ニュータウンは黄昏れて の商品レビュー
おもしろい。幾つもテーマを含んでるのに無理なく最後まで楽しめた。住宅ローンは他人事じゃないし、集合住宅の建て替え問題は考え出すと具合悪くなるな。
Posted by
バブル崩壊に巻き込まれ「頑張ってるのにどうして今はこんなに苦しいんだろう」と思っている世代向け小説。このキャッチフレーズは誤りじゃないけど実に面白い。 終わりの、ずっと友達じゃなくてもいいって下りが好きだ。
Posted by
鬱展開の話だと聞いていたので身構えつつ読んだがそこまで酷い話でもなかった。何故か三匹の子豚の寓話を思い出した。
Posted by
いろんな視点で観れる団地小説 団地の建て替え バブルの高金利によるローン地獄 教育ローンの支払い 社会に出てからの仕事のあり方、新卒でないと中々うまくいかない。 そして、恋愛。 チャンス、考え方、最後にはまとまるようだ、
Posted by
バブル期、東京近郊の中古団地を5200万円で購入した平凡なサラリーマン家庭。20年後、住宅価値は1500万円になるが、住宅ローンの支払は未だに終わらない。夫はリストラに怯えながら、バスと満員電車を乗り継いで会社に通う。妻は団地の管理組合員になり、団地の老朽化対策に直面する。娘は奨...
バブル期、東京近郊の中古団地を5200万円で購入した平凡なサラリーマン家庭。20年後、住宅価値は1500万円になるが、住宅ローンの支払は未だに終わらない。夫はリストラに怯えながら、バスと満員電車を乗り継いで会社に通う。妻は団地の管理組合員になり、団地の老朽化対策に直面する。娘は奨学金を使って大学を卒業したが就職に失敗し、フリーターに。ローンに追われる彼らに将来を考える余裕はない。 読んでいて辛くなるのは、この不幸がだれにでも起こりうること。この家族は決して愚かではないし、悪いことをしたわけではない。最悪のタイミングでマンションを購入してしまっただけ。ただそれだけなのだ。家族が幸福になるために手にした「住」が家族の将来を不幸にした。 バブル、土地神話、住宅ローン、マンション建替…。家を買うことはこれだけの地雷地帯に突入しているのだ。マンションなんて怖くて買えなくなる。 そんな不幸な家族に、追い打ちをかける金持ちストーカーやキレたマンション住民の反発。格差社会におけるディストピアを描いた小説なのに、ラストを強引にハッピーにしてしまったことがこの小説の価値を下げている。
Posted by
まさしく「斜陽」 それぞれに抱えたベタな事情 現実から遊離した「ヨーロッパでは…」 貧しさ辛さを人のせいにして ヌクヌクとした惨めさに閉じ籠る 岡山の豊かさがなければ 危機はクリアできなかったわけで 田畑を売ってそれをしたのだとすれば、 切り売りで建て替えるのと変わらないんだよ...
まさしく「斜陽」 それぞれに抱えたベタな事情 現実から遊離した「ヨーロッパでは…」 貧しさ辛さを人のせいにして ヌクヌクとした惨めさに閉じ籠る 岡山の豊かさがなければ 危機はクリアできなかったわけで 田畑を売ってそれをしたのだとすれば、 切り売りで建て替えるのと変わらないんだよな
Posted by
設定とか背景については面白かったが、小説としては紋切り型。まあ七十歳死亡法案を書くような人というあたりでそうなのかなとは思ったが。他のジャンルで書いたほうがよかったのでは。
Posted by
なかなか面白かった。 ツイッターで知ってこの連休中に読んだ2冊目。 家を買うというのは人生の中でも大きな決断。 ところが時代やその時の経済状況など自分ではどうすることもできない部分の影響を受けるし、簡単にはやり直せないし。 自分が30を過ぎてそろそろ自分の家探しを意識し、親の家...
なかなか面白かった。 ツイッターで知ってこの連休中に読んだ2冊目。 家を買うというのは人生の中でも大きな決断。 ところが時代やその時の経済状況など自分ではどうすることもできない部分の影響を受けるし、簡単にはやり直せないし。 自分が30を過ぎてそろそろ自分の家探しを意識し、親の家探しの結果の意味もわかる年頃になっていたということもあり味わい深く読めた。 究極的には幸せとは何かということがテーマの本なのだろう。 そしてその答えは人それぞれという他なく、それが実感としてわかってきている身としては最後はなぜか安堵感のある本であった。
Posted by
「家は誰にもあって然るべきなのに、どうしてこれほど翻弄されなければならないのだろう。」 ニュータウンに住む主婦の、この言葉にしみじみとうなずいてしまうお話。私は家のローンを抱えているわけではないけど、借家暮らしにもリスクや不安は当然ある。 持ち家だとしても、この小説のように集合住...
「家は誰にもあって然るべきなのに、どうしてこれほど翻弄されなければならないのだろう。」 ニュータウンに住む主婦の、この言葉にしみじみとうなずいてしまうお話。私は家のローンを抱えているわけではないけど、借家暮らしにもリスクや不安は当然ある。 持ち家だとしても、この小説のように集合住宅の場合、修繕やなんやと話し合いの必要な局面は多く、またそれがうまくいかないことの方が多いんだろう。家の問題だったのに、いつのまにか人間関係のもめごとになってしまうややこしさ。ただ、この小説の面白さはねじれにねじれた問題がなかなかほどけない、そのややこしさの中にある。 ニュータウンがさびれている、とテレビ番組が言っているのに対し、ミスリード、風評被害だ、と主婦が思う場面が印象的。緑の空間、駅から続く道の美しさなど、ニュータウンにもいいところはある。それに高齢化やシャッター通りはニュータウンに限った現象ではないじゃないか!と。なるほど確かにそうだ。結論ありきの主張に流されてはいかんね。 家のことと並行して、主婦の娘の恋愛問題も語られている。こちらは家のことに対してちょっと非現実的な展開で、リアリティはないけど、話のスパイス的な印象を受けた。
Posted by
ニュータウン住宅を軸に据えた、人生小説。 設定も主人公たちの思想も生々しくて、ページは滑らかに進む。 ただしそれはワイドショー的な興味であり、書き口は教科書的で、展開は少し大人しすぎる。もう少し派手な方が好みだった。 あと、あとがきがちょっと余計に感じた。 3-
Posted by