リストランテ アモーレ の商品レビュー
出てくる料理は馴染みの薄いシャレオツなメニュウが並んでいるんですが、それを作ったり食べたりする人々があまり美味しそうに食べてないな、っていうのが全編を通してモヤりました。 女の子大好きな弟。 弟目当てでレストランに男を連れて通い詰める女。 弟が振り向いてくれるのを待つ女。 報...
出てくる料理は馴染みの薄いシャレオツなメニュウが並んでいるんですが、それを作ったり食べたりする人々があまり美味しそうに食べてないな、っていうのが全編を通してモヤりました。 女の子大好きな弟。 弟目当てでレストランに男を連れて通い詰める女。 弟が振り向いてくれるのを待つ女。 報われぬ片恋に胸焦がす姉。 姉を憎からず思いつつ他の女と婚約する男。 姉の気持ちを知りつつ翻弄することに喜びを見出す女。 姉と弟が営むイタリアレストランを訪れる男女の思惑が錯綜する連作短編集です。 私、全然料理に興味のない非グルメ人間のくせに、こうしてセンテンスで表現される料理は美味しくあって欲しいんですよね………(謎)。
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レストラン「アモーレ」のシェフ・杏二とサービス係の姉・偲を取り巻く人間模様の11話です。井上荒野 著「リストランテ アモーレ」、2015.4発行です。私には今一つ面白味に欠けた物語でした。
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久しぶりの井上荒野さん、面白かった。 姉弟で切り盛りしている目黒の小さなイタリア料理店を舞台にした男と女の物語。 イケメンで女たらしで料理の上手い弟、恋に不器用な姉。 おしゃれな料理は次々出てくるが、物語としては醒めた感じで、ほのぼの系とは程遠い。そこが良かった。 (図書館)
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[とんでもない幸せは往々にして、とんでもない悲しみとセットになっているものだから」 ーまぁ~人生というものは そういうものだね。というか、幸せだって思える時間が確かにそこにあって、だから、少しでもそこから離れると不幸に感じちゃうだと思う。後々振り返ればどうってなかったなぁって思う...
[とんでもない幸せは往々にして、とんでもない悲しみとセットになっているものだから」 ーまぁ~人生というものは そういうものだね。というか、幸せだって思える時間が確かにそこにあって、だから、少しでもそこから離れると不幸に感じちゃうだと思う。後々振り返ればどうってなかったなぁって思う事を 「私がどんなふうにふるまっても、杏二さんには何の影響も及ぼさないということがわかって。結局のところ、彼にとっての私は小さな虫ほどの存在なのだ」 「でも実際には、とっくに終わっていることはわかっていたのだった。ただどうすればやめられるのかがわからなかった。 ー今 まさしく それを実感している 今日この頃 もう終わってる。終わらせたのはそちらさんなのに、毎日届くモーニングメール。わかっているから、返信もせず既読スルー連発してるのに でも毎朝待ってる。途絶えれば恋しい 届けば届いたでモヤモヤ
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わかる。交差する登場人物たちの想いや葛藤、すれ違い、惑い。。少し前の時代の恋愛って、こんな感じだった。生き方も。迷うかんじ、家族への確執、欲求。大人って結構ダメでだらしない。そういう感じが、たまらなく好き。
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実際のところ近頃の私は、体中に「泣きボタン」がついているかのように始終泣きたくなるのだが、だからといって始終泣いていられるわけもない。 (P.104)
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料理と愛の形は似るのだろうか。 杏ニの恋愛は毎日じゃなくてたまに食べる特別な料理と共通しているような…複雑で手の込んだ料理と繊細で絡み合った愛の形。 共通すぎる弟と不器用な姉のアモーレをつい比べてしまいました。
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シェフの杏二、サービス係の偲。 姉と弟で切り盛りするリストランテアモーレ。 ここに通う常連客、そして姉弟の視点からなるストーリー。 杏二はイケメンで女性関係が派手でちょっと軽い。お店に来る女の子には大抵手を出してる。 姉の偲は杏二の師匠である松崎さんに片想い中。 恋愛関係...
シェフの杏二、サービス係の偲。 姉と弟で切り盛りするリストランテアモーレ。 ここに通う常連客、そして姉弟の視点からなるストーリー。 杏二はイケメンで女性関係が派手でちょっと軽い。お店に来る女の子には大抵手を出してる。 姉の偲は杏二の師匠である松崎さんに片想い中。 恋愛関係はもちろんのこと、人間関係もなかなか複雑で心理描写も巧み。 なかなか読みごたえがありました◎ 最後にいつも杏二が電話していたMの正体がわかったのもスッキリした! あといつもだけど、井上さん作品のお料理の描写はほんとにおいしそう! 今回、イタリアンのメニューがこれでもかと出てきたけど、ポルチーニが食べたくて仕方なくなりました笑
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
*姉弟で切り盛りしている目黒の小さなリストランテ。色艶に満ちた皿の数々と、それぞれの事情を抱えたアモーレども(罪深い味わいに満ちた男と女)を描く幸福な連作物語* まずはメニューが美味しそうな上、「~な女」とさりげなく付け加えられているのが洒落ている。女たらしで掴みどころのない杏二と、杏二に群がるさびしい女たちがやけにリアル。かと思えば、偲と松崎さんの浮世離れぶりは微笑ましく、両者のアンバランスさが絶妙だった。
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杏二と偲の姉弟が営むリストランテ「アモーレ」。「アモーレ」というだけあって、こじんまりした店内は、ストレートな愛、ひにくれた愛、これみよがしな愛、いろんな愛を抱えた客が来店する。杏二のように軽いノリで女性を引き付ける享楽的な男はお断りしたいのだが、どこか憎めないのは、私も彼に魅了...
杏二と偲の姉弟が営むリストランテ「アモーレ」。「アモーレ」というだけあって、こじんまりした店内は、ストレートな愛、ひにくれた愛、これみよがしな愛、いろんな愛を抱えた客が来店する。杏二のように軽いノリで女性を引き付ける享楽的な男はお断りしたいのだが、どこか憎めないのは、私も彼に魅了されてしまったのだろうか。姉弟の父の言葉の「あいつの土地には草が生えない」は言い得ている。不毛の地に愛という種をまいたところで「愛」の芽は生えてこない。とにかく料理の描写が魅力的。世の中に愛があるからややこしいし、愛おしい。
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