1,800円以上の注文で送料無料

傘をもたない蟻たちは の商品レビュー

3.5

101件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

    35

  3. 3つ

    41

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2016/02/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「作家加藤シゲアキ」に注目しています。今までの作品も全部読みましたが、今回は短編集と言うことでいろいろ試しておられるなと言う印象です。「イガヌの雨」は良かったですね。最後の一行にグッと来ました。一緒につば沸いちゃいましたもの。 たまたまドラマ化と平行して読んでいましたが、正直言ってドラマはつまらなかった。原作の良さがでてないなと思いました。 更に正直に言えば、原作である本書も前作品と比較すると短編であるせいもあるかとは思いますがちょっと残念感があります。 スタイリッシュな文章(端正というのとは違います)、といつも感じますしご本人もそういう文章を意識して書かれていると思いますが、何と言うかカタチに拘りすぎていると言うか、言葉もご本人なりに選び抜いているとは感じますが、平たく言うとちょっと「鼻にかけたような嫌味な感じ」がします。 若い読者には良いかもしれませんが、こちらは中年ですから(笑)すかしたように感じられて鼻につきます。 彼自身の普段の言動からもそういう感じは受けることありますけれども。若いんだなぁとしみじみ思います(笑) ジャニーズだしなぁ、さもありなん、か。 才能はとても感じるのでこれからも読みたい。 だからオバサンにも気持ちよく読める一作を是非、と今後に期待しています。

Posted byブクログ

2016/01/13

作者初の短編集。少しSFと言うか、ファンタジーチックな作品が多く、作者としての力量を感じる。デビュー作の「ピンクとグレー」でも感じたが、普通に楽しめる。これをアイドルが書いていると思うと、なかなかすごいと感じる。

Posted byブクログ

2016/01/10

加藤シゲアキ短編集。 伝えたいものを伝えようとしたり、きちっとプロットを練って仕掛けを用意したりと読んでいて飽きないものであった。 染色:美大生の浮気もの。 愛とは? undress:会社を辞める男の物語。 インターセプトと同じで女の掌で転がされる男をそうは見えないようにうまく描...

加藤シゲアキ短編集。 伝えたいものを伝えようとしたり、きちっとプロットを練って仕掛けを用意したりと読んでいて飽きないものであった。 染色:美大生の浮気もの。 愛とは? undress:会社を辞める男の物語。 インターセプトと同じで女の掌で転がされる男をそうは見えないようにうまく描いた作品。 にべもなく、よるべもなく:同性愛を真正面から、しかも同性愛者の親友という視点から描いた作品。 同性愛を美しく描いた作品と違って、カビ臭くどろどろときれい。

Posted byブクログ

2016/01/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

染色 自分的には結構面白かった。彼女の腕から自分の腕も染色されるだけじゃなくて心までも染色されてた、という。色んな偶然から登場人物を引き寄せ、次第に惹かれあって…というお話。 Undress 予想とは全然違った!とても怖いお話。色んな交錯で…とにかく恐ろしかったです。笑 恋愛小説(仮) ある小説家の人と昔好きだった女の子との夢の中で恋愛するお話。切ないけど、最後はスッキリって感じで終わった。前作とはまた味が違って良かったです。 インターセプト こわい!果てしなくこわい!笑 面白かったけど、狂愛すぎて怖かった!

Posted byブクログ

2015/12/19

加藤シゲアキ「傘をもたない蟻たちは」 読了。 不思議な世界観の短編集で、どれも示唆的で興味深かった。爽やかじゃない感じがいい。 考えさせられる作品ばかりだった。短編集だから、余裕がある時に読みすすめやすくてよかった。

Posted byブクログ

2015/12/06

全体的に少し薄暗い印象の短編集。人の思いなんて他人には分からないけど、少し狂喜を感じるし、スレ違い具合に悲しくなる。転がるように落ちてく表現がやっぱりうまい。

Posted byブクログ

2015/12/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトルと、装丁。 頭のすみに置きつつ読んじゃった‼︎ 加藤シゲアキ 全作読んでおりますが。 前作までとは全く違う世界‼︎ 業界から離れた内容、六つの短編も全くそれぞれの世界。 そして、視点もそれぞれ興味深かった。 今後の作品も、ものすごく楽しみになってまいりましたぁ。 『染色』二十二桁の作品 『Undress』赤いボディのボールペン 『恋愛小説(仮)』二百字 『イガヌの雨』イガヌ 『インターセプト』ピッツバーグ・スティーラーズ 『にべもなく、よるべもなく』根津爺 〜「お前、なんか間違ってるな。人ってのはな、喜ぼうと思っても限界はあるが、悲しもうと思うと際限なく悲しむことができる。だったら、最初から悲しまねぇことだ。なにがあってもわしは悲しんだりしない。ただの出来事として受け入れる。」〜

Posted byブクログ

2015/11/23

ドラマ化ということで読みました。6つの短編。 どうしてもジャニーズの子という先入観を持ちながら読んでしまいますが、言葉選びや描写は丁寧で、読みやすかったです。ただ、説明しすぎかなと感じるところも多かったです。 世にも奇妙な物語っぽいものから、ちょっと意味がわからないものまで。読後...

ドラマ化ということで読みました。6つの短編。 どうしてもジャニーズの子という先入観を持ちながら読んでしまいますが、言葉選びや描写は丁寧で、読みやすかったです。ただ、説明しすぎかなと感じるところも多かったです。 世にも奇妙な物語っぽいものから、ちょっと意味がわからないものまで。読後感はあまりすっきりせず。近頃のアイドルは多才だな~と感心しながら読み終えました。

Posted byブクログ

2015/11/18

全て雰囲気の異なる短編集であったが、それぞれ読むにつれて引き込まれるストーリー展開でとても面白かった。引き出しの多い作家だと感じた。複数巻にまたがるような長編やシリーズ物の大作も手掛けてほしいと思う。

Posted byブクログ

2015/11/10

とある番組で、新作を発表する際にライバルになるのは過去の自分の作品であるとおっしゃられていたシゲアキ先生ですが、まさしくその意気込みが如実に現れているのが今作「性描写」「同性愛」を書かれたところであると思います。しかしそれ以上にバラエティに富んだラインナップの短編集で、小手先の飾...

とある番組で、新作を発表する際にライバルになるのは過去の自分の作品であるとおっしゃられていたシゲアキ先生ですが、まさしくその意気込みが如実に現れているのが今作「性描写」「同性愛」を書かれたところであると思います。しかしそれ以上にバラエティに富んだラインナップの短編集で、小手先の飾りなくシンプルに、それでいてクセがあり純粋で恐ろしくてうつくしいお話がたくさん詰まっています。強いて挙げるならば『イガヌの雨』が一番好きです。ただ、今作の挑戦といえる「性描写」を唯一欠いた作品であり且つ、非現実的でしかしなぜか不思議とリアルに想像出来てしまえる未来のファンタジーなお話ではあるものの、その中を青く悩み生きる美鈴はごく普通の女子高生で、どっぷりと感情移入して泣いてしまいました。これからもっともっと、いろんな作風、ジャンルにチャレンジして欲しい作家さんです。

Posted byブクログ