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夜の国のクーパー の商品レビュー

3.5

238件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

    81

  3. 3つ

    82

  4. 2つ

    17

  5. 1つ

    4

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2023/05/12

長かったー。 冒頭から語り手が猫なので、めちゃめちゃ好きな感じだとわくわくしながら読み始めたが、次第に世界観に飽きてしまった。 もっとじっくりと時間をかけて読めるとよかったのかな。 本との出会いはタイミングも大事だなと思った。

Posted byブクログ

2023/04/11

ファンタジーのようなミステリーのような寓話のような… 今も他国で続いている戦争の中、考えさせられる言葉がいっぱいあった。 『なぜ争いがおこるのか』『戦いの目的は…』 ねこのトムの言葉「小さいな」 「〜人間たちの決闘があろうとなかろうと、戦争かあろうとなかろうと、空にはほとんど...

ファンタジーのようなミステリーのような寓話のような… 今も他国で続いている戦争の中、考えさせられる言葉がいっぱいあった。 『なぜ争いがおこるのか』『戦いの目的は…』 ねこのトムの言葉「小さいな」 「〜人間たちの決闘があろうとなかろうと、戦争かあろうとなかろうと、空にはほとんど影響がない」 立場が変われば見方も変わる。「何が正しくて、何が誤っているのか、自分で判断しろ」 前半はダラダラと長くて読むのに時間がかかってしまったが後半の伏線回収は夢中になって読んだ

Posted byブクログ

2023/03/23

「伊坂幸太郎」の長篇作品『夜の国のクーパー(英題:Cooper In Nightland)』を読みました。 『火星に住むつもりかい?』に続き、「伊坂幸太郎」作品です。 -----story------------- 猫と戦争と、そして世界の秘密のおはなし。 目を覚ますと見覚え...

「伊坂幸太郎」の長篇作品『夜の国のクーパー(英題:Cooper In Nightland)』を読みました。 『火星に住むつもりかい?』に続き、「伊坂幸太郎」作品です。 -----story------------- 猫と戦争と、そして世界の秘密のおはなし。 目を覚ますと見覚えのない土地の草叢で、蔓で縛られ、身動きが取れなくなっていた。 仰向けの胸には灰色の猫が座っていて、「ちょっと話を聞いてほしいんだけど」と声を出すものだから、驚きが頭を突き抜けた。 「僕の住む国では、ばたばたといろんなことが起きた。戦争が終わったんだ」猫は摩訶不思議な物語を語り始める――これは猫と戦争、そして世界の秘密についてのおはなし。 著者あとがき=「伊坂幸太郎」/解説=「松浦正人」 ----------------------- 「伊坂幸太郎」作品って、ユニークで独特の雰囲気があるのですが… 本作品を読んで、さらにその印象が強くなりましたね、、、 「夏目漱石」の『吾輩は猫である』とか、「ジョナサン・スウィフト」の『ガリバー旅行記』とか、「ジョン・ウィンダム」の『トリフィド時代』とか、アニメ作品『トムとジェリー』とかの、昔に読んだり観たりした作品を彷彿させる懐かしさと、支配する側や従属する側の心理を描いた大人向けの教訓に満ちた寓話のような要素を持った摩訶不思議な捉えどころのない物語… ファンタジーと言えば、そうなんでしょうが… ジャンルを定義するのが難しい… というかジャンル分けって不要だよね って感じさせる作品でした。 この国は戦争に負けたのだそうだ… 敵国である鉄国の占領軍の先発隊がやってきて、町の人間はそわそわ、おどおどしている、、、 はるか昔にも鉄国に負けたらしいけれど、戦争に負けるのがどういうことなのか、町の人間は経験がないからわからない… 人間より寿命が短いのだから、猫の僕だって当然わからない──。 猫と鼠と人間の戦争と、そして何より、世界の理の物語… 国民から信頼され頼られていた国王「冠人(かんと)」の企みやクーパーの真実を知ったときは衝撃的でしたが、現在の政治や大国(アメリカやロシア、中国 etc)と日本の関係等に代表される国交のことを考えると驚くほどのことではないのかな、、、 終盤の「複眼隊長」と主人公である?仙台に住む公務員「私」の活躍は心躍る感じでしたね… 伏線が巧く回収される展開なのでミステリ要素もあって愉しめました。 「伊坂幸太郎」の新境地ですかね… 面白かったー

Posted byブクログ

2023/01/26

【クーパーの兵士は透明となり、この国の人間を助ける】 ある国の危機を語る猫のトム・その話を聞く私・クーパーにまつわる言い伝えの3つの視点で物語が並行して進んでいく。 読者は、少しづつ明らかになる情報をもとに、国の状況やクーパーについて推理しながら読み進めることになるのだが、推理す...

