鬼談百景 の商品レビュー

小野不由美(著者)

2020/10/25

今文庫版が刊行されているゴーストハントシリーズのもとになったのは少女小説の悪霊シリーズ。そのあとがきでは怪談を募集していた。
それらも含めて寄せられたものを小話にした怪談集。
ひとつひとつが短いのでテンポよく読める。
こうしてみると何か因果があるものよりある日突然怪異にぶちあたることが多い気がする。
個人的には2段ベッドの話が怖かった。
自分が生活する、特に無防備に寝る場所に何か出てくるのは嫌だなぁ。
残穢に登場してくる話もある。
百物語だけどここにあるのは99編。では最後のひとつは…？

2020/10/10

ポケットにしのばせた小さなお菓子みたいに、この本をバッグに入れておけばふとした時に味わえる。子供の頃読んだ学校の怪談を思い出して、当時の懐かしい匂いや風景を思い出した。学校の怪談大好きだったなあ。ボロボロになるまで読んでいたなあ。

2020/09/07

現代の怪談を99話集めた百物語。1話が1～数ページと短いですが、日常のふと隣、この世の理を外れた世界を覗き見る瞬間が詰まっており、ぞっとさせられます。飾らず淡々とした語りが更に怖さを引き立てていて、この作者の語りはやっぱりすごいなあと。

2020/08/07

程よい怖さで一つの物語も短いから読みやすい。不思議な事は日常に溢れていて、ただその事に気付いていないだけなのかもしれない。。

2020/06/20

鬼談百景の映画を先に見てしまって、気になったので小説を読んだ。
体験談を元にお話を構成しているようだが、小野不由美さんの想像力に驚いた。怪談話が99話入っているが、一話一話のインパクトが強くて読み飽きなかった。

2020/04/26

読者から寄せられた体験談をもとに編集された（解説より）、99話の怪異談。この後に出版された『残穢』と合わせて百物語になると言われている。
『鬼談百景』に出てくる、ある話を掘り下げたのが『残穢』という解釈も出来る。面白い趣向だ。
どの話も短くて読み易く、淡々と現象だけを綴っているのが、実話っぽい。
体験するのは怖いが、読み物としては楽しめた。

2020/02/20

3.2 創作の原点は、怖い話にあるのかなと思える短編集。99もの怖い話よく集めたのか考えたのか。ある種のパターンも見えて来る。

2019/12/27

読んでいてゾッとする。
1つ1つが短いから集中して読まないと内容
分かんなくなってくる（笑笑）

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2019/09/07

ひとつひとつが短くて読みやすい。
そして夜中に暗い部屋で読むと、ゾクゾクっと、怪談らしい怖さが味わえて面白かった。
普通の小説ならオチや説明が欲しいところだけど、怪談にはそれがない。あれ？これは結局どういうこと？で終わることも多いけど、それが想像を掻き立てられて怪談らしい。

解説ってくどくどと変な知識ばかり並べてるものも多いけど、この本の解説は稲川淳二さんが怪談を分かりやすく語られていて、とても良かった。

2019/09/02

発売当初に買って読んでいたが、再読。どれもおもしろいが、毎話場面設定の把握にやや労力がかかり、さくさく読めない。あまり怪談でそのへんを億劫に感じることはないのだが。ディティールが細かいのに実話と称していないから、体験者の人物像が曖昧なのかな？と分析。
傘の下から女がのぞき込む話、仏間の欄干から地獄が見える話、墓地で遊んでいたら怪我をしないと帰れない雰囲気になった話（最後の子に何が起こったのかわからないのがまたいい）等が好き。