路 の商品レビュー
偶然出会ってたった半日を共に過ごした二人。同じくほの温かい想いを抱き、互いの安否を気遣いながらも音信不通だった年月。それぞれの現在がしっかりしているせいか、男女が再会する小説にありがちな展開にならないのが心地良い。 台湾からの引き揚げ老夫婦、シングルマザーになった幼なじみに恋する...
偶然出会ってたった半日を共に過ごした二人。同じくほの温かい想いを抱き、互いの安否を気遣いながらも音信不通だった年月。それぞれの現在がしっかりしているせいか、男女が再会する小説にありがちな展開にならないのが心地良い。 台湾からの引き揚げ老夫婦、シングルマザーになった幼なじみに恋する青年、まったく関係のない人物の挿話が、台湾を走る新幹線開通を軸に、少しずつ関わり合っていくのも面白い。 日本人であること、台湾人であること、逃れられない現実を、この物語の登場人物たちはみな、とても前向きに自分の根としてとらえ、その上で、相手の国や国民性を肯定的に受け入れていくから、最終的に清々しく読み終えることができた。
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日本の新幹線が台湾を走る。 台湾新幹線開業までの一大プロジェクトに関わる人たちのそれぞれの国への想い、ひとへの想いが、プロジェクトの進展とともに、繋がっていく。 一大プロジェクトがメインにもかかわらず、仕事、仕事しすぎず、ひととひととの繋がり、ひとの想いがメインで、最後にはす...
日本の新幹線が台湾を走る。 台湾新幹線開業までの一大プロジェクトに関わる人たちのそれぞれの国への想い、ひとへの想いが、プロジェクトの進展とともに、繋がっていく。 一大プロジェクトがメインにもかかわらず、仕事、仕事しすぎず、ひととひととの繋がり、ひとの想いがメインで、最後にはすべてが繋がっていく。 さわやかな読みこごち。 台湾の風景の描写が目に見えるようで、行ってみたくなった。 春香と人豪、どっちもお互いのことを思いやる気持ちが強かったなぁ。初めて会った時から、時間がたって、大人になったって、ことなんだろう。 これからどうなっていくんだろう? 気になるなぁ…
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登場人物みな、前を向き歩いて行く姿に励まされる。 それぞれの路。 今すぐにでも台湾に旅立ちたくなりました。 素敵な作品です。
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BS再放送テレビドラマ「路」を見た。台湾新幹線事業を舞台とした物語で、見始めたら面白くて、続きが気になり、すぐ文庫本を買った。 日台様々な人の視点からドラマは描かれていて、日本の主人公と台湾青年との出逢いとすれ違いが切なくて、一気に読み終えた。共に過ごした時間は少なくても、人生に...
BS再放送テレビドラマ「路」を見た。台湾新幹線事業を舞台とした物語で、見始めたら面白くて、続きが気になり、すぐ文庫本を買った。 日台様々な人の視点からドラマは描かれていて、日本の主人公と台湾青年との出逢いとすれ違いが切なくて、一気に読み終えた。共に過ごした時間は少なくても、人生に大きな影響を与えるような出逢いは実際にあるだろう。でも、そんな出逢いを手繰り寄せるためには、じっと待っているだけでは駄目だろう。ここぞという時には躊躇なく動ける行動力が備わっている強さも必要だ。コロナが落ち着いたら台湾旅行に行ってみたくなった。
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本当に久々の読書。 読書スピードが極端に落ちてることを実感し、再び活字中毒を目指すことを決意。 さて、言わずもがな京セラ創業者の稲森さんが著書の本作。 京セラを創業し、世界に名を轟かせる企業にまで発展させる過程で、経営のみならず、生きていく上で自身が重要視している考え方を紹介し...
