1,800円以上の注文で送料無料

下流老人 の商品レビュー

3.6

85件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

    27

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2016/03/17

自分の知識がなさすぎて、この本の内容はどこまで信じることができるのか判断できません。 ただ、老後の急な出費の可能性は否定できませんし、自分の世代は、おそらく年金はあてにできないと思います。 自分の場合は、それらに備えて努力しているわけですが、この努力が、普通の人のレベルなの...

自分の知識がなさすぎて、この本の内容はどこまで信じることができるのか判断できません。 ただ、老後の急な出費の可能性は否定できませんし、自分の世代は、おそらく年金はあてにできないと思います。 自分の場合は、それらに備えて努力しているわけですが、この努力が、普通の人のレベルなのか、普通の人を上回るレベルなのかもよくわからない状態です。 ただ、自分のことよりも、まずは親の心配ですね。 こちらも、少しずつ考えてはきましたが、もう少し本腰を入れて考えてみようと思います。

Posted byブクログ

2016/03/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この本を読んで、将来への貯蓄の大切さを再度実感した。 自分が下流老人にならないために、将来結婚したらすぐに死ぬまでのライフプランを考えようと思った。 下流老人を日本からどのように無くすか、日本全体の制度や考え方を変えていきましょうというまとめ方であった。そのため、後半は制度をどのように変えていったらよいか、考え方をどのようにしていくべきか(弱者を助ける)ということについて書かれていた点については、不満であった。そもそも、制度を変えていきたいと書いているが、現実性がなく、弱者を助けるためにどうすべきなのか具体的に書かれていなかったからである。 前半は良かったが、後半はよくなかったという印象。 ただ、弱者に対する考え方については、考えさせられた。自分が下流になるのは防ごうと思ったが、なっている人に対して、はたして自分は優しく(軽蔑しない等)接することができるのか。 政府の使える保護は、なんでも利用しなければもったいない。 情報量は、やはり生活の裕福さに直結する部分もあると思った。 藤田孝典(ふじたたかのり) NPO法人ホットプラス代表理事 「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者を下流老人と呼んでいる。」 「高齢期というものは、これまでの数々の努力が報われる時期だと考えていた。家族や友人など多くの関係性に恵まれ、余生を旅行や趣味に費やし、豊かで温かく、人生の終結に向かっていくものだと。」 「2人世帯では約170万円、3人世帯では約210万、4人世帯では約245万以下の収入しかない人日本では貧困と呼ぶ。」 「内閣府の「平成22年版男女共同参画白書」によれば、65歳以上の相対的貧困率は22%。高齢男性のみの世帯では38.3%。高齢女性のみの世帯では52.3%。」 「身内の誰かが下流老人になった場合、その子供たちも共倒れするような事態が起こっている。」 「経済的に依存せざるを得ない高齢者を扶養することは、現在のごく一般的な家庭モデルから見ても、こども世代に相当な負担を強いる。」 「「長生きすることが素晴らしい」という共通認識があるが、長生きする人間が社会の重荷になるのであれば、それは生命の価値自体が軽んじられることにもなりかねない。」 「高齢者に限らず、生産能力が低い障害者にも被害が拡大する恐れもある。あるいは生活保護受給者や社旗保証を受けている人々に対する差別的意識が強まり、自立を阻害する要因となる可能性すらある。」 「価値観の訪韓は、さまざまな教育制度やシステムに影響を与える。みんなが「健康が一番」「長生きは素晴らしい」と目指していたはずのものが崩れ去ってしまえば、大きな混乱を招くことになるだろう。」 「子供の教育に、大学卒業まで育てきるのに1人あたり1000万〜2500万円程度かかる」 「非常にドライに考えれば、それだけ自分の老後の資産が減ることになる。子供に老後の面倒を見てもらうことは、おおよそ困難と言える。つまりコスパが悪い」 「現時点での高齢者は、高度経済成長の追い風もあり、資産形成に有利な条件も整っていたため、圧倒的に恵まれた世代といえる。つまり、現在の高齢者はこれから高齢者になる青年層に比べて、相当に豊かなはずである。にもかかわらず、すでに下流化が起こり始めている。」 「非正規雇用者の最大のリスクは、厚生年金や社会保険に加入していないなど、福利厚生が弱いこと。非正規雇用を続けていた場合、老後に受給できるのは、基本的に国民年金だけという場合も少なくない。正規社員のようなボーナスや昇給、退職金もない。「稼いだ給料」=「現在の生活費+老後資金」であるため、極めて下流に直結しやすい。」 「イギリスでは、19世紀にかけて改正救貧法やワークハウステスト法などが施行され、多くの貧困状態にある市民が収容所(ワークハウスなど)へ送られた歴史がある。収容所に送られた人々は劣悪な環境の中で強制労働に従事させられた。」 「税金を、株式かなにかの投資と同様に捉えてはいないだろうか。たくさん納税をしている人(株式をたくさん買っている人)こそ、より多くの利益を還元されるべきだし、納税をしていない人やまして国(会社)に損害を与える人間は死んで然るべきだ、といった恐るべき思考に陥ってはないだろうか。」 「労働賃金や年金、援助を受けていても、生活保護は利用できる。」 「「無料定額診療施設」は、社会福祉放第2条3項の九「生計困難者のために、無料または低額な料金で診療を行う事業」に位置付けられた施設で、お金がなかったり、健康保険証がない方でも無料または低額で受信できる。」

Posted byブクログ

2016/02/20

本書でいう下流老人とは、「生活保護基準相当で暮らす高齢者、およびその恐れがある高齢者」である。 誰が本当の捨て石なのか? たまたま、某アナウンサーの捨て石発言に関連して考えていたことが、本書の冒頭に書かれていた。 子供を生み育てないことは、下流老人にならないという観点でみれば...

