路 の商品レビュー
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多田春香 大井物産台湾新幹線事業部。入社四年目。東京神田生まれ神戸育ち。関西の私立大学出身。母親の道子の実家で小学校卒業まですごした。父親の直人は福岡県出身の寡黙な電気関係の技術者。台湾に出向する。 高橋一馬 大井物産海水淡水化事業部。春香と同期入社。 山尾 台湾新幹線事業部部長。台湾新幹線事業を社内で引っ張ってきた第一人者。 萩尾 台湾で詰めている。 葉山勝一郎 大学で交通工学を学んだ後、大手建設会社の熊井建設に就職した。定年を迎える頃には専務にまで昇り詰めたし。退職後は後輩社員が独立して設立した中堅のコンサルタント会社で顧問として奉公した。台湾で生まれ終戦まで過ごした。 葉山曜子 勝一郎の妻。 安西誠 台湾新幹線事業部所属で春香の先輩。 妻と息子を日本に残し単身赴任中。行きつけのクラブ・クリスタルのホステス・ユキと同棲する。 黄忠賢 仏独チームの日本サイドとの交渉役。台湾人。三十代半ばのやり手ビジネスマン。 池上繁之 春香の恋人。都内の大手ホテルに勤務。 上條 新幹線の父と呼ばれる人で台湾側のアドバイザーとして活躍している。 ジャック・バルト 台湾高鉄の日本側窓口。 林芳慧(リン ファンホエ)/小慧(シャオホエ) 台湾新幹線事業部の現地採用スタッフ。 エリック/劉人豪(リョウ レンハオ) 春香が台湾に旅行しにきた時に現地を案内してくれた。九段下の大手建設会社の建設計画室に勤務。大学生時代に台湾を旅行していた春香を助けた。翌日に偶然再会した春香に観光案内した。 江昆毅(ジャン クンイー)/阿昆(アークン) 芳慧の恋人。 燿緯(ヤオウエイ) 芳慧の姉の子。甥。 阿緯(アーウエイ) 芳慧の姉の子。 陳威志(チエンウエイズー)/阿志(アーズー) 高雄市内にある自宅から燕巣郷で一人暮らしをしている祖母の家に通う。一九八二年生まれ。かき氷屋でバイトしている。 張美青(ヂャンメイチン)/阿美(アーメイ) 威志の幼馴染。威志の祖母の近所に住んでいる。カナダに留学している。中途帰国し、未婚の母となる。 ユキ クラブ・クリスタルのホステス。 ケビン クラブ・クリスタルの従業員。ユキの弟。 中野赳夫(なかの たけお)/呂燿宗(ルヤオツオン) 葉山勝一郎と旧制台北高等学校の同級生。 台北市内病院の院長。 呉信意(ウーシンイー) 威志のバイトの先輩。煮ても焼いても食えない男。 李大翔(リーダーシャン) 威志の友人。中学からの同級生。 王窈君(ワンヤオジユン) 威志の中学の同級生。威志が偶然入ったリゾートホテルで働いている。 笵琳琳(ファンリンリン) 芳慧の高校依頼の親友。小さなIT会社を経営している夫がいる。 鴻巣義一 終戦間際の学徒動員で勝一郎と同隊に所属。旧制台北高校卒業。 有吉咲 劉人豪の同僚。環境計画室勤務。 高浜 建設計画室室長。 王春銀(ワンチユンイン) 人豪の大学時代の同級生。オランダ系建設会社の台北支店に勤務。 蔡明樹(ツァイ ミンスー) 人豪の高校時代からの親友。脱サラして辣醤鶏唐揚げ店をオープンした。 小野学 人豪が参加していたボランティアに来ていた東京の学生。 竹本 勝一郎の元部下。熊井建設株式会社常務取締役。 鴻巣義一 台湾の高校で勝一郎と同窓。 振振(ヅエンヅエン) 美青の息子。 村井 JR西日本から派遣されたベテラン運転士。 松浦 JR西日本から派遣されたベテラン運転士。 孫 整備士教育部長。 張家洋(ヂヤンジヤーヤン) 威志の同僚。 甲田 勝一郎のお手伝い。
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コロナで長いこと旅行もできてなかったので、絶対に台湾に行くと決めてこの本を買いました! そしてこの本を読み終わる前に航空券も買いました! 生まれ育った国だから1番自分にしっくりくるというわけではなく、自分に合う環境でのびのびと生活できることは心身ともに良いことだらけだなと実感。 ...
コロナで長いこと旅行もできてなかったので、絶対に台湾に行くと決めてこの本を買いました! そしてこの本を読み終わる前に航空券も買いました! 生まれ育った国だから1番自分にしっくりくるというわけではなく、自分に合う環境でのびのびと生活できることは心身ともに良いことだらけだなと実感。 ありきたりですが、本当に台湾に行きたくなる、そんな一冊でした。
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台湾新幹線の開業に舞台にした群像劇。 国境を越えて時代を越えてめぐる様々な人たちの想いが爽やかに描かれています。 読み終えて、晴れ晴れとした気分になれる一冊、台湾に行きたくなる。プロジェクトX的な内容を想像したけど、そういう感じは薄い 小籠包、魯肉飯、牛肉麺などの単語に反応してし...
