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夜の国のクーパー の商品レビュー

3.5

238件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

    81

  3. 3つ

    82

  4. 2つ

    17

  5. 1つ

    4

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2022/09/05

ファンタジーでコミカルなのにシニカルでミステリーなおはなし。 平仮名4文字で「おはなし」って言うのが最もしっくり来るような作品。 世界観は完全に絵本のようなファンタジーなのに、 哲学的な部分でいろいろ考えさせられた。 伊坂作品の中でも、伏線とかヒントとか丁寧に振られていたし、 緊...

ファンタジーでコミカルなのにシニカルでミステリーなおはなし。 平仮名4文字で「おはなし」って言うのが最もしっくり来るような作品。 世界観は完全に絵本のようなファンタジーなのに、 哲学的な部分でいろいろ考えさせられた。 伊坂作品の中でも、伏線とかヒントとか丁寧に振られていたし、 緊迫感のあるシーンでも、のほほんとした猫達のやりとりで緩和されたり、とにかく読みやすかった。 あと猫の本能と理性の狭間みたいな部分の描写が素晴らしかった。 トム君たちがもしも猫ではなく犬だったとしたら、こんなに上手く物語に作用しなかったと思う。 一般的なイメージの中での人間と動物の距離感っていうのかな、 犬だったらもっと従順じゃないと不自然に感じるというか。犬よりも猫の方が程よく人間を俯瞰して見てるというか。 個人的には犬派なんだけど。

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2022/07/04

早くも、挫折しそうだ。。。w 伊坂先生の作品を読み漁ろう!と 意気揚々と手に取った1冊目で選ぶ作品ではなかったらしいw なんだろ、、、兎にも角にもしんどかったー。 猫だから?動物がしゃべるから? 最終的な大筋の流れはざっくり覗いて見た訳だけど、ちゃんと読めてたら驚いて面白かった...

早くも、挫折しそうだ。。。w 伊坂先生の作品を読み漁ろう!と 意気揚々と手に取った1冊目で選ぶ作品ではなかったらしいw なんだろ、、、兎にも角にもしんどかったー。 猫だから?動物がしゃべるから? 最終的な大筋の流れはざっくり覗いて見た訳だけど、ちゃんと読めてたら驚いて面白かったのかなー。。。わからん。 人の名前と猫の名前と、しかも読み方もちょっと独特で そういうの最近はほんとに苦手です。 場面がカチャカチャ変わるのは、それこそ殺し屋シリーズでもそうだったのに、この作品の場合は、ただただよくわからんかった。 「この、今話しているのは猫?人間?敵?」誰??って感じで、しょっちゅう止まってしまって、没入は無理だったなー。 猫だからかなぁ?w 残念でした。 一周回って、また読もうかな。。。

Posted byブクログ

2022/05/13

すごい世界観。猫と鼠の話し合ってる所面白かった。最初の方は話を掴めずに時間かかったけど後半は徐々に話が繋がりすっきり。帰れて良かったよ。トム ギャロ 中心の鼠 

Posted byブクログ

2022/04/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最初の方は読むのに時間がかかったのだが、途中からは読むのをやめられなくなった。猫のトム君の猫らしい行動(喋るけど)に笑った。あの猫と鼠の有名なアニメのようなシーンも可笑しかった。トム君と鼠の関係はこの国と鉄国を表しているなと分かったので、クーパーの話の真実はある程度分かったものの、先鋒部隊をどうするのか、鉄国の兵士50人とどう戦うのか…破天荒で愉快な展開だった。

Posted byブクログ

2022/03/20

ファンタジー色の強い世界観。1人迷い込んだ中年男が喋る猫に出会い、猫が住む国の、今起こっている出来事を聞き、現状を把握していって、、、 という物語。 現実世界と繋がっていそうな、繋がっていなさそうな、絶妙なラインの世界観が好きでした。

Posted byブクログ

2022/02/06

寓話のような、ファンタジーのような・・それでいて、現実世界の縮図とも取れる、一筋縄ではいかない物語です。 “戦争に負けた”小さな国に暮らす、猫のトムの視点と、この世界に漂着(?)した、妻に浮気された公務員の“私”の視点、そして“クーパーの兵士”となった若者の視点。この三つの視点...