本書でいう下流老人とは、「生活保護基準相当で暮らす高齢者、およびその恐れがある高齢者」である。 誰が本当の捨て石なのか? たまたま、某アナウンサーの捨て石発言に関連して考えていたことが、本書の冒頭に書かれていた。 子供を生み育てないことは、下流老人にならないという観点でみれば、経済合理性のある選択肢となる。言い換えれば、子供を産み育てる選択をした人は、社会のために捨て石となっているのかもしれない。 子供を生み育て、そして高等教育を受けさせるには莫大な費用が必要になる。 それを自分の老後のために積み立てることは、自らが下流老人にならないための選択肢の1つである。 第2章以降、下流老人の生活実態、そしてなぜ人が下流老人と、なってしまうかというプロセスと、多くの現実に対応してきた筆者だからできるリアリティを持ったレポートが続く。 そして、我が国の憲法で認められている生存権が、行政の仕組みとして担保されない構造になっていること、また、国民の空気がそれを追認しているとの厳しい指摘。 家族制度の変容、急速に進む少子高齢化の中で、かつて機能してきていた制度ではもう社会を支えきれなくなってきている現実がそこにある。 そして、終わりに下流老人にならないため、私たちにできるヒントが書かれているが、やはり個人ができる究極の対策は、充分なお金を持っていることだろう。 したがって、経済的な観点から見れば、捨て石発言したアナウンサーは、子育てを行った人々(捨て石)の犠牲の上に下流老人にならない老後生活を過ごすことができると、言えるかもしれない。 ただし、その選択肢はわが国が未来に継続していくことを阻害し、また、お金で買えると考えていた安楽な老後生活それ自身を失う事になりかねない劇薬ではある。 なぜなら、お金はそれ自身で自分を介護してはくれない。お金を代償に世話をしてくれる将来の他人を必要とするからである。

Posted byブクログ

2016/02/15

老後格差が大きな問題となっている。 どんな環境に居たとしても老後の事は誰にも予想が付かない。 熟年離婚で年金半減、病気、子どもの鬱や引きこもり・ワーキングプア等で予想外にかかってしまう生活費。 3000万あった貯金を62才から数年で使い果たしてしまった例もある。 ひとり暮らしの老...

老後格差が大きな問題となっている。 どんな環境に居たとしても老後の事は誰にも予想が付かない。 熟年離婚で年金半減、病気、子どもの鬱や引きこもり・ワーキングプア等で予想外にかかってしまう生活費。 3000万あった貯金を62才から数年で使い果たしてしまった例もある。 ひとり暮らしの老人の認知症や低すぎる年金額など問題は山積みなのにまだまだ対策が追いつかない状態では不安も募るばかりだ。 国や社会がもっと頑張ってくれるよう祈る。

Posted byブクログ

2016/01/30

■「相対的貧困」とは対象者が属する共同体(国や地域)の大多数に比べて,貧しい状態にあることを指し「相対的貧困率」とは,統計上の中央値の半分に満たない所得しか得られない人の割合。 ・OECDによれば日本は全世帯のうち約16.1%(2012年)が相対的貧困とされる ・2013年の国民...