台湾新幹線の開業に舞台にした群像劇。 国境を越えて時代を越えてめぐる様々な人たちの想いが爽やかに描かれています。 読み終えて、晴れ晴れとした気分になれる一冊、台湾に行きたくなる。プロジェクトX的な内容を想像したけど、そういう感じは薄い 小籠包、魯肉飯、牛肉麺などの単語に反応してしまう。お腹も空いてくる一冊。
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あーこれシンガポールにいる間に読み終わったんだけど感想書いてなかった。なんか台湾新幹線の話で群像劇で結構面白かったなって記憶がある。けどなんか吉田修一ぽくないなって思いながら読んでたような気がするけど、最近俺が思ってる吉田修一ぽさって横道世之介ぽさかもしれないので曖昧だな。
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台湾行きたい〜!南の方行きたい〜!となる小説でした。こういう書きたい場所、シーンがあって書かれた小説もよいよねぇ。
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休日を利用して一気に読みました。全447ページ。 大変、健やかな作品です。 台湾高速鉄道(台湾新幹線)に軸に、様々な日本人と台湾人の物語が入札から開通までの七年間、描かれています。 作中に「日本人が台湾のこと(台湾と中国のこと)を知ろうとする気持ちは、あまりにもお粗末」とあ...
休日を利用して一気に読みました。全447ページ。 大変、健やかな作品です。 台湾高速鉄道(台湾新幹線)に軸に、様々な日本人と台湾人の物語が入札から開通までの七年間、描かれています。 作中に「日本人が台湾のこと(台湾と中国のこと)を知ろうとする気持ちは、あまりにもお粗末」とありますが、私も例に漏れず(恣意的にではないけれど)、台湾のことを知らなすぎると感じました。 この作中は、台湾という国と、台湾人の方の事を非常に魅力的に描いていて、是非もっと台湾を知りたい、と思わせてくれます。 どう魅力的なのか、というとひたすらに「健やか」。 登場人物達は様々な人生を送りますが、そのどれもが心の豊かさに満ちていて、また、フィクションだからと言って無理がなく、よい作品だな、と素直に思わせてくれます。 あれこれ難しく語ったり論評するのではなく、「良い作品」の一言で十分かな、と。 読了後、清々しい気持ちになれたのは久しぶりのことです。 2014年19冊目。
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台湾で日本の新幹線の開通に向けて 動きだす、そこに関わる人々のお話 台湾で偶然出会った半日の出会い‥ 台湾は行ったことが無いけれど、 きっと懐かしくなるような風景なんだろうなぁ✨ 食事が美味しそうで、お粥がよくでてきて、食べたくなりました♬ 最後は、じんわりでした
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台湾新幹線の建設や運営に関係した人達のそれぞれの物語が深く、最後に新幹線の車内で交わるところがほっこりした
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人生初の海外一人旅は大学時代、行き先は台湾だった。 30年前だからもちろんスマホなどない。カードも作っていない。現金と、使い方がいまひとつわからないトラベラーズチェックを握りしめ、出合い頭ベースで行き先を決めて1週間を過ごした。 むせ返るような南国の空気、濃い緑の田園、全く英語...
人生初の海外一人旅は大学時代、行き先は台湾だった。 30年前だからもちろんスマホなどない。カードも作っていない。現金と、使い方がいまひとつわからないトラベラーズチェックを握りしめ、出合い頭ベースで行き先を決めて1週間を過ごした。 むせ返るような南国の空気、濃い緑の田園、全く英語が通じないが筆談したらなんとかなったケーブルカーの切符売り場のおばちゃん、山奥の料理店でまごついていたらいきなり日本語で話しかけてくれたお爺さん、、、あれ以来、私は台湾が大好きだ。 、、、というごく個人的な記憶が鮮やかに蘇ってきた本。日本の技術で台湾に新幹線が開通する2000年代初頭が舞台。 まずビジネスを舞台にした小説というのは、主役は必ず注文を「受注」する側だ。取れました!という感覚は仕事の最大の醍醐味だろう。その証拠に、発注する側の葛藤を描いた小説というのは私は見たことがない。そして、本当の苦しみは取れてから始まる、それもどの世界でもおそらく同じだろう。 もっとも、この小説は例えば黒木亮氏のような壮絶な受注合戦の内幕もの、とかではない。むしろその辺の描写は淡白で、新幹線をめぐる日台の人々の関わり合いがテーマ。 あの「悪人」を書いた吉田修一氏にしては薄味というか、決して特別なドラマがあるわけではない。でも、あの若い頃の無駄に力の入った仕事の感覚や、壮年期の黄昏ていく気分や、何よりあの南国の湿気と気温の覆いかぶさってくるような心地よさ、、、そんなものがひしひしと伝わってきて胸が熱くなるのだった。 台湾、今や世界で最もきな臭い地域と呼ばれるようになってしまった。そして日本も今やその技術でアジアに上から目線で臨める国ではなくなった。 20年、あっという間のようでいて立っている場所はこんなにも変わってしまった。 そんなノスタルジーも感じる本。
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「台湾で日本の新幹線が走る」、そのビッグプロジェクトに向けた群像劇かと思いきや、このプロジェクトを軸として登場する日本人、台湾人の温かい心の絆を描いた、読んでいて心地よい物語でした。 台湾には行ったことがないですが、目を閉じると台湾が感じられるような気がして、いつか本当に台湾を...
「台湾で日本の新幹線が走る」、そのビッグプロジェクトに向けた群像劇かと思いきや、このプロジェクトを軸として登場する日本人、台湾人の温かい心の絆を描いた、読んでいて心地よい物語でした。 台湾には行ったことがないですが、目を閉じると台湾が感じられるような気がして、いつか本当に台湾を訪れたいと思いました。 現実にも、この小説のように国境も時間も越えて人々が結ばれるような、平和な世界が世界が訪れることを願ってやみません。
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