鬼は彼女を宿業から解き放つため、様々な時代に現れる“鬼の芽”―酒浸りで寝たきりの父のために奉公先で耐える少年、好きな人を殺した男を側仕えにして苛めぬく姫君、行商をしなが...
あらすじ(背表紙より) 友だちになった小鬼から、過去世を見せられた少女は、心に“鬼の芽”を生じさせてしまった。小鬼は彼女を宿業から解き放つため、様々な時代に現れる“鬼の芽”―酒浸りで寝たきりの父のために奉公先で耐える少年、好きな人を殺した男を側仕えにして苛めぬく姫君、行商をしながら長屋で一人暮らす老婆、凶作が続く村で愛娘を捨てろと言われ憤る農夫、田舎から出て姉とともに色街で暮らす少女―を集める千年の旅を始めた。精緻な筆致で紡がれる人と鬼の物語。
Posted by
やさしい鬼の優しい気持ちが、心の奥にある鬼のタネを追い出す。 優しい気持ちを千年持ち続ける。なかなか難しそうではある。 千年目が幕末 池田屋事件の頃とすると、その千年前は、貞観7年の富士山大噴火の頃か。。。飢饉はひどかったろう。 もう少しそれぞれの時代を感じさせて欲しかった。
Posted by
最初はわからなかった繋がりが、短編を読むごとに見えてきて、切なくなった。ほんの短い間の出会いだったのに、その後の千年を民のために尽くせる小鬼は、本当に一途で純粋だと思う。民が千年かけて、小鬼の欠片を集められるのも、やはり希望があるからだろうか。いつか二人が再会できますように。
Posted by
1000年にわたり、輪廻転生のたび「鬼の芽」を持って生まれる宿業を得た友達を救うため、それを追い続ける小鬼の物語。 連作短編ですが、正直なところそれぞれの出来はいまいちの感じ。 ただ、最後の一編の切なさが心に残り星4つです。
Posted by