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夜の国のクーパー の商品レビュー

3.5

239件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

    81

  3. 3つ

    82

  4. 2つ

    17

  5. 1つ

    4

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2015/04/12

猫と話す話。 猫とも話せなくないような気さえしてくる。 ホラ話なんだとはっきり言われれば 読み手としてこんなに気楽なことはないな。

Posted byブクログ

2015/04/12

伊坂作品で漂流ネタ、猫がしゃべる設定。 「オーデュボンの祈り」を彷彿とさせる。確かあれは案山子が喋っていたし、伊坂さんの描きたくなる世界観の1つが、現実と続いていそうな非現実の物語。それが何らかの隔離された島なのだと勝手に納得。 冠人であったり、酸人、中心の鼠、複眼隊長、頑爺など...

伊坂作品で漂流ネタ、猫がしゃべる設定。 「オーデュボンの祈り」を彷彿とさせる。確かあれは案山子が喋っていたし、伊坂さんの描きたくなる世界観の1つが、現実と続いていそうな非現実の物語。それが何らかの隔離された島なのだと勝手に納得。 冠人であったり、酸人、中心の鼠、複眼隊長、頑爺など、何かの中心に立ち統率する者の重要さを感じた。 平民は従うのみ。 だからこそ複眼隊長の「何が正しくて、何が誤っているのか自分で判断しろ」という言葉が響いた。 動物の描写が自然で、気づけばトムに愛着が湧きすぎている。 もちろんギャロにもクロロにも、、、。 彼らの裏の顔が見えていないからかもしれない笑

Posted byブクログ

2015/04/11

物語の語り手は猫です。どことも知れぬ国へ流れ着いたうだつのあがらない男性公務員が、この国でおこっている出来事を猫から話して聴かされます。戦時下における敗戦国の状況が、猫の目を通して語られるのですが、自由奔放に生きている猫のことですから、いまひとつ緊迫感に欠け、ユーモラスでありさえ...

物語の語り手は猫です。どことも知れぬ国へ流れ着いたうだつのあがらない男性公務員が、この国でおこっている出来事を猫から話して聴かされます。戦時下における敗戦国の状況が、猫の目を通して語られるのですが、自由奔放に生きている猫のことですから、いまひとつ緊迫感に欠け、ユーモラスでありさえします。そこにクーパーと呼ばれる杉の樹の怪物の話や、町に住む猫と鼠の交渉事やら、いろんなものが絡んできて、読み手としては、状況がうまく呑み込めないまま、それでもついつい惹きこまれて読み進んでしまいます。 猫が鼠を追うのは〝太古からの指令〟という本能のせいなのだそうですが、いつの時代も世界のどこかで戦争が絶えないというのは、人間もその〝太古からの指令〟に突き動かされているのかもしれませんネ。 ファンタジーではありますが、扱われているテーマはなかなかシビアで、深く考えさせられるものがありました。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

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2015/04/11

伊坂氏らしい何とも突拍子の無い世界構築だが、読み進めていく内、次第に現実と非現実の間を行き来するようになる。 猫が喋る、そして様々なオマージュ。散りばめられたファンタジーの中で繰り広げられる「戦争」は、あまりにもぽっかりと、そこにあるリアルとして浮かぶ。 物事とは、常に表裏一体...

伊坂氏らしい何とも突拍子の無い世界構築だが、読み進めていく内、次第に現実と非現実の間を行き来するようになる。 猫が喋る、そして様々なオマージュ。散りばめられたファンタジーの中で繰り広げられる「戦争」は、あまりにもぽっかりと、そこにあるリアルとして浮かぶ。 物事とは、常に表裏一体。 そして今、自分がこの目に見ているものは、物事の一側面に過ぎず、それどころかただの嘘の場合すらある。 個人的には戦争云々の話よりも、猫と鼠の関係性についての話が興味深かったです。

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2015/04/11

猫のトムくんの描写がかわいらしくてかわいらしくて。 そしてネズミを追いかけてしまう時の表現とか、体を駆け上る感情や衝動の描き方が、なんていうんだろう、そう、そういう感じ、っていう。どうしてあんな風に言葉で表現できるのだろう。 あーこの人の描く登場人物がいつも大好きなのは、その...

猫のトムくんの描写がかわいらしくてかわいらしくて。 そしてネズミを追いかけてしまう時の表現とか、体を駆け上る感情や衝動の描き方が、なんていうんだろう、そう、そういう感じ、っていう。どうしてあんな風に言葉で表現できるのだろう。 あーこの人の描く登場人物がいつも大好きなのは、その表現方法が素晴らしいからというのもあるんだな、ととても思わされた1冊でした。 ネコ飼いたいな。

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2015/04/08

やられた・・・どんでんがえしが見事だった。 目を覚ましたら見知らぬ土地で、目の前には言葉を話す猫。 このネコが話すこの国で起こったこととは・・・ 最初はそんなんでもなかったのに、途中から読むのが止まらなくなった。 久々に読んだ伊坂作品だったけど、面白かった!

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2015/04/08

文庫でとりあえずすべて読んでいる、安定感のある伊坂氏の小説。今作は『オーディポンの祈り』以来のお伽噺であって、やはり視点の返し方がうまいというのはストーリーテラーの本領発揮の部分であるけれども、この安定感がなんだか物足りない感じがしてしまうといっては酷だろか。 まだ若い方なので、...

文庫でとりあえずすべて読んでいる、安定感のある伊坂氏の小説。今作は『オーディポンの祈り』以来のお伽噺であって、やはり視点の返し方がうまいというのはストーリーテラーの本領発揮の部分であるけれども、この安定感がなんだか物足りない感じがしてしまうといっては酷だろか。 まだ若い方なので、出版社は「売れるから」といって出し続けるのではなく、しばらく休ませたほうがいいかも(ご本人が「休むのはいやだ、書きたいことがいっぱいある」というのなら別ですけど)。 大学生の頃に読んだ大江健三郎『同時代ゲーム』を伊坂氏も昔面白く読んだということを知り、また読み返してみたくなった。 で、珍しく誤植に気づく。 335ページ「仲間通し」→「仲間同士」

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2015/04/08

伊坂幸太郎さんの作品らしいなと思いました。 目が覚めると見知らぬ土地で、蔓に絡まり身動きが取れない状態で、目の前には喋る猫。いきなり不思議な状態でストーリーは始まります。猫から語られる、戦争に負け占領された国の話。そしてクーパーとは?そして話を聞き終わった後に衝撃の事実が、、、...

伊坂幸太郎さんの作品らしいなと思いました。 目が覚めると見知らぬ土地で、蔓に絡まり身動きが取れない状態で、目の前には喋る猫。いきなり不思議な状態でストーリーは始まります。猫から語られる、戦争に負け占領された国の話。そしてクーパーとは?そして話を聞き終わった後に衝撃の事実が、、、 結果を予想しながら読む面白さ、そして読み終わった後ポジティブになれる作品だと思います。

Posted byブクログ

2015/04/08

猫の視点斬新。 そして人の支配のストーリー。 独特の世界観と話の展開に一気に読んでしまいました。 何かの隠喩を含んでいそうな言い回しが好きです。

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2015/04/08

伊坂幸太郎らしさが戻った作品かなという感想。 ツッコミどころは満載だけど、それはファンタジー として捉えるべきなのかもしれない。伏線が最後に 繋がるのは伊坂作品の醍醐味かなと思う。

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