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「学力」の経済学 の商品レビュー

4

491件のお客様レビュー

  1. 5つ

    133

  2. 4つ

    209

  3. 3つ

    86

  4. 2つ

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2015/11/03

教育の成果は、きちんとエビデンスをもって説明すること。「すぐに得られるご褒美を与えることは、今勉強するということを高める。そして、ご褒美はテストの点数ではなく、宿題をしたらとか本を読んだらとかという具体的な方がよい。」「テレビやゲームは2時間以上すると学力に負の影響を与えるが、1...

教育の成果は、きちんとエビデンスをもって説明すること。「すぐに得られるご褒美を与えることは、今勉強するということを高める。そして、ご褒美はテストの点数ではなく、宿題をしたらとか本を読んだらとかという具体的な方がよい。」「テレビやゲームは2時間以上すると学力に負の影響を与えるが、1時間程度なら問題ない。1時間テレビやゲームの時間を短くしたからといって学習時間が3分と増えない。」

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2015/11/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

教育を経験でなく,データ(エビデンス)に基づいて論じている.データに基づいているので説得力があり,参考になる内容が多くあった. ・子供をご褒美でつるのは正しい (人間の目先の利益に飛びつく性質を利用) その際,アウトプット(テストの点数)でなくインプット(宿題をやる,本を読む)にご褒美をあげるほうが効果的.アウトプットに対してあげるときは勉強のやり方を教えることが重要 ・ゲームは子供に悪影響はほとんどない ただし,あまりに長時間の場合,勉強時間に影響が出るので注意が必要 ・就学前教育が最も大事 就学前教育により非認知能力(生きる力)が向上し,将来の年収,社会貢献度に影響を及ぼす. 特にやり抜く力と自制心が大切 やり抜く力をつけるには,能力は先天的なものではなく努力により身に付くものであると信じさせることが大切 ・友達の学力に影響を受ける 自分より少し学力の高い友達が周りにいると,学力が伸びる. あまりにも学力が違うと悪影響 ・ほめて育てるは危険 やみくもにほめると能力のないナルシストになってしまう ほめる際は,結果ではなく努力をほめる 例.頭が良いね,ではなく,頑張ったね

Posted byブクログ

2015/11/02

子供がいる人には是非読んで欲しい本。ただ褒めればいいのではなく、褒め方にコツがある、とか、少人数学級より学力別のクラス編成がいい、とか、参考になることばかりでした。 そばに置いて子供の成長につれて読み返したい本です。

Posted byブクログ

2015/10/31

統計的手法により得られた結果から教育のあり方を決めようという考え方に全面的に賛成します。 教育にありがちなオカルト理論を覆す本。 ただ本の内容としてはもう少し教育理論にページを割いても良かったのではないかと思う。教育政策部分が厚め。

Posted byブクログ

2015/10/29

書店でパラッと読んだどころ、非常に興味をもったので買った一冊。 日本では聖域となっている教育の分野に、経済学をもって統計から議論するもの。 少人数学級の是非 教育投資のリターンの大きい時期 しつけの効果 などといったどれも子育てにおいて気になることばかりが取り上げられており...

書店でパラッと読んだどころ、非常に興味をもったので買った一冊。 日本では聖域となっている教育の分野に、経済学をもって統計から議論するもの。 少人数学級の是非 教育投資のリターンの大きい時期 しつけの効果 などといったどれも子育てにおいて気になることばかりが取り上げられており、非常に興味深かった。 終盤は教育分野の分析対象可能となるデータが日本には非常に少なく、もっとデータを生み出す実験を積極的に行うべきだという筆者の思いが吐露されている。 あとがきにて、筆者が受けた批判の一部が載せられており、 「教育は数字では測れない。教育を知らない経済学者の傲慢な考えだ」 といったクレームは、その光景が容易に想像でき、大変な思いをされているのだと同情したw 部活動や教育といった子供のことになると、途端にアンタッチャブルなものになるの風潮が少しでも変わっていく事を私も望んでいる。 そして教育における政策等がその時々の長の思いつきによるものではなく、エビデンスによって確証のとれたもので有意義なものになることを期待する。

Posted byブクログ

2019/05/03

「データを用いて科学的に分析する」と言う当たり前の方法論が日本の教育分野では全く機能してない事実。教育評論家とか子育て専門家が「私はこう思う」と言う意見をあたかも根拠があるかように報道、結果採用されるなど非常に危険な現状を指摘している。 海外のデータを元に「子供へのご褒美で釣る」...

