ワンダー の商品レビュー
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やっと読んだ。もっととっつきにくいかと思っていたけれど、読みやすかった。 オギーを取り巻く人々の思いも書かれていて、特にヴィアがよかった。 オギーを愛する気持ちと、彼が普通じゃないという思いと。物分かりがよくならざるを得なかった彼女。 普通じゃなくても愛してる。誰よりも深い愛をもっているのは彼女かもしれない。 映画も観たいと思います。楽しみ。
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これが児童書かと思うほど深い。 格言などもあって大人でも読み応えがある。 でも人前では読めない。涙が溢れる。 訳も上手く、引き込まれて、さながらノンフィクションのよう読んでしまう。 でも、最後の展開は現実にはあるかな? 少年の素晴らしい性格が評価されるわけだけれども、障害があ...
これが児童書かと思うほど深い。 格言などもあって大人でも読み応えがある。 でも人前では読めない。涙が溢れる。 訳も上手く、引き込まれて、さながらノンフィクションのよう読んでしまう。 でも、最後の展開は現実にはあるかな? 少年の素晴らしい性格が評価されるわけだけれども、障害があって、普通の性格だったらどうだったんだろう? 障害者は、素晴らしい性格でないと、受け入れられないのか? ハンデがあっても性格で乗り越えられるというストーリーではあるけれど。 映画も観たい
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「もうひとつのワンダー」を先に読んだんだけど、同じ書き方。 同じ時間が何人かの子の立場で書かれていて、ものにはいろんな見方があるってよくわかるし、みんな、それぞれの場所で一生懸命生きてるって思う。 特に顔の障害のある子の話なんだけど、そのこと以外の部分の方が印象深い。
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映画の予告で知った作品(公開は先、2018年6月15日~)。 なんとなく話の筋は見えてるので、映画館で泣くのも恥ずかしいから、こっそり本で読んでおこうかと(笑) 生まれつき障害を持った少年が、小学5年生になって初めて学校に通いはじめることで、本人はもとより家族、兄弟、クラスメートに起こる感情の起伏、悩み、友情、いじめ問題などを複数の視点から描いた、海外でのベストセラー児童文学とのこと。 面白いのは章立て毎に話者が代わること。第1章は当然主人公のオギーからスタート。そのままずっとオギーの目線で物語が綴られていくのかと思ったら、2章は姉のヴィア、3章は友だちのジャックと次々と主体が入れ替わる(その後もオギーの章は2回、都合3章あるが、他の登場人物は1回ずつ)。 思い出すのが『告白』(湊かなえ著)あたり。同じ出来事を時を遡って別の視点から見たら、ということで『告白』は事件の真相が知れていくという手法。主体が代わるが、誰かに当てての手紙や日記などで、いずれ見られることを想定しているからか、本心を隠しているようで腑に落ちないところがあった。一方、本書はモノローグだ。この点、語り手の本音が出ていると感じられて、巧いなと思って読んだ(『清州会議』(三谷幸喜著)もモノローグ調で本書に近い構成。コメディだけど)。 映画の予告で知ったときは、障害を持った子供が主人公というセンセーショナルな企画に、これはきっと実話を元にしたものだろうと勝手に思い込んでいた(昨今、その手の映画作品が多いしね)。本書も、そうかと思ったら、作者P.J.パラシオの完全な創作なんだね。読みながらそこはちょっと驚いた。もちろん、いろいろ取材もしてのことだろうけど、なかなか勇気ある試みだなと思うところ。 成功の鍵は、オギー中心の話でなかったことだろうか。もちろん、オギーは本書の主人公でヒーローなんだけど、オギーに関わるあらゆる子供たちが、それぞれに思い、感じ、行動したことが”本音”として描かれていること。誰もが誰かに感情移入することが出来そうだ。 特に2章の姉ヴィアの気持ちとして、ある日、弟を疎ましく思う感情が生まれてしまったことを正直に書いてあるところなどが、実にいいなと感じ入った。 「わたしの心のドアが開かれてしまった。ほんの小さなのぞき穴。そして、そののぞき穴のむこうには、二人のオーガストがいた。家族の目で見るオーガストと、他人の目で見るオーガスト。」 周囲のこうした気持ちを隠さず記すことで物語の信憑性が高まる。またヴィアは女性として、将来、母親となる身としてこんなことも考える; 「とても奇妙なことに、見た目からはぜったいにわからないけれど、父さんと母さんは二人とも、この変異遺伝子を持っている。 そして、わたしも持っている。」 こんな不安な気持ちも包み隠さず記しているところが、すごいと思うところ。 とにかく、周りの子どもたちの反応が自然でいい。やはりオギーの異形の姿を見て敬遠するのも、その姿を変に気遣うことなく軽口を叩くのも、子供ならではの素直な反応。