【クーパーの兵士は透明となり、この国の人間を助ける】 ある国の危機を語る猫のトム・その話を聞く私・クーパーにまつわる言い伝えの3つの視点で物語が並行して進んでいく。 読者は、少しづつ明らかになる情報をもとに、国の状況やクーパーについて推理しながら読み進めることになるのだが、推理するためにファンタジーな世界観をよりリアルに想像する必要がある。しかし、描写が秀逸であるため、難なくその世界に入り込めてしまい、その感覚がとても気持ちいい。 また、猫視点の良い意味であっさりとした感想と共に語られる人間の様子と、それを聞いた私が自身の経験になぞらえながら理解を進める様子が面白い。 ファンタジーであり、怖いほどリアルでもある作品。

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2023/01/09

これはミステリーだったのか? ファンタジーぽいけど戦争もので、ギャグっぽいけどシニカルで。 いつもと違う世界観。

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2023/01/09
  • ネタバレ

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案山子の次は猫が喋る。ついでに鼠も。これまた非現実的で不思議な話でした。ただ『オーデュボン』よりこっちの方が好みです。自分の思い描いてたラストとは違う、まさかの展開でビックリです!?片目の兵長と複眼隊長がごっちゃになっていたのは気のせいではなかったみたいです。

Posted byブクログ

2023/01/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

異世界?の戦争に負けた国の物語。 クーパーの兵士やら、猫の世界観やらと入り込みづらかったけど、最後に向けての話のつながりはまあまあ面白かったです。

Posted byブクログ

2022/11/30

妻の不倫に腹を立て、腹いせがましく1人でボートに乗って海釣りに出掛け、気候の急転で漂流し、気がついたら地面に仰向けになって蔦でがんじがらめに縛られていた『私』。 その『私』の胸に小柄なグレーの猫が座っていて、「ちょっと話を聞いて欲しいんだけど」と突如話しかけられる。 人間の言葉を...

妻の不倫に腹を立て、腹いせがましく1人でボートに乗って海釣りに出掛け、気候の急転で漂流し、気がついたら地面に仰向けになって蔦でがんじがらめに縛られていた『私』。 その『私』の胸に小柄なグレーの猫が座っていて、「ちょっと話を聞いて欲しいんだけど」と突如話しかけられる。 人間の言葉を話すことができるその猫の名は『トム』。 『トム』が主たる語り手となり、『私』を加えて二人が主人公となり物語が綴られる。 制服する者、征服される側、支配者の言い分の信憑性、信頼していた者の真意などなど、人間が疑心暗鬼に陥る状況がリアルに描かれる。 『トム』を代表とする猫たちと、礼儀をわきまえた弱者の鼠たちとの確執を、人間社会の強者と弱者の関係に置き換えて比喩的に描かれていて、反面的に人間の社会の矛盾を言い表しているとの印象を抱いた。

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2022/10/22

作者があとがきで記載している通り、とんでもないホラ話です。ストーリーが進むに連れて「おとぎ話」度が増していく感じです。作者の作品らしい格言が盛り込まれていますし、猫たちの会話でのギャグも好きです。 中盤までは物語りの進行が遅く退屈する場面もあるが、終盤での 真実が語られるシーンや...

作者があとがきで記載している通り、とんでもないホラ話です。ストーリーが進むに連れて「おとぎ話」度が増していく感じです。作者の作品らしい格言が盛り込まれていますし、猫たちの会話でのギャグも好きです。 中盤までは物語りの進行が遅く退屈する場面もあるが、終盤での 真実が語られるシーンや、公務員の活躍が痛快で、読了感は悪くないです。

Posted byブクログ

2022/09/17

「誰だって、自分たちより小さいものについては、意識が薄くなるのかもしれない。開き直るつもりはないんだけど、だから、僕たちも君たちのことを深く考えていなかった。ただ、誰だって少なからず、知らないうちに誰かに迷惑をかけているんじゃないかな」(182ページ) 「どんなものでも、疑わず...

「誰だって、自分たちより小さいものについては、意識が薄くなるのかもしれない。開き直るつもりはないんだけど、だから、僕たちも君たちのことを深く考えていなかった。ただ、誰だって少なからず、知らないうちに誰かに迷惑をかけているんじゃないかな」(182ページ) 「どんなものでも、疑わず鵜呑みにすると痛い目に遭うぞ。たえず、疑う心を持てよ。そして、どっちの側にも立つな。一番大事なのはどの意見も同じくらい疑うことだ」(385ページ)

Posted byブクログ