リストランテ アモーレ の商品レビュー
井上荒野らしい、連作短編集。女性のとんちきなのにいそうな感じのリアルさと、男性のだらしないけど愛おしい感じが非常にらしい。
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目黒の駅から少し離れた路地にある、カウンター席が9席だけの小さなリストランテ、アモーレ。 不器用で真面目でさほど接客は上手くなさそう?な姉(でも、そのぎこちなさが逆に心地よさそう)と不毛なシェフの弟二人で切り盛りしている。 姉弟とその店にやってくる女たち時々男の物語。 よく...
目黒の駅から少し離れた路地にある、カウンター席が9席だけの小さなリストランテ、アモーレ。 不器用で真面目でさほど接客は上手くなさそう?な姉(でも、そのぎこちなさが逆に心地よさそう)と不毛なシェフの弟二人で切り盛りしている。 姉弟とその店にやってくる女たち時々男の物語。 よくよく考えたら、なんて居心地悪そうな店だろう。 だってシェフが女性客に次から次へと手を出しているんだもの…。 そして、相手の女たち&りこちゃんの生臭さと怖さ!…な、はずなのに、あまりそういう感じがしないという不思議な物語。 淡々とかかれているからでしょうか。そんな中で旅立ちの物語にはちょっとほっこりした。
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レストランが舞台なので、美味しそうな料理を期待したけど、イタリアンという事でメニューが想像しにくかった。 登場人物も魅力的な人は姉の偲さんくらいかな。とりあえず幸せになって良かった。お父さんも面白いキャラなのに、登場回数が少なくて残念。 最後のMの設定には突然でびっくりした。 ...
レストランが舞台なので、美味しそうな料理を期待したけど、イタリアンという事でメニューが想像しにくかった。 登場人物も魅力的な人は姉の偲さんくらいかな。とりあえず幸せになって良かった。お父さんも面白いキャラなのに、登場回数が少なくて残念。 最後のMの設定には突然でびっくりした。 2016.3.25
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リストランテを営む姉弟とそれを取り巻く人々のお話。目次である「今日のメニュー」に書かれている料理が美味しそうなのでつい手に取りました。てっきり料理描写が多いのかと思いきや、そんなことはなかったです。 軽く読み進められる一冊です。家族の絆?が裏テーマ……でしょうか?
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季節とともに移ろいゆく人生と料理。 姉弟で切り盛りする目黒のリストランテ。 色艶に満ちた皿の数々と、それぞれの事情を 抱えたアモーレたちを描く幸福な物語。 おいしい料理を食べ、楽しい恋がしたくなる1冊。
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※このレビューにはネタバレを含みます
章ごとのタイトルがメニューや料理名になっている小説は、わりと見かける。 その中でも、料理の味を損なう事なく美味しく頂けた小説だ。 『リストランテ・アモーレ』のシェフ・杏二は、熟した鳳仙花の種のような男だが、“不毛な男”でもあるので、種は目を出すことはない。 お姉さんが好みです。 お父さんは可愛いな。 一番嫌な女は沙世ちゃんかな、理子さんかな…? 皆さんはどうですか? …と、この感情は、 「女って、彼氏が浮気すると、彼氏じゃなくて相手の女に憎しみを抱くよね!」 的なものでしょうか? 本当は、次々と女と関係する杏二に問題があるのに。 杏ちゃんは、光源氏に似てるかな。 誰とでも寝るけど、どの女とも幸せになれない。 最後の章は、ちょっと唐突でしたが… さて、これを外から来た人が見ると? といった感じで。 店が転機を迎えた場面です。 続編があれば読みたいですが、この、不安定に揺れる人間関係が面白かったのかもしれない。 姉と弟でやっている、飛び切り美味しいものを食べさせてくれるイタリアンレストラン、というのは素敵です。 女たらしの弟が、姉をとても大切に思っているのも素敵だ。 姉が幸せになってくれればそれで良い… ちょっと切ない幕切れ。
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もう大好き♡これぞ井上荒野って感じの作品だな。しかも少し軽めなので井上さんが苦手な人でも割と読みやすい部類に入るのでは。 イケメンで女の子が大好きなイタリアンシェフの杏二と、その杏二を(色んな意味で)支えている控えめな姉の偲。 二人が経営しているレストラン、『アモーレ』に集まる...
もう大好き♡これぞ井上荒野って感じの作品だな。しかも少し軽めなので井上さんが苦手な人でも割と読みやすい部類に入るのでは。 イケメンで女の子が大好きなイタリアンシェフの杏二と、その杏二を(色んな意味で)支えている控えめな姉の偲。 二人が経営しているレストラン、『アモーレ』に集まるお客たち。美味しそうな食事と、そこで繰り広げられる男と女の人間模様。 杏二の様な、軽くて本音の見えない優しい男は実際苦手だしあまり関わりたくないけど、井上さんが描くと何故か憎めない。そればかりか愛おしくさえ感じてしまう。 最終的には彼が幸せになってくれたらいいのにな…と願ってしまった。ちよっと切ない終わり方だったし。 偲がほのぼの幸せになってくれたのは嬉しかった!井上さんの作品に登場する女性がここまでハッキリしたハッピーエンドになるのは珍しい気がする…。 謎の女Mのエピソードは、私的には要らなかった気もするが…(そこだけ全く別物語になってる気がした)まあそれも良しとしよう。
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小さなイタリアンレストラン「アモーレ」を営む姉弟と、常連客と、家族をとりまく話。 女性に困ることがない弟・杏二の話が中心だけど、一途な恋をする姉・偲の話が、とても良かった。
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近藤史恵さんのタルトタタンの夢みたいな、リストランテで 起こる日常の小さなミステリーを解く小説だと思ってたら 好きだの嫌いだのを延々やってる作品だった 単に好みの問題で私はダメだけど、文章や構成は上手なのでそれが好きな人には良作だと思う
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客と客との間隔も店内も狭い料理屋。 コックの弟と、接客担当の姉、そして訪れるお客様。 色々な人の視点に変わって、話が進んでいきます。 弟だったり姉だったり、客だったり。 とりあえず、こんなコックは問題アリかと。 いや、自分の店なので注意する人がいない? しかし客に手を出すと非常...
客と客との間隔も店内も狭い料理屋。 コックの弟と、接客担当の姉、そして訪れるお客様。 色々な人の視点に変わって、話が進んでいきます。 弟だったり姉だったり、客だったり。 とりあえず、こんなコックは問題アリかと。 いや、自分の店なので注意する人がいない? しかし客に手を出すと非常に面倒そうです。 現に、最初に面倒がきてますし。 メニューにある御品書で、話の主役が どういう人なのか分かります。 出てくる料理は食べた事がないものばかりで 美味しいのかもさっぱり、ですが。 姉だけがいい物件をどうにか手に入れた、という状態。 元、の方は女としてはよくある人種ですが 知り合いたくない人種です。
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