「こうあるべき」という大人の価値観で描かれていないところがなんとも素晴らしい。親友となるジャックとこんな風に打ち解けていくシーンが、とてもいい; ”ぼくはにっこりして自分の顔を指さした。「あのさ、この顔は整形手術後の顔なんだよ」 ジャックはおでこをぽんとたたき、大声で笑いはじめた。「そりゃ、おまえ医者を訴えろよ!」 今度は二人で笑って笑って、笑いころげた。” 勇気を持って人前に出ることを選んだオギーもエライが、悩み苦慮しながらも打ち解けていく周りの子どもたちも立派だ(もちろん、どうしても受け入れられない子もいるが)。 生まれ落ちた時、看護師さんが言ってくれた言葉がオギーの未来を予見していた。 「神様から生まれてきた者はみな、世に打ち勝つのです」
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ぼくはオーガスト、10歳だ。 ごく普通の10歳とおなじゲームを持っているし、おなじようにアイスクリームが好きだし、おなじようにボール投げをする。 でもぼくはみんなと同じ10歳の男の子ではないことは分かっている。 生まれつき「頭蓋顔面異常」という病気を持っているんだ。 外見について...
ぼくはオーガスト、10歳だ。 ごく普通の10歳とおなじゲームを持っているし、おなじようにアイスクリームが好きだし、おなじようにボール投げをする。 でもぼくはみんなと同じ10歳の男の子ではないことは分かっている。 生まれつき「頭蓋顔面異常」という病気を持っているんだ。 外見については説明できない、誰がどう想像したってそれより酷い。 生まれたぼくを見たお医者さんと看護婦さんは慌てて隣の部屋に連れて行った。 そしてママに言ったんだ「この子は明日まで生きられないかもしれません」 でも翌日までぼくは生き延びてやっとママに会った。 ママはぼくを見て行ったよ「まあ、綺麗な目をしているわ」 それからぼくは27回の手術を受け、一度も学校へ行かずに過ごした。 そんなぼくにパパとママが言ったんだ、「オギーあなたも10歳なんだから、普通の学校へ行ってみない?とてもいい学校を見つけたのよ」 学校だって?! みんなはぼくをみて目を伏せたり、驚いたりする。そして中にはわざといじわるする人もいるんだよ。 でもぼくは何もせずに断るわけにはいかなかったんだ… *** 映画の原作(2018年6月公開) 生まれつき顔面異常を持っている少年が、外の世界に触れ、だんだん周りの人たちも変わって行くおはなし。 章ごとに語り手が変わり、オギー少年と取り巻く子供たちの気持ちの変化や同じことを別の目線で語っています。そのため、誰かに酷いことをしてしまった場合にもその子なりの理由というものが語られます。 オギー少年は過酷は世間に晒されることもあるけれど、父母姉犬から愛され良い家族と優秀な頭脳とユーモラスさを持っています。 別の語り手になる周りの子供たちも家庭不和や無関心などの過酷さを抱えていたりして、 そんな彼らがオギー少年と関わることにより、彼の顔の下に正しい強さを見たり、彼のために自分が良い人間になりたいと思ったり… 人は自分がそうしたいと思っているより少しだけ大目に人に親切にすると世界はやさしくなってゆく。 このオギー少年の家族がまさに理想的な家族で、愛があり互いを尊重し合い理解し合うっている。 家族も友人も、それぞれの悩みを持ったり、悪い考えを持ったり、他の人に冷たい態度を取ったりしてしまうが、 結局全員が救われるというある意味人間関係の理想のような小説。 結局家族の愛と、本人の資質と心の強さ愛さが大事で…ということは分かるんだが、 じゃあ自分がここまで真っ直ぐな気持ちを持ち、行動できるかといったらかなり無理…orz それに自分がたまたまそういう人を見たら、差別やいじめはしないけれど、やはり一瞬見て驚いたり愛想笑はしてしまうだろう… …読んでいて息苦しくなり、なんか自己嫌悪を引き出しまくってしまった… ***追記*** 同じような病気の頭蓋骨形成異常疾患(ライオン病)患者が主人公の映画を思い出したので登録。 https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/B006QJSSEO#comment
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正しいこと、良いことが書いてある。 でも障害が有るからと言え、主人公が全て許されているのが気になる。 障害があろうが1人の人間、性格が悪いヤツだっている。 みんなから喝采される主人公に違和感。
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先天的な遺伝子異常で、生まれつき顔の作りがほかの子どもと大きく違うオーガスト・プルマン(オギー)が、5年生の歳になって初めて学校に通い始めた。家族や理解を示すごく一部の友達の助けを借りながら、周囲の無理解と向き合い、それでも明るく成長するオギーの1年。 オギーやオギーの姉、友人...