「データを用いて科学的に分析する」と言う当たり前の方法論が日本の教育分野では全く機能してない事実。教育評論家とか子育て専門家が「私はこう思う」と言う意見をあたかも根拠があるかように報道、結果採用されるなど非常に危険な現状を指摘している。 海外のデータを元に「子供へのご褒美で釣る」のはいいことなのか、「褒めて育てる」べきなのか、また「学力テスト」では何が分かるのか、「少人数クラス」の有効性等々、数々の疑問を確かなエビデンスで答えてくれる納得の行く内容。子を持つ親として、そして教員免許を持つ私としては日本の教育において実験データを駆使した効果のある施策を望む。それをやってなかった恐ろしさを知ったが… 因みに私は褒めて恐ろしく伸びるタイプです(・ω・)

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2015/10/20

エビデンスをもとにして、学力向上など、教育政策を決めていく 当たり前のようだけど、一億総評論家状態の教育界ではなかなかそれが普及しないという 100近い本書の参考文献からもわかるように、科学的に論理的に説得力を持たせようとしているのは共感できる 教育分野において、実験の量がア...

エビデンスをもとにして、学力向上など、教育政策を決めていく 当たり前のようだけど、一億総評論家状態の教育界ではなかなかそれが普及しないという 100近い本書の参考文献からもわかるように、科学的に論理的に説得力を持たせようとしているのは共感できる 教育分野において、実験の量がアメリカと日本でこんなにちがうというのは初めて知ったし、日本でもっと増やしていかなければならないと思った

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2015/10/14

子どもを育てるには誉めた方が良いのか、人参をぶら下げるのは悪いのか、ゲームは良くないのか、少人数学級がよいのか。家庭教育とか学校教育など、教育となると専門家と称するタレントが根拠もなく自分の経験で意見を述べたり、政治家や文部官僚もゆとり学習などの政策を全ての子どもに実行していく。...

子どもを育てるには誉めた方が良いのか、人参をぶら下げるのは悪いのか、ゲームは良くないのか、少人数学級がよいのか。家庭教育とか学校教育など、教育となると専門家と称するタレントが根拠もなく自分の経験で意見を述べたり、政治家や文部官僚もゆとり学習などの政策を全ての子どもに実行していく。何かおかしいなぁ、と思う人も多いのではないだろうか。本書は、それらの教育や政策が学力に及ぼす教育効果について、主として海外の実験データを証拠(エビデンス)として答えています。何がもっとも費用対効果の優れた、コスパの高い政策なのか、それを実験データによって(相関関係ではなく)因果関係を明らかにして示していくのが教育経済学ということのようです。学力には家庭環境や遺伝も影響も大きいということとか、なかなか普通にはタブーとして述べられないようなことも事実として述べられています。WORK RULESでも主張されていたが、全体の利益を最大化させようと思えば、底辺の底上げが一番効率が良いようだが、日本の教育現場では悪しき平等主義を前提としているので、それらの事実を無視してコスパを考えないことばかりしているようです。全体の便益を最大化する教育効果を上げることを考えようとすれば、事実を明らかにして、最も効果の高い(コスパの高い)政策に資金を投入をすべきだ、と。しかし、日本では政府が行う学力テストのデータ自身も公開されないらしい。著者は日本でもエビデンスに基づいて教育政策を決める文化が育って欲しいと主張する。しかし、実際に日本の政策を決める現場では、エビデンス云々じゃなくて政治が幅を効かせているんだろう、と思う。文科省が少人数学級を推し進めようとするのは、本音のところでは、少子化で自然と縮んでいってしまう文科省の予算の維持、獲得にあるのだろうし。

Posted byブクログ

2015/10/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1. 因果関係(原因と結果の正確な順序の特定)と相関関係の違いを間違えないこと。 2. 教育生産関数(インプット・アウトプットアプローチ)において、インセンティブは「テストの結果」というアウトプットではなく、「本を読む」「宿題をする」というインプットに設定する方が良い。 3. 「テストの結果」というアウトプットにインセンティブを設定する場合は、勉強の仕方を教える指導者が必要。 4. 能力(生まれつきのもともとの能力も含む)をほめることは子どものやる気を蝕む。具体的に達成した内容、努力したことをほめることが大切。 5. お手軽なものに効果はない。 例)勉強するように言うだけ・・・× 勉強を見ている・・・〇 6. ピアエフェクトは集団の上位層にのみ作用  7. 習熟度別に分けることで同レベルの集団を複数作り出し、各上位層にピアエフェクトを作用させることができる → 結果、全体にとってプラス 8. ペリー幼稚園プログラム:社会収益率が7~10%。つまり、4歳の時に投資した100円が65歳の時に6000円から3万円ほどになって社会に還元されている。 9. 幼児教育プログラムは非認知能力に影響し、特に重要な非認知能力は「自制心」と「やり抜く力」。 10. 非認知能力を過小評価してはいけない。 11. 平等に行われた政策は、親の学歴や所得による教育格差を拡大させてしまうことがある。 類例)終身雇用 / 最低賃金 12. いい先生とは?

Posted byブクログ

2015/10/07

ゲームは、子どもに 悪影響か? ご褒美で釣るのはいけない? むっちゃ、気になるぅ〜〜。 ということで読みました。 色々な見方があるものだ。 面白い❗️

Posted byブクログ