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夜の国のクーパー の商品レビュー

3.5

239件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

    81

  3. 3つ

    82

  4. 2つ

    17

  5. 1つ

    4

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2015/12/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

非常に好みな作品に出会えて幸せ。 現実と虚構の織り混ぜかたが絶妙というか、設定はファンタジーでも、描かれるものは馴染み親しんだ人間の感情心理で入りやすい。書くきっかけが戦争への恐ろしさという話だし。 真相がわかり伏線が回収されていく様は爽快感がある。 そして自分の好きな切なさと教訓を交えたハッピーエンドだったので大満足。 突っ込みどころも勿論あるが、それはそれ、ピシリと隙のない話よりも、ふわふわとした雰囲気の作品のが好きだから個人的には文句なしです。 そもそも猫が語り手、世界の不思議の話という時点ではまってしまった。

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2015/12/16

前半はすんなり入ってこなくて読み進めるのに時間がかかったけれど、後半になるにつれて、早く先が読みたいと思えた

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2015/12/10

最初は、うまくこの作品の世界に入り込めず、 正直、読み進めるのがつらかった。 けれど、最後の最後でようやく話が見えてきたとき やっぱり伊坂さんの作品だな、と思った。 最後に大きな驚きが待っているので、 途中でやめずに読んでよかった。

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2015/12/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

冒頭で舞台となる小国に占領者がやってくる。 円形の広場に円形の城壁と、まるで古代ローマを思わせるが、登場人物は中国っぽい。 (たぶん主人公の)私はガリバーのごとく蔦で地面に縛り付けられ、(もしかするとこちらが本当の主人公の)猫のトムに話しかけられる。 案山子が言葉を喋る伊坂作品だ、猫が喋っても不思議はない。小舟に乗って不思議の国にたどり着くあたりもそのままだ。 その後、鉄国の占領者に為す術もなく手を拱く様子がトムの語りと、クーパーの兵士に選ばれし少年幼陽がオムニバスで語られるが、依然私は縛られたままだ。 もしや私が縛られたままトムの語りでこの小説は終わってしまうのか?と思わせる後半残り1/3で、ようやく事態が動き、大団円を迎える。 伊坂氏は、敗戦国の悲惨、小国と大国意識、為政者の表裏…と、とても社会的政治的テーマをこの作品の中でファンタジーにまとめている。 が、全体に説明口調で文章が長い。あとがきから察するところ、北朝鮮の事態に大きく感じるところがあったのだろうと感じるものの、他の作品に比べ読みにくさを感じた。

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2015/12/07

伊坂作品は例えば仙台を舞台にした作品を読んでいても、どこかふわふわしたリアリティのなさ、というか不思議な雰囲気を感じます。 それが独特なテイストなわけですが、本作は完全に架空の世界を舞台にしたファンタジーになってます。 その分、不思議感は増してますが、寓話としての深さがちょっと足...

伊坂作品は例えば仙台を舞台にした作品を読んでいても、どこかふわふわしたリアリティのなさ、というか不思議な雰囲気を感じます。 それが独特なテイストなわけですが、本作は完全に架空の世界を舞台にしたファンタジーになってます。 その分、不思議感は増してますが、寓話としての深さがちょっと足りなかった感じです。 国家や戦争といった語り尽くされてきたテーマに取り組んでいるのですが、捉え方がありきたりな印象でした。もう少しひねるか、ごまかすか、深く掘るかしてほしいと感じましたね。

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2015/12/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 久々に伊坂さんを読みましたが、このふわっふわとした、いまいち想像がしにくい異世界観に浸るのが、なんだか懐かしくて楽しかったです。猫のトム君による語りが飄々としていて、戦争をテーマにしていながら、大仰な文章にならないところが好みでした。散見する伊坂さんらしいトリックの数々も、今回はご都合主義感が少なく、すんなり受け入れられたのも嬉しかったですね。  タイトルの「夜の国」。壁や固定観念に囚われて、国民たちには周りのことが何も見えていないから、「夜」なのでしょうか。複眼隊長と「私」の活躍により救われた国にはきっと、長い支配からの夜明けが待っているんでしょうね。

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2015/12/03

かじぃに借りた本。 少しの説明もなく読み進めていたら、ここまでおもしろかったと思わなかっただろうな。借りるときに簡単に説明してくれてありがと。

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2015/11/28

読んでいるときは、特に前半は、なぜかうまく世界に入り込めなかった...。 猫のこととか、クーパーのこととか、物語の進む方向性をうまく掴めなかったからかもしれない。 (まあ、あとは細切れに読んでいたこともあるかも。) 文体もリズムもいつもの伊坂さん作品のものと変わらないんだけど...

読んでいるときは、特に前半は、なぜかうまく世界に入り込めなかった...。 猫のこととか、クーパーのこととか、物語の進む方向性をうまく掴めなかったからかもしれない。 (まあ、あとは細切れに読んでいたこともあるかも。) 文体もリズムもいつもの伊坂さん作品のものと変わらないんだけど。 不思議だ。 話の根底にあるのは、 考えて、判断して、行動する勇気をもつこと。 このへんは安心感がある。

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2015/11/22

ねこが語り聞かせてくれるある国のお話。 人も馬もそしてネズミもいるねこの住むその国は、戦争が終わって、支配されることになった。 「俺を信じるかどうかは、おまえたちの自由だ。どんなものでも、疑わず鵜呑みにすると痛い目に遭うぞ。たえず、疑う心を持てよ。そして、どっちの側にも立つな。...

ねこが語り聞かせてくれるある国のお話。 人も馬もそしてネズミもいるねこの住むその国は、戦争が終わって、支配されることになった。 「俺を信じるかどうかは、おまえたちの自由だ。どんなものでも、疑わず鵜呑みにすると痛い目に遭うぞ。たえず、疑う心を持てよ。そして、どっちの側にも立つな。一番大事なのはどの意見も同じくらい疑うことだ」 物事を一方的に見ることの危うさ。 自分の頭で考えることの大切さ。 付け足し。 初めて馬をみたねこのトムが、馬の歩き方をまねするシーンがとてもかわいい♡

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2015/11/08

目を覚ますと見覚えのない土地の草叢で、 蔓で縛られ、身動きが取れなくなっていた。 仰向けの胸には灰色の猫が座っていて、 「ちょっと話を聞いて欲しいんだけど」 と声を出すものだから、驚きが頭を突き抜けた。 「僕の住む国では、ばたばたといろんなことが起きた。戦争が終わったんだ」 猫は...

目を覚ますと見覚えのない土地の草叢で、 蔓で縛られ、身動きが取れなくなっていた。 仰向けの胸には灰色の猫が座っていて、 「ちょっと話を聞いて欲しいんだけど」 と声を出すものだから、驚きが頭を突き抜けた。 「僕の住む国では、ばたばたといろんなことが起きた。戦争が終わったんだ」 猫は摩訶不思議な物語を語り始める、、、 これは猫と戦争、そして世界の秘密についてのお話し。

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