寓話のような、ファンタジーのような・・それでいて、現実世界の縮図とも取れる、一筋縄ではいかない物語です。 “戦争に負けた”小さな国に暮らす、猫のトムの視点と、この世界に漂着(?)した、妻に浮気された公務員の“私”の視点、そして“クーパーの兵士”となった若者の視点。この三つの視点織り交ぜての構成となっております。 本書のタイトルにもなっている“クーパー”とは、杉に似た“樹木の化け物”のことで、そのクーパーを倒す為に選ばれるのが“クーパーの兵士”と呼ばれております(これも、後で意味が変わる事に・・)。 前半は、敗戦国が戦勝国の兵士たちに支配される様。とまどう小国の人間たちとそれを眺める猫君の語りが、“私”と“クーパーの兵士”パートを挟みながらも長々と続きます。 正直、途中で“ちょっと、冗長だな・・”と思ってしまった程、進みが緩いのですが、これは伊坂さんお馴染みの“伏線ゾーン”であって、後でザザーッと回収してくれるまで黙って読むべし。という感じです。 そう、終盤の怒涛のような伏線回収は圧巻で、様々な事がオセロの如く覆っていく展開は読んでいて爽快になりました。 個人的に、この物語の要素である“閉ざされた小国”“隠された外の世界の真実”“支配者からの刷り込み”というテーマは、私の大好きな漫画『進撃の巨人』に通ずるところがあるかも、と勝手に思った次第です(“壁”もあるし)。 この話に登場するキャラである、複眼隊長の「何が正しくて、何が誤っているのか自分で判断しろ」という台詞がありましたが、まさに現実世界でも“己の曇りなき眼(まなこ)”で物事を見定める事が大切という事ですよね。 まぁ、私の眼(まなこ)は曇りガラス状態ですけど・・(苦笑)。

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2022/01/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

現代版ガリバー旅行記。 仰向けで縛られるとか、オマージュか! 夫と妻 猫と鼠 支配者と被支配者 固定概念を取っ払うと、くるりと360度物の見え方考え方変わるもので。 童話のような寓話のような、あちこちに散りばめられた言葉はどれも最後の収束に向かい、全ての伏線が数珠のように垂れ下がって綺麗に繋がるようなイメージの物語。 なんと言っても、猫がかわゆすぎる!

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2021/12/24

猫が主人公に語る物語。 主人公のぼく目線と、ねこ目線、クーパーの物語のぼく目線から語られるある世界のお話。 異世界での出来事になるんだろうけど、支配と支配される側でうける考え方が対比されている。 考えることすらしない当たり前だと思ってた事が自分の身にふりかかると考え方も変わる。そ...

猫が主人公に語る物語。 主人公のぼく目線と、ねこ目線、クーパーの物語のぼく目線から語られるある世界のお話。 異世界での出来事になるんだろうけど、支配と支配される側でうける考え方が対比されている。 考えることすらしない当たり前だと思ってた事が自分の身にふりかかると考え方も変わる。その事を支配関係で表現されている。 戦争の勝利国、敗戦国、国王と国民、人と猫、猫と鼠 最後には語られている世界の理を越える主人公によって勝利国を上回る存在によってまた支配関係が現されている。 クーパーの意味も面白かった。 伊坂さんの作品はどれも序文から惹き込まれる

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2021/12/08

〜2021.12.06 前半は淡々とした話で飽きそうだったが、後半になるにつれ謎が解けていくその展開にワクワクした。 「疑う心をもてよ。」 その言葉通りの作品だった。 『啓蒙とは何か』と一緒に読めばより一層面白くなると思う。

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2021/10/11

主人公が頻繁に入れ替わるため、読み方に慣れたり、世界観に入り込んだりするのに時間がかかった。 一方で、100ページをすぎたくらいからか、この本の世界観に慣れ、時間を忘れて読み進めてしまった。 この本は、猫と人間の会話から始まる。 幼い頃からよく、「豚や牛が離せるようになった...

主人公が頻繁に入れ替わるため、読み方に慣れたり、世界観に入り込んだりするのに時間がかかった。 一方で、100ページをすぎたくらいからか、この本の世界観に慣れ、時間を忘れて読み進めてしまった。 この本は、猫と人間の会話から始まる。 幼い頃からよく、「豚や牛が離せるようになったら、人は食べることができるのか?」「ペットが話せるようになったら、虐待は減るのでは?」と考えてきた私にとって、解のひとつを見ているようで、登場人物(動物)の言動や思想に目が離せなかった。 猫目線の思想も細かく描かれており、大変興味深かった。今後、猫を見かけた際には「かわいい」で終わらない、多様な考察をしてしまいそうだ。

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