ジヴェルニーの食卓 の商品レビュー
マティスがいなければ、ピカソがピカソにならなかった。 それほど、影響力があったマティス。 長生きだったマティス。 マグノリアのマリア。マグノリアと一緒にもらわれてしまう。 マティスのまわりで働いているヒトは、みんなマティスが好きなのだ。 マティスの日常生活が 美意識によって、支え...
マティスがいなければ、ピカソがピカソにならなかった。 それほど、影響力があったマティス。 長生きだったマティス。 マグノリアのマリア。マグノリアと一緒にもらわれてしまう。 マティスのまわりで働いているヒトは、みんなマティスが好きなのだ。 マティスの日常生活が 美意識によって、支えられている。 マティスは 切り絵に 到達して、 切り絵によって 表現しようとする。 エドガードガ。 踊り子が 有名である。 どんな風に 踊り子をとらえるのか? 2次元で 動 を表現しようとした。 そのために、14歳の踊り子を 裸にして その動きを とらえようとする。 それまでの 絵は 静止したものを表現したにすぎない。 ドガは 大きく変えたが 評価されなかった。 タンギーおじさん ゴッホのタンギーおじさんは見たことがあった。 そのころの セザンヌへの タンギーおじさんの娘からの手紙。 赤貧洗うが如しだったのだ。 絵が好きで、なによりも若い画家たちが好きだった。 それにしても、その頃に 日本の浮世絵が 若い画家たちに、影響力があったのが 嬉しい。 モネ 睡蓮を描き続けたモネ。 大きな食卓で みんなで食べることが好きだった。 アトリエは 青空と草原。 自然をこよなく愛する。 4人の画家のニンゲンが 浮かび出てくる。 なんと言う、筆力となんと言う 調査能力。 人間像を うまく つくりあげていく。 いやはや。原田マハのすごさよ。
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マティス、ドガ、セザンヌ、モネの史実に基づいたフィクションとありましたが、どこまでがフィクションなのか分からず、もっと知りたくなりました。ただ、どれもストーリーに大きな動きがないので、3人目から疲れてきてしまいました。。。もう少し余裕があるときに再読しようと思います。
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この作品はフィクションである。 フィクションでありながら、私は久方ぶりに本の中のリアルを味わった。 夏の溢れる日差し、花の香り、美味しそうに焼けたチキンの香り、指先が凍りそうな真冬の空気……あぁ、本の中に入れたら! よく知っていた筈の画家たちの、見たことのない一面が、まるで目の前...
この作品はフィクションである。 フィクションでありながら、私は久方ぶりに本の中のリアルを味わった。 夏の溢れる日差し、花の香り、美味しそうに焼けたチキンの香り、指先が凍りそうな真冬の空気……あぁ、本の中に入れたら! よく知っていた筈の画家たちの、見たことのない一面が、まるで目の前に居るみたいに描写されている。 また読み返したい。
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色がみえる 光がみえる 異国の、時代も知らないその場所がみえる しがらみも理性も無視して、 惹かれるがままに。 自分で選ぶことが、すべての赦しなのかな。 そんな作品。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
4つの物語からなる芸術家たちの短編集。フィクションだがフィクションとは思えないような、リアリティーのある人物描写。今まで全く知ることのなかった、画家たちの作品への情熱、葛藤、人々との関わり、心の温かみを感じることができ新鮮だった。
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ピカソ、ドガ、セザンヌ、モネと 4人の画家が登場する短編集。 もちろんフィクションである。 しかし、あながち全てが作り話とは思えない。そんな信憑性があるんだよ。そう、これが原田マジックなんだな(笑) ノンフィクションを読んでる気分になる。ほんまかーー!って感じにね。 思わ...
ピカソ、ドガ、セザンヌ、モネと 4人の画家が登場する短編集。 もちろんフィクションである。 しかし、あながち全てが作り話とは思えない。そんな信憑性があるんだよ。そう、これが原田マジックなんだな(笑) ノンフィクションを読んでる気分になる。ほんまかーー!って感じにね。 思わず、絵画に興味が湧くね(^-^)/
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原田マハさんの作品は軽いタッチの文章でとても読みやすいのだけど、内容は濃いし、いろいろと勉強になる。 マティスのお話に始まり、ドガ、セザンヌ、マネ! 好きな作家ばっかり~。たまらんね、こりゃ。 マティス:部屋の調度品の置き方や角度にまで気を配る人であったとは。修道院、ロザリオの礼...