本当に久々の読書。 読書スピードが極端に落ちてることを実感し、再び活字中毒を目指すことを決意。 さて、言わずもがな京セラ創業者の稲森さんが著書の本作。 京セラを創業し、世界に名を轟かせる企業にまで発展させる過程で、経営のみならず、生きていく上で自身が重要視している考え方を紹介している自叙伝兼自己啓発書?といったところでしょうか。 今や出家を終えもはや坊さんになっている稲森さん。 人生の生き方全てのベースを仏門に寄り添っている。 その仏門の教えを誰にでも分かるように簡潔に説明しています。 と言っても仏門の教えが、本来誰もが潜在的に既に分かっている当たり前のことだらけと言った方がいいのかもしれない。 宗教色が濃いと言ったら濃いためいささか取っ付きづらい部分もありますが、結局は世界企業を作り上げた分かりやすい結果を残されている方の言葉なので、嫌でも説得力がある。 当たり前が一番難しい。 言うは易しとはよく言ったものです。 実践にはまず何万回でも自分に言い聞かすことから始まる。 時間の流れが早い現代で日常に埋もれそうになりますが、兜の緒を締めさせてくれる一作。 少しでも内容が気になる方は、手に取ってみてください。
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12月に入り仕事も慌ただしく、平日はほとんど読み進めることが出来ずに読了まで1週間ほどかかってしまいました。 台湾に日本の新幹線が走る。 その一大プロジェクトに直接かかわる人、日台という歴史の中でかかわる人、物語の最後で開通した台湾新幹線の中でそれぞれがクロスします。 人と人との繋がり、日本と台湾の繋がり、日本人と台湾人の繋がり。 新幹線の初輸出も含め、壮大な人間物語でした。 内容紹介 台湾でも大反響! 国を越え、溢れる想い 台湾に日本の新幹線が走る! 巨大プロジェクトに、それぞれの国の人々の個々に抱いてきた想いが繋がる。確かな手触りの感動傑作! 内容(「BOOK」データベースより) 台湾でも大反響! 国を越え、溢れる想い 台湾に日本の新幹線が走る! 巨大プロジェクトに、それぞれの国の人々の個々に抱いてきた想いが繋がる。確かな手触りの感動傑作! 1999年、台湾~高雄間の台湾高速鉄道を日本の新幹線が走ることになった。 台湾新幹線開発事業部に勤務する多田春香は、正式に台湾出向を命じられた。春香には大学時代に初めて台湾を訪れた6年前の夏、エリックという英語名の台湾人青年とたった一日だけすごし、その後連絡がとれなくなってしまった彼との運命のような思い出があった。 1999年から2007年、台湾新幹線の着工から開業するまでの大きなプロジェクトと、日本と台湾の間に育まれた個人の絆を、台湾の季節感や匂いとともに色鮮やかに描いた、大きな感動を呼ぶ意欲作。 「生きる感触を伝える物語の力」「国境を越える絆を描く傑作」「戦後文学の終焉、新しい感動を味わわせてくれる必読の小説」と各紙誌で絶賛された傑作長編。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 吉田/修一 1968年生まれ。高校まで長崎で過ごし上京。法政大学経営学部卒業。97年、「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞。同作が芥川賞候補作となる。2002年、『パレード』で第15回山本周五郎賞、「パーク・ライフ」で第127回芥川賞、2007年、『悪人』で第61回毎日出版文化賞と第34回大佛次郎賞、2010年、『横道世之介』で第23回柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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かなり好きな感じの本で、読み終わるのが惜しいのに一気読みした。私自身中国で生活した経験があるからか、登場人物の人間関係がツボというか共感でしかなかった。台湾をショートトリップしているようなワクワク感もあり、この一冊でとても充実した時間が過ごせた。
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NHKのドラマがおもしろかったので、原作も読んでみた。台湾新幹線が開通したときに、たまたま台湾を旅行していて、テレビでニュースが流れていたのを懐かしく思い出す。台湾新幹線にいろいろな形で関わる人たちの話。それぞれにドラマがあって、味わい深い。
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台湾の新幹線、そこに関わる人々 ドキュメンタリー風なのかな?と読み始めたらそうではなく関わる人々や文化や心 出逢い 台湾で生まれ育ち戦後帰国して台湾が故郷であり友がいる日本人もたくさんいること 沢山の人間のストーリーが絡みあって1つのストーリーになっている とてもよかったです
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うむ。良いです。良い本です。 アレですね。吉田修一さんの本の中の系列で言いますと、「横道世之介」や「平成猿蟹合戦図」系だなあ、って思いました。安心して読めまっせ系、といいますか。 ただ、個人的には「悪人」や「怒り」系が好きなんで、そっちの継投の圧倒的凄さやるせなさを愛する派なので、「うん。フツーに良いですね」という感想で終わってしまって、申し訳ない。 超好き!という境地には、至らなかった感じ、ですね。キッツイこと言ってすみません。でも、良いなあ、って思いながらよんでましたし、こうした感じの吉田修一さんの作品がお好きなかたも沢山いらっしゃるでしょうし、作品の好き嫌いは、人それぞれ、ということでね、良いと思います。 で、そうした、とある作品の好き嫌い、を超越して、自分の中では「吉田修一は、ドえらい作家である」って認識が、もう確立してますのでね、吉田修一さん自身が、なんせ大好きですんで。今後も、期待してまっせ!という。そういうポジションですね。 それにしても吉田さん、マジで台湾がウルトラ好きなんだろうな、ってことは、もう読んでてヒシヒシと伝わります。「俺、台湾って国が、ホンマに好きなんですよお!」って事を、作品を通して語ることができて、んで、小説としてもちゃんと面白い、ってえのはね、単純にお見事ですよね。自分が心からコレが好きだ!って思いを、ちゃんとしたエンターテインメントとして商品としてパッケージングして誰かに伝える、という事の素敵さ素晴らしさは、ヒシヒシと感じました。 自分は、台湾どころか海外に一度も行ったことのないチキンな根性無しの人生を送ってきた43年間ですのでね、新型コロナウイルス禍が落ち着いたら、ちゃんと海外、行ってみたいよなあ冒険してみたいよなあ、とかね、思いましたね。ってか、43歳でそんな事言ってる時点で、なんだかなあ、、、俺って。とも思うけんども。 ま、なにしろ、間違いなく、良い物語です。個人的ドンズバではないものの、間違いなく、良いです、うむ。そんな感想ですね。
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