先天的な遺伝子異常で、生まれつき顔の作りがほかの子どもと大きく違うオーガスト・プルマン(オギー)が、5年生の歳になって初めて学校に通い始めた。家族や理解を示すごく一部の友達の助けを借りながら、周囲の無理解と向き合い、それでも明るく成長するオギーの1年。 オギーやオギーの姉、友人らの独白というかたちで物語は進み、ひとつの物事がさまざまな視点から語られる。
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オギーは普通の男の子。顔以外はね!今まで家に居たけど10才になって両親の進めもあり学校へ行くようになる。オギーやオギーの回りの人たちの視点からそれぞれ書かれていて初めてオギーに会った気持ちや移り変わりがわかり、最初戸惑いながらもオギーと仲良くなっていく様が良かった。人と外見が違う...
オギーは普通の男の子。顔以外はね!今まで家に居たけど10才になって両親の進めもあり学校へ行くようになる。オギーやオギーの回りの人たちの視点からそれぞれ書かれていて初めてオギーに会った気持ちや移り変わりがわかり、最初戸惑いながらもオギーと仲良くなっていく様が良かった。人と外見が違うってことで残酷なこともあるけどそれ以上に愛する両親に支えられてお友達も出来て、読み終わったあと優しい気持ちになった。
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素敵な家族に囲まれているオギー。 子供時代はどれだけ辛い思いをすることか 自分自身子供の時から肌の疾患が広がり続けていて どれだけ嫌だったことか オギーとは比べ物にはならないが。 子供なのでお化粧はできないし体操着にもならないといけないし 水着も着ないといけないし… じゃ...
素敵な家族に囲まれているオギー。 子供時代はどれだけ辛い思いをすることか 自分自身子供の時から肌の疾患が広がり続けていて どれだけ嫌だったことか オギーとは比べ物にはならないが。 子供なのでお化粧はできないし体操着にもならないといけないし 水着も着ないといけないし… じゃんけんで手を伸ばすことも嫌だった。 家族で温泉に行っても自分だけ内風呂にはいった 実際にどのように接するかは難しことだと思う 思春期であるお姉さんの複雑な気持ちも本当に理解できる 勇気と親切で 社会を切り抜けるのは試練である 映画も見てみたい サマーみたいな女の子になれたらいいな
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一目見ただけで、子供が泣き出すような顔。そんな顔に生まれてきたオーガストが、学校に通うことになる。彼の成長の1年間を彼、姉、姉の彼氏、友人の視点から画き出す。その成長ぶりに驚かされ、最後は感動の涙が出る。もちろん、学校には意地悪な子もいるわけで、その子の視点も入って入れば、より面...
一目見ただけで、子供が泣き出すような顔。そんな顔に生まれてきたオーガストが、学校に通うことになる。彼の成長の1年間を彼、姉、姉の彼氏、友人の視点から画き出す。その成長ぶりに驚かされ、最後は感動の涙が出る。もちろん、学校には意地悪な子もいるわけで、その子の視点も入って入れば、より面白かったかなとも思う。
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