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の商品レビュー

4.1

163件のお客様レビュー

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2024/05/05

台湾高鉄が開業までの道筋を、日台のさまざまなキャラクターの目線から伝える半分ドキュメンタリーのような小説。 一気に読めました。 台湾の文化や台湾人の考え方や感覚まですごく丁寧に表されていて素晴らしいと思った。 春香が抱いた、 台湾の人が日本を思う気持ちに比べると、日本人が台湾の...

台湾高鉄が開業までの道筋を、日台のさまざまなキャラクターの目線から伝える半分ドキュメンタリーのような小説。 一気に読めました。 台湾の文化や台湾人の考え方や感覚まですごく丁寧に表されていて素晴らしいと思った。 春香が抱いた、 台湾の人が日本を思う気持ちに比べると、日本人が台湾のことを知ろうとする気持ちは、あまりにもお粗末としか言いようがない、 という気持ちにも非常に納得。

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2021/09/26

台湾高速鉄道着工から開通までの群像劇。とても面白かった。 私はもともと1人で行っちゃうほど台湾が好きなので、出てくる地名とか表現される空気感とかすべてにうん、うんと頷きながら読んだ。 テンポよく展開するため、ここに出てくる登場人物達のこの間に何があったんだろう、今後はどうなるのだ...

台湾高速鉄道着工から開通までの群像劇。とても面白かった。 私はもともと1人で行っちゃうほど台湾が好きなので、出てくる地名とか表現される空気感とかすべてにうん、うんと頷きながら読んだ。 テンポよく展開するため、ここに出てくる登場人物達のこの間に何があったんだろう、今後はどうなるのだろう、等々読者の想像に委ねてくれている部分が非常に多く、読んでいて楽しかったので、吉田修一さんを書き手としてとても好きだなと感じました。 読んだあとはそんな余韻に浸りつつ、早くまた台湾に行けるようコロナ収束を願います。魯肉飯に牛肉麺、胡椒餅、台湾かき氷…小籠包に火鍋。あぁ、台湾を思いっきり食べたいなぁ。

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2021/09/15

作品のタイトル「路」。 別々の人生を歩いていく登場人物。台湾新幹線を取り巻く、それぞれの思い。人生が交差する時、物語が生まれる。 新幹線物語ではないのでご注意を! 台湾出身の妻を亡くした日本人、日本で働く台湾人。日本に恋人を残し、台湾で働く日本人。 大切な人は、故郷に連れていき...

作品のタイトル「路」。 別々の人生を歩いていく登場人物。台湾新幹線を取り巻く、それぞれの思い。人生が交差する時、物語が生まれる。 新幹線物語ではないのでご注意を! 台湾出身の妻を亡くした日本人、日本で働く台湾人。日本に恋人を残し、台湾で働く日本人。 大切な人は、故郷に連れていきたい。誰でも、そう思うものなんだなぁと思います。 とにかく、読了後は台湾に行きたくなります。吉田さん、台湾お好きですね。 吉田さんの作品は、リアリティな心情が、ちゃんと書かれています。 男性の鬱をちゃんと書いている所がいいなー。 悪人、パレード、怒り、などの心の深淵を覗く作品も好きですが、台湾の人と土地、匂い、暑さ、郷愁。ジンとくる優しい作品も好きだなーと思いました。

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2021/08/23

 自分の人生を変えた本を一冊選ぶとしたら、この「路」を選ぶ。  会社に入ったのち、初配属からの1年が一番腐っていた。  なんでこんな田舎の雪国でくすぶっているんだろうと。  そんな心境のままの2012年の12月、寮部屋でこの本を読んだことを思い出す。  新幹線を造る。人が繋が...

 自分の人生を変えた本を一冊選ぶとしたら、この「路」を選ぶ。  会社に入ったのち、初配属からの1年が一番腐っていた。  なんでこんな田舎の雪国でくすぶっているんだろうと。  そんな心境のままの2012年の12月、寮部屋でこの本を読んだことを思い出す。  新幹線を造る。人が繋がる。物語が生まれる。  すげぇじゃん。俺もやりてぇな。  人事希望には短期的には新幹線希望、長期的には技術開発希望と書きこんだ。  この本を読んでなかったら、その後で海外短期留学に行く気もなかっただろうし、実際に新幹線職場への異動もなかっただろう。  新幹線をやりながら、2015年にはインド高速鉄道の機運が持ち上がり、将来はインドでメンテナンスかと思うようになったのだ。  ただ、その直後には技術開発の道に行くことになったのだが。  あのときの心境はどうったのか。  9年前を思い出すべく再読した。  日本の新幹線が台湾を走る。  一度は入札競争で敗れた日本連合だったが、新幹線車両と信号システムの納入の権利を得た。  商社勤務の春香は、9年前の台北での旅の出来事を覚えていた。  半日だけ、台北で出会った青年に街を案内してもらい、連絡先のメモをもらったがなくしてしまって、その後に連絡できなくなったことを。    高雄で暮らす威志は兵役を終え、定職につかずに暮らしていた。  そこに、カナダに留学から台湾に戻ってきていた幼馴染と再会する。  彼女は妊娠していて、カナダの大学をやめて台湾で生きていくという。  そんな彼女に触発されたのか、威志は台湾にできる新幹線の整備工場の募集に手を挙げる。  妻に先立たれた老人、勝一郎は台湾生まれの日本人だった。  終戦とともに日本へ帰国する前、台湾人の友人に二級国民であると言ってしまったことを60年経った今も後悔していた。  一度も戻っていなかった台湾だったが、かつての部下に引っ張り出された講演会で台湾人の建築家の青年に出会ったことで、自分の葛藤に向かい始める。  今日一日で読み返した。  「新幹線は機械が動かすんじゃなくて、結局は人が動かすんだよなぁ」     読み返して、自分はやっぱり、新しいモノを作りたい技術屋なんだと再認識した。  9年前の、あの閉塞感の日々が技術屋の俺にしたと改めて思い返す。

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2021/08/12

ノスタルジックで、ロマンチック。 以前ドラマで観てから、ずっと読みたかった本書。 大好きな台湾の街、風景、匂い、湿度、その全てが台湾の新幹線事業の立ち上げから開通までを背景に、様々な人間模様と共に語られる。 素朴で、好奇心旺盛で、真面目で親切な台湾の人達、何故だか懐かしさを感じず...