■「相対的貧困」とは対象者が属する共同体(国や地域)の大多数に比べて,貧しい状態にあることを指し「相対的貧困率」とは,統計上の中央値の半分に満たない所得しか得られない人の割合。 ・OECDによれば日本は全世帯のうち約16.1%(2012年)が相対的貧困とされる ・2013年の国民生活基礎調査では一人暮らしの場合,12年の等価可処分所得の中央値(244万円)の半分(122万円)未満が貧困状態ということになる。 ・2人世帯では約170万円,3人世帯では約210万円,4人世帯では約245万円に相当し,その基準以下の収入しかない場合,日本では「貧困」に分類(下流老人の所得の目安) ■「普通」から「下流」へ陥るパターン ①病気や事故による高額な医療費の支払い ②高齢者介護施設に入居できない ③子どもがワーキングプア(年収200万円以下)や引きこもりで親によりかかる ④熟年離婚 ⑤認知症でも頼れる家族がいない ■現在働いている「勤労者世帯(2人以上の世帯)」の平均貯蓄残高は1290万円であるが,中央値は741万円。 ・100万円未満が12.4%で最も多い ・500万円未満の世帯は39.5%で高齢期に入れば下流化リスクが相当高い ■「非正規」は下流に直結 ■資本主義社会は,そもそも一定の貧困層を生み出す仕組み ■言われなければ助けないという制度設計(事態を悪化させる一要因) ・支援施策のほぼすべてが「申請主義」を採用 ・「申請主義」の本質は社会福祉制度の利用抑制にあるとの指摘もある ■絶対的貧困と相対的貧困 ・下流老人の問題は相対的貧困が主体のため「貧困」が見えにくい ■「真に」救うべき人間など一人もいない。困っている者は,みな一様に救うべき者。 ■死ぬ直前まで働かないと暮らせない ・「働く高齢者」は先進諸国では特異で日本の老後社会は脆弱 ■生活保護制度の無理解 ・対象者の生活状況などを把握するための実地調査(家庭訪問等) ・預貯金,保険,不動産などの資産調査 ・扶養義務者による扶養の可否の調査(親族からの仕送りなどの可否) ・社会保障給付(年金など)や就労収入などの調査 ・就労の可能性の調査(労働の可否) ■幸せな下流老人の共通点は「人間関係」 ・経済中心の生活から人のつながりを中心にした生活に 価値観をチェンジ ・「関係性の貧困」を克服することが重要 ・「分かちあい」が人生の満足度に大きく影響

Posted byブクログ

2016/01/22

多くの人が私を含めて下流老人になる可能性がある事は理解できた。 しかし老人に重点を置き過ぎている感じがする。作者も述べているが、今の非正規労働者が働けなくなると一斉に生活保護(=税金投入)となる。国の予算は限りがあり、老人対策がプライオリティが高いのか?両者を解決するのが政治家で...

多くの人が私を含めて下流老人になる可能性がある事は理解できた。 しかし老人に重点を置き過ぎている感じがする。作者も述べているが、今の非正規労働者が働けなくなると一斉に生活保護(=税金投入)となる。国の予算は限りがあり、老人対策がプライオリティが高いのか?両者を解決するのが政治家であるような事を述べているが、今の政治家にそんな事が期待出来るのか? まずは出来る所から進めるべきである。私もどちらかと言うと老人の方に近いが、冷静に考えて、これからの日本を支えていく若者を中心に対策をするべきでは。

Posted byブクログ

2016/01/13

2015年の話題作。 他人事ではなく、誰でも「想定外」のことで下流老人に陥る可能性がある。特に身内の病気や介護による高額な医療費の支払いは、想定しておかなければならないと思った。 自己責任論については賛否両論があるだろう。 メモ 下流老人とは「生活保護基準相当で暮らす高...

2015年の話題作。 他人事ではなく、誰でも「想定外」のことで下流老人に陥る可能性がある。特に身内の病気や介護による高額な医療費の支払いは、想定しておかなければならないと思った。 自己責任論については賛否両論があるだろう。 メモ 下流老人とは「生活保護基準相当で暮らす高齢者、およびその恐れがある高齢者」のことを指す。 以下の3つが下流老人に該当するかの指標となる ①収入が著しく少ない ②十分な貯蓄がない ③頼れる人間がない 自己防衛策 ・貯蓄 ・制度の理解 ・豊かな人間関係を築いておくこと

Posted byブクログ

2015/12/28

20151228読了 現在の日本社会に存在する、下流老人についての現状と今後についての本。 収入、貯蓄、つながりを持たないこの下流老人は、間違いなく他人事ではない。 個人でどう対応するか、というよりは社会保障としてどう向き合うべきか、という観点が強い。 若者の貧困を考えると...

20151228読了 現在の日本社会に存在する、下流老人についての現状と今後についての本。 収入、貯蓄、つながりを持たないこの下流老人は、間違いなく他人事ではない。 個人でどう対応するか、というよりは社会保障としてどう向き合うべきか、という観点が強い。 若者の貧困を考えると、今後増えることが予想される下流老人。 保証を受けることが権利、という考え方が広がってほしい

Posted byブクログ

2015/12/24

2005年に出た下流社会の作者とは別人 著者は埼玉で生活に困っている老人を支援しているNPO法人の代表でマスコミや国会にも呼ばれた人物 当然生活保護は権利であり、積極的に活用すべきという意見でまた普通の誰もが生活保護に転落する可能性があるという 論理的にはまったくその通りで何の反...

2005年に出た下流社会の作者とは別人 著者は埼玉で生活に困っている老人を支援しているNPO法人の代表でマスコミや国会にも呼ばれた人物 当然生活保護は権利であり、積極的に活用すべきという意見でまた普通の誰もが生活保護に転落する可能性があるという 論理的にはまったくその通りで何の反論もしようがないのだが、それでも実際クリニックに来る生活保護者を見ていると、やはりどうしても感情的に納得できないものがある

Posted byブクログ

2015/12/23

NHKの老後破産を視て興味を持った1冊。この本を読むとどんな人でも老後は危ないとしか受け取れない。病気になったり、子供が引きこもりになったり、認知症になったりと可能性をあげればキリがない気がする。ただ、国の施策や現状を知るにはいいと思う。

Posted byブクログ