原田マハさんの作品は軽いタッチの文章でとても読みやすいのだけど、内容は濃いし、いろいろと勉強になる。 マティスのお話に始まり、ドガ、セザンヌ、マネ! 好きな作家ばっかり~。たまらんね、こりゃ。 マティス:部屋の調度品の置き方や角度にまで気を配る人であったとは。修道院、ロザリオの礼拝堂…ああ、どんなところなのだろう。 ドガ:14歳の少女の等身大の彫像… セザンヌ:タンギー爺さんの娘がセザンヌ宛に書く手紙で構成される。エミール・ゾラの「制作」という本が出て来るけど、フィクションじゃないんだね、ほんとなんだね。調べたら岩波文庫から出てた。 モネ:複雑な家族事情があったのですね。知らなかった。 最初のマティスのお話が面白くて、読み終えたとき、終わってしまって残念!と思ったのだけど、次のお話も、また次のお話も… 結局どれもとても面白くて、興味深くて、たっぷり堪能できました。
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芸術家たちは、いとも簡単に独自の表現にたどり着いたように錯覚してしまう。 しかし、実際には、独自の表現というのは並大抵の気持ちでは会得することはできない。とくに、絵とはこういうもんだとフィルタのかかった状態出いればいるほど、新しい表現は生まれない。 様々な批判もあったろうし、金銭...
芸術家たちは、いとも簡単に独自の表現にたどり着いたように錯覚してしまう。 しかし、実際には、独自の表現というのは並大抵の気持ちでは会得することはできない。とくに、絵とはこういうもんだとフィルタのかかった状態出いればいるほど、新しい表現は生まれない。 様々な批判もあったろうし、金銭面でも苦労して来た人もいる。誰かの手を借りなくては完成できなかった絵もある。 ひとつの絵を描くためにも相当なエネルギーが必要だ。巨匠たちの苦難と情熱がこの作品を通して感じられた。 モネ、ドガ、マティス、セザンヌといった、印象派の巨匠たち。 どうしてこんな絵が描けるのだろうと思わせるものばかりを残しているが、彼らを第三者の目からみた短編集が本書。 絵は好きだけど、描いている人のことはあまり知らなかったので、どれくらい事実が入っているかなどは判断できないが、「絵が描けない」といった時期があったり、周囲から奇異の目で見られたりと、巨匠たちも人間だと知らしめるお話しが多かった。 個人的にはメアリー・カサットの視点から見たドガを描いた「エトワール」が好き。 「瞬間」を描くというドガが深い関心を向けていたバレエダンサーをめぐる話。かなり妖しくてドキドキする場面もあった。
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絵画を見るとき、この人は何を想って描いたのかなって思う気持ちがずっとあって きっとこの作者も同じ気持ちだったんじゃないかなって。
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4人の画家とその作品にまつわる、史実に基づいた逸話をストーリー仕立てにした4編。 どのお話も、心が温まったり切なくなったり、ほろっとさせられたり。。。 時代に翻弄されながらも描きたい絵を描き続けた執念、画家を支えた家族や周りの人々など、名画の背景にあるものが見事に表現されている。...
4人の画家とその作品にまつわる、史実に基づいた逸話をストーリー仕立てにした4編。 どのお話も、心が温まったり切なくなったり、ほろっとさせられたり。。。 時代に翻弄されながらも描きたい絵を描き続けた執念、画家を支えた家族や周りの人々など、名画の背景にあるものが見事に表現されている。 4編の中で最も好きなのは、表題作であるモネの物語だろうか。大画家の温かい人間性と家族への愛情にジーンとさせられる。 そのほか、ドガの描いた踊り子の絵について、中野京子氏の『怖い絵』でも意外な事実が書かれているが、そのドガと関係のあったエミリー・カサットの語りによる「エトワール」も良い。この本を読んでいるさなかに電車広告で、カサット展が開催されていることを偶然知り、観に行きたくなった。
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