ノスタルジックで、ロマンチック。 以前ドラマで観てから、ずっと読みたかった本書。 大好きな台湾の街、風景、匂い、湿度、その全てが台湾の新幹線事業の立ち上げから開通までを背景に、様々な人間模様と共に語られる。 素朴で、好奇心旺盛で、真面目で親切な台湾の人達、何故だか懐かしさを感じずにいられない街並み。それらが鮮やかに胸に迫り、そしてここに登場する、懸命に生きる人たちの思い、悲しみや喜びや希望、友情、仕事への情熱、愛がどちらかといえば静かに、けれどとても丁寧に描かれている。 非常に読みやすく、時間が許せば一気に読めたと思う。 読後は、非常に満たされた、爽やかな気持ちになれた。

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2021/07/30

鉄道事業に関わる人々のエピソードが綴られていて、とても穏やかなじんわり感がありました。 主人公の春香と人豪のすれ違いが、再会した後もとてももどかしい。 「たとえ同じ思いを抱いてたとしても、そのタイミングが合わなければ意味はないのかもしれない。 私は彼を探し出せなかった。 そし...

鉄道事業に関わる人々のエピソードが綴られていて、とても穏やかなじんわり感がありました。 主人公の春香と人豪のすれ違いが、再会した後もとてももどかしい。 「たとえ同じ思いを抱いてたとしても、そのタイミングが合わなければ意味はないのかもしれない。 私は彼を探し出せなかった。 そして、彼もまた私を探し出せなかった」 切ない……。 でも、二人とも情に溺れず流されず、ちゃんと自分のやるべき事に向き合っている姿がとてもカッコいい。 こんな関係もいいな、とこれからの二人を応援したくなりました。

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2021/11/07

購入済み。 2021.11.06.読了 なんとな〜く最後まで読んだけど、おもしろいように見えてあんまり面白くない作品。 現実的な話の中で登場人物が全員さわやか過ぎて嘘くさい。やりとり一つとっても現実ではこんな会話しないでしょー。???ってなる。 それに商社ってこんなにほんわかして...

購入済み。 2021.11.06.読了 なんとな〜く最後まで読んだけど、おもしろいように見えてあんまり面白くない作品。 現実的な話の中で登場人物が全員さわやか過ぎて嘘くさい。やりとり一つとっても現実ではこんな会話しないでしょー。???ってなる。 それに商社ってこんなにほんわかしてないでしょーに。 葉山勝一郎はほんとにうざい老人。こういう老人にだけはなるまいと思う(笑) 春香は何がそんなに有能なのかまったく伝わってこない。 繁之が1番人間臭くてよかった。 オススメ出来ない作品

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2021/07/04

一年くらい前に、波瑠のドラマで見て購入。だいぶ積ん読になってしまったけど、読み始めたら、一気。ドラマは日本に残した彼のことを原作通りには書けないよねーと思いながら、波瑠とエリック役の俳優さんを思い出しながら読みました。台湾新幹線開業に携わった方々の思いや人間ドラマを描きつつ、主人...

一年くらい前に、波瑠のドラマで見て購入。だいぶ積ん読になってしまったけど、読み始めたら、一気。ドラマは日本に残した彼のことを原作通りには書けないよねーと思いながら、波瑠とエリック役の俳優さんを思い出しながら読みました。台湾新幹線開業に携わった方々の思いや人間ドラマを描きつつ、主人公たちのおじいちゃん世代の台湾と日本の関係も描き、かつ、台湾の良いところもいっぱい描いてあり、行きたくなった。そして、文中に自分が仕事で担当している鼎泰豊が登場したのが、軽い衝撃。担当外れたら記念に台湾旅行いこうかな。 男性が書いたせいもあるけど、やっぱり春香とエリックは結ばれてほしかったな~。

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2021/06/28

登場人物や台湾の場面が丁寧に描かれており飽きずに読める。台湾初の新幹線開通という大テーマを本筋に、それに関わる人々の背景やドラマが愛おしい。

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2021/06/07

台湾新幹線ができるまでの、関係者の苦労話、 いかに私は苦境を乗り切ったのか....という話かと思いきや、 台湾新幹線ができるまでの背景はサラッと流して、 関係者の私生活を描いた、ほっこりする物語。 ちょいと重めの話もあるが、そこまで暗く書かれていないので 読後感がよろしい。 主...

台湾新幹線ができるまでの、関係者の苦労話、 いかに私は苦境を乗り切ったのか....という話かと思いきや、 台湾新幹線ができるまでの背景はサラッと流して、 関係者の私生活を描いた、ほっこりする物語。 ちょいと重めの話もあるが、そこまで暗く書かれていないので 読後感がよろしい。 主人公は複数いて、それぞれの話が完結せずに終わるので それがまたいい味を出している。 オススメでございます。

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