傘をもたない蟻たちは の商品レビュー
加藤さんの作品は初めて。心理学が関わるインターセプトがよかった。どの作品も最後がモヤっというかザワっというか。すっきりは終わらないけど、この感じは嫌いじゃないかなぁ。長編作品も機会があれば読んでみようかなと思いました。
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青春とか,人生とか。 加藤シゲアキことシゲは,ジャニーズであり小説家。それがよいのか悪いのか,ファンである自分にはちゃんと評価できないけれど,この作品は「どこかでみたことあるような」でちょっと評価が高くない。ではどんな話を書いてくれたら好意的に捉えられるのか,自分でもよくわかっていないのだけれど。 「染色」彼女の手はスプレーでいつも染まっていた。懐かしさと愛おしさと。うまく言えないけれど,シゲの小説らしい気がする。そっちには踏み出せない,ラインは超えられない,でもそちら側を懐かしんだり,憧れたり。普通とはちょっと違う,でも完全に逸脱するのは無理。そんな自意識と気後れ。 「Undress」脱サラを理想として一生懸命やってきた主人公が知った真実は。なんだか小説の展開としてよくあるひっくり返るパターン。ブラックである。でもそこまで読後感が悪くはないのは,そこまで毒を書ききれないからだろうか。 「恋愛小説(仮)」夢で見た彼女のことを書いていく。ブラックな展開かと思ったがそうでもなかった。なるほど夢と現実を上手く切り分けるとは。こういうことって多かれ少なかれ,現実に支障が出ないレベルなら,身に覚えがあるよね,という妄想力の話でよいですか。 「イガヌの雨」禁じられれば食べたくなる,食欲というみだらな欲望。食べるってエロイと思います。イガヌがどんなものか,想像してみたけど,カラのついていない貝類みたいなものしか思いつかなかった。いかにもこういう話どこかで読んだことありそう……と思いながら。誰の作風だろう。 「インターセプト」彼女を落とす,彼を落とす。男性側と女性側から一つの出来事を描く。男と女,怖いのはどちらかタイプの作品。これもまた既視感があるような。 「にべもなく、よるべなく」東京にほど遠い海沿いの町と,少年の思春期。割り切れない,自分の気持ちももてあそぶ,何事もすっきりいかない,あやふやな時期。大人になるって何。
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面白かった。特に「イガヌの雨」が、不気味かつ私には想像ができない話だった。ある日突然空から降ってきたものを食べるのは恐ろしいが、人間はきっと食べられそうであればなんでも食べるのだろう。それは間違ったことではないが、イガヌを食べる人々は終始品性がないものとして描かれている。動物に近...
面白かった。特に「イガヌの雨」が、不気味かつ私には想像ができない話だった。ある日突然空から降ってきたものを食べるのは恐ろしいが、人間はきっと食べられそうであればなんでも食べるのだろう。それは間違ったことではないが、イガヌを食べる人々は終始品性がないものとして描かれている。動物に近づくということだろうか。
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基本的に長編が好きで、好きな作家さんでも長編は読むけど短編は読まなかったりする。 長編の渋谷サーガシリーズよりも私は本作のほうが好きかも。 久しぶりに短編をおもしろいと感じた。 インターセプトにザワッ。
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普通に面白かった~~~ 読みながら途中で「あ!そうかこれ加藤さんか!え!」ってなるほど普通に普通の作家さんだった~! 加藤さんが上手いんだね(((^-^))) ただアイドルなのに全部の話で書かれてる内容大丈夫なのかな…笑
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一度途中で読むのをやめてしまったので 再挑戦。 なんだろうなぁ。 面白くないわけじゃないし 読みにくいわけでもないし でも、わたしには あんまりしっくりこない。 でも嫌いではないんだよなー。 加藤シゲアキは 痛みを削り出したい人なのかもしれないな。
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短編。 優等生の美大生が出会ったのは、壁や腕にスプレーを吹き付ける女の子との出会いと別れ。 脱サラし希望に溢れたかと思っていた矢先、社内恋愛の相手と、社長の息子だった部下に裏切られた瞬間。 恋愛小説を書くつもりが、夢に出てくる同級生に再び抱いた恋心、眠りに執着するあまりの薬物中毒。 12月に空から降ってくるイガヌの美味しさに魅了された人類、それを禁止した祖父の真意。 落としたつもりが、逆に落とされていた男女。 まだ見たことのない東京への憧れ。ゲイと告白した同級生への戸惑い。青春。 アイドルが書く小説。 独特な世界、意外と性的な描写が多い。 小説の内容云々は置いといて、 本好きとしては、今後テレビで彼を見かけるたびに意識してしまう、かも。
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妙に仰々しさというか、 選ぶことばに違和感を覚える場面がちらほら。 こだわりを持って選んでると思うけど なんだかまだ青い印象。 ちょっとひねくれてるような中二感。 だいぶこなれてきちゃったのかな。 でもそれぞれ大胆な角度のストーリーで 意外性もありおもしろかった。 きっと本人...
妙に仰々しさというか、 選ぶことばに違和感を覚える場面がちらほら。 こだわりを持って選んでると思うけど なんだかまだ青い印象。 ちょっとひねくれてるような中二感。 だいぶこなれてきちゃったのかな。 でもそれぞれ大胆な角度のストーリーで 意外性もありおもしろかった。 きっと本人の属性だから 無理かもしれないけど、 とびきりhappyなお話を書いてほしいなぁ。 このファンタジックな独創性で 明るい物語が読んでみたい。
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シゲ先生ね、ちょっと重いwww 落ち込んでたりしんどい時に読む話じゃないねw テーマが生々しい。笑 どこかゾッとするというか。ミステリーでありホラー?
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描写が嫌だなと思う作品がいくつかあったけど、逆に考えればうまいってことなのかな。 どの話も読んでよかったー!とはならないけど、Undressはけっこう後引く